SUPER GT

SGT:第7戦オートポリス決勝 KEIHIN HSV-010が6位入賞、EPSON HSV-010は今季3度目のポイント獲得を果たす! (HONDA)

  • 2011年10月2日(日)・決勝/会場:オートポリス(4.674km)/周回数:54周/天候:曇り/気温:17.0℃(14:00現在)/路面温度:24.0℃(14:00現在)/コースコンディション:決勝/ドライ/観客:2万3500人(主催者発表)

gt111002001L.jpg  10月2日(日)、大分県のオートポリス・インターナショナルレーシングコースにおいて、2011 オートバックス SUPER GT第7戦「SUPER GT IN KYUSHU 250km」の決勝レースが行われました。

 昨日の好天とは打って変わり、決勝日のオートポリス周辺は朝から重苦しい曇り空に覆われ、肌寒い一日となりました。しかし、幸いにも一日を通じて雨が降ることはありませんでした。

 決勝グリッドは、2列目に3番手の#17 KEIHIN HSV-010(金石年弘/塚越広大組)と4番手の#8 ARTA HSV-010(武藤英紀/小林崇志組)が並びます。チャンピオン争いのドライバー部門でポイントリーダーを8点差で追う#1 ウイダー HSV-010(小暮卓史/ロイック・デュバル組)は予選6番手を獲得していましたが、決勝朝のフリー走行で黄旗区間での追い越しのため、ペナルティにより10番グリッドに降格することとなりました。それにより、#100 RAYBRIG HSV-010(伊沢拓也/山本尚貴組)は7番手となっています。また、#32 EPSON HSV-010(道上龍/中山友貴組)は13番手からばん回を狙います。

 決勝は、#17 KEIHIN HSV-010が金石選手、#8 ARTA HSV-010が武藤選手、#100 RAYBRIG HSV-010が伊沢選手、#1 ウイダー HSV-010がデュバル選手、#32 EPSON HSV-010は中山選手がスターティングドライバーを務め、一斉にスタートしました。

 オープニングラップを終えた段階で、#17 KEIHIN HSV-010はスターティンググリッドと同じ3位を死守。#100 RAYBRIG HSV-010と#32 EPSON HSV-010もポジションを守り、それぞれ7位と13位につけましたが、#8 ARTA HSV-010は6位、#1 ウイダー HSV-010は12位に一時後退しました。

 #17 KEIHIN HSV-010の金石選手は、10周目まで上位2台とそん色のないラップタイムで周回を重ねていましたが、11周目には4位、13周目には5位と徐々に後退。この状況をかんがみて、21周目に早めのピットストップを敢行、タイヤ交換をして塚越選手に交代します。#1 ウイダー HSV-010のデュバル選手も13周目までに8位へと順位を上げたものの、14周目以降は再度後退して11位まで順位を下げたため、19周目にピットストップを実施します。また、6位を走行していた#8 ARTA HSV-010の武藤選手も、18周目には14位まで後退したため、20周目にピットストップを敢行するなど、3台は序盤でペースが伸び悩む症状に苦しみ、それぞれ当初の予定よりも早めにピットストップを行う判断を下すことを余儀なくされました。

 また、11周目にライバルを攻略して6位に浮上した伊沢選手が駆る#100 RAYBRIG HSV-010は、16周目に後方から追い上げてきたライバルに接触されて、左フロント・フェンダーにダメージを負ったため、ピットでこの修復を行った影響により15位まで後退します。

 13番グリッドからスタートした#32 EPSON HSV-010の中山選手は、尻上がりに順位を上げていき、24周目に5位へと躍進したものの、その直後に接触を喫したことが影響してメカニカルトラブルが発生。さらに25周目に行ったピットストップではシートベルトの装着に時間がかかり、交代した道上選手がコースに復帰した27周目には13位へと後退しました。

 早めのピットストップを余儀なくされた3台のマシンは交代したドライバーが反撃を開始します。#17 KEIHIN HSV-010の塚越選手はトップグループに肩を並べるペースを取り戻し、35周目までには11位から5位へと躍進。#1 ウイダー HSV-010の小暮選手は31周目には7番手まで浮上し、#8 ARTA HSV-010の小林選手も一時トップを上回るラップタイムで周回し、27周目に12位に浮上する快走を見せました。

