SUPER GT

S-GT第1戦鈴鹿 ARTA NSXがウェット路面を制す

2006 オートバックス SUPER GT 第1戦 鈴鹿GT300㎞の公式予選2回目とスーパーラップが小雨の降りしきる鈴鹿サーキットで行われた。
GT500は、#8ARTA NSXを駆る伊藤大輔が悪化する路面コンディションをものともせず、2分6秒533のタイムで他を圧倒してポールポジションを獲得。2番手に#18TAKATA童夢NSXを駆る道上龍が入り、ホンダレーシングの2台がフロントローを独占する結果となった。
GT300は、#46吉兆宝山DIREZZA Zを駆る佐々木孝太がめまぐるしく変化する路面コンディションを逆に味方につけ、2分20秒858でポールを獲得した。2番手、3番手にはそれぞれ#87、#88の2台のランボルギーニ・ムルシエラゴがつけた。

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午前中はドライ路面で行われた公式予選だったが、ピットウォークが終わるころから小雨が降り始め、午後の予選2回目は完全なウェット路面で行われることとなった。
基本的にこのセッションでのタイムは予選グリッドに反映されないが、午前中に基準タイム(トップの107%)を出せていないドライバーはここでタイムを出せないと予選を通過できない。今回はアウトラップでいきなりクラッシュしてしまった#100レイブリックNSXの細川慎弥がこの対象になる。

そのレイブリック/細川は、チームスタッフの懸命の修復作業によりセッション序盤から走行に加わることができたものの、走り始めて5分でスローダウン、ピットガレージに頭から入っていって予選を終えることとなってしまった。
これで100号車の予選不通過が確定。あとは出走嘆願による最後尾スタートが許可されるのを待つのみとなってしまった。

各クラス15分間の予選走行の後、5分のインターバルをおいていよいよスーパーラップが開始された。
最初にアタックに入るのは#88ムルシエラゴのマルコ・アピチェラ。スリッピーな路面で絶妙のコントロールを見せ、2分21秒277をマークした。
続いては、午前中の予選終了ギリギリでSL進出をもぎとった#46Zの佐々木孝太。
昨年のGT300チャンピオンである佐々木は、全ての区間でアピチェラを上回る猛烈なハイペースで2分20秒858を叩き出し、トップに立つ。
3番手出走の#11フェラーリを駆る田中は、なんとアタック周回を間違えてしまい、ベストタイムを無効とされてしまった。
その後は雨が強くなり、路面コンディションが更に悪化したため、ウォームアップラップからスピンやコースアウトを喫する車両が続出、#62ヴィーマックの柴原、#110ボクスターの菅らがグラベルに捕まってノータイムとなってしまった。
更には午前中に上位につけていた#7RX-7の山野、#2紫電の加藤、#13Zの影山らも佐々木のタイムを覆すことはできず、それぞれ5位、6位、4位に留まった。

続いて行われたGT500クラスのスーパーラップでも、刻一刻と変化する天候に各ドライバーとも翻弄されることとなった。
そんな状況の中、3番手に出走した#18NSXの道上が2分7秒489を叩き出してトップに立つ。

雨はGT500の走行が始まる間際に一時止んだものの、5番手出走の#36SC430、脇阪が走り始めるころに再び降り出し、そのためもあってかウォームアップラップでコースオフを喫する。それでも脇阪は2分8秒966と、この時点での2番手タイムを叩き出してみせた。
続いて走行したディフェンディングチャンピオンの#1SC430立川は脇阪にも及ばない3番手タイム。
#23Zの本山、#22Zのクルムらは東コースでは道上と遜色のない区間タイムを出して見せたものの、西コースで大きく遅れてしまう。それでもSC430勢2台の前のグリッドを確保した。
続く#12トレルイエはデグナーでコースをはみ出したのが祟って大きく順位を落とすこととなってしまった。

こうした展開からもはや#18TAKATAのポールは確実かと思われたが、最後に出走した#8NSXを刈る伊藤大輔がコースコンディションの悪化をものともしない激走を見せ、なんと2分6秒533というぶっちぎりのタイムを叩き出してポールポジションをもぎとった。

スーパーGT第1戦の決勝は明日19日、午後2時30分より、52周で行われる。

(TEXT:Kazuhisa Suehiro)

 



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