 しかし、レース終盤に入ると3台のマシンは再びペースが伸び悩み、#17 KEIHIN HSV-010は必死に順位を守ったものの、最終的に順位を1つ落とし、6位でチェッカーフラッグを受けました。

 #1 ウイダー HSV-010も44周目から急激に順位を落としたため、残り8周となった46周目に2回目のタイヤ交換を敢行することとなり、11位でフィニッシュ。#8 ARTA HSV-010も順位を伸ばせず、12位でチェッカーフラッグを受けました。

 果敢なドライビングを披露し、終盤に順位を着実に上げていた#32 EPSON HSV-010の道上選手は、ポジションを5つ上げる8位までばん回し、今季3度目の入賞を果たしました。

 #100 RAYBRIG HSV-010の山本選手は、何度も目の覚めるようなラップタイムを記録しながら周回を重ねましたが、ピットストップによる遅れを完全に取り戻すことはできず、14位で完走を果たしました。

 この結果、#1 ウイダー HSV-010はチャンピオン争いのドライバー部門で3位に後退したため、残念ながらタイトル獲得の可能性は消えることとなりました。#17 KEIHIN HSV-010は今回5ポイントを積み重ねて46点としたものの、ランキングはこれまでの4位から6位となりました。入賞を逃した#100 RAYBRIG HSV-010は9位、3ポイントを獲得した#32 EPSON HSV-010は13位、#8 ARTA HSV-010は15位につけています。チーム部門ではウイダー ホンダ レーシングの3位がHonda勢の最上位となっています。

 シリーズの最後を飾る第8戦は10月15~16日にツインリンクもてぎで開催。さらに、11月12~13日には特別戦のJAFグランプリ富士スプリントカップが富士スピードウェイを舞台に開催されます。

瀧敬之介|Honda GTプロジェクトリーダー
「#1 ウイダー HSV-010、#8 ARTA HSV-010、#17 KEIHIN HSV-010、#100 RAYBRIG HSV-010の4台については、私たちの選択したタイヤがコースの特性やコンディションにマッチしていなかったようです。このため、タイヤ交換の直後にはHSV-010 GT本来のスピードを発揮できたものの、このペースを長く保つことができませんでした。スタート時に24℃だった路面温度がレースの中盤過ぎに20℃まで落ち込んだことも想定外で、ペースが伸び悩む一因となりました。#32 EPSON HSV-010のタイヤチョイスは成功でした。アクシデントをきっかけとするトラブル、それにピットストップ中のタイムロスがなければ、さらに上位を狙えたことでしょう。タイトルを取り逃したことを含め、今回のレースは非常に残念な結果に終わりました。この悔しさをバネに、最終戦には全力で臨みますので、引き続きのご声援をよろしくお願い申し上げます」
金石年弘選手(6位 #17 KEIHIN HSV-010)
「昨日の予選で手ごたえをつかんで今日の決勝レースに挑んだのですが、レース前に想像していた展開と全く逆になってしまい、とてもつらいレースとなりました。次戦のもてぎはテストラン時も調子がよく、マシンの特性とコースが合っていると思うので、最終戦で有終の美を飾れるように全力で戦います」
塚越広大選手(6位 #17 KEIHIN HSV-010)
「HSV-010 GTはオートポリスで走った経験がなく、走行データがない中でどのようなレースになるかをいろいろと想定していましたが、結果的に最も悪いほうの流れに引き込まれたようなレース展開になってしまいました。順位を1つでも守れればよかったのですが、今日は太刀打ちできない状況で、今シーズンの中で一番厳しいレースとなりました。次戦は地元栃木のツインリンクもてぎなので、優勝してシーズンをしめくくりたいです。今シーズンはさまざまな経験をして、たくさん勉強ができたので、一年の集大成としてきっちりと結果を残したいと思います」
Text & Photo: HONDA


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