Hitotsuyama Racingは8月20~21日、鈴鹿サーキットで開催されたGT Asia 第7、8ラウンドにおいて2連勝を達成しました。
今回Audi R8 LMSのステアリングを握る濱口弘は、2008年ポルシェ・カレラ・カップ・ジャパンに参戦。デビューイヤーでチャンピオンを獲得し、2010年にもデビューイヤーのSuper GT300クラスで優勝を経験するなど、「ジェントルマン・ドライバー」とは思えない並外れた実力を発揮しているドライバーです。
8月20日午前、GT Asiaの予選は10分間のインターバルを挟んだ15分間×2回で行われました。予選1回目、濱口はコースイン後2周で丁寧にタイヤを温め3、4周目に連続アタックを行います。4周目にはGT300のタイムを上回る2分05秒929をマークし、早々にピットに戻ります。この時点で2位のFerrari 458とは1秒5の大差があり、Audi R8 LMS、そして濱口のポールポジションは不動のものとなりました。しかし、濱口はこのタイムには全く満足していない様子。予選2回目で2分04秒台をマークすることをチームスタッフに宣言し、再度マシンに乗り込みます。
予選1回目と同様に3、4周目にアタックのタイミングを合わせる濱口。まずは3周目に2分05秒2をマークすると、続く4周目もセクターベストを連発。そのタイムは2分04秒748。周囲の予想を大きく上回るこの驚異的なタイムにはGT Asiaのライバルのみならず、併催のSuper GT関係者も愕然とした様子。
Audi R8 LMS、そして濱口は圧倒的な速さで注目を浴びる中、午後の第7戦に挑むこととなりました。
午後14時20分、厚い雲がサーキット全体を覆う中、40分間のレースがスタート。ポールスタートの濱口に加速で勝るFerrari 458、Porsche 997 GT3R、さらにはFord GTが襲いかかろうとするも、濱口はなんとか1位を死守して1コーナーをクリア。1周目終了時点で2位に3秒の差を築いた濱口は、その後独走態勢に。スタート後15~25分の間に課せられる85秒間のピットストップ義務も難なくこなし、最終的には2位のPorsche 997 GT3Rに54秒803の大差を築き圧勝しました。
続く第8ラウンドは小雨の8月21日午前11時40分、1周のローリングの後にスタート。前日の第7ラウンド同様、濱口は1周目から後続を引き離します。ウエットコンディションでは、もはや濱口のペースに付いていくことのできるライバルは存在せず、Audi R8 LMS、そして濱口は炎々と周回を重ねるのみ。それでも濱口は最終ラップまで一切ペースを緩めることはなく、40分間のレースで2位に55秒891の大差を築き前日の第7ラウンドに続く連勝を達成しました。
今回Hitotsuyama Racingが記録した2勝は、2008年にAudi R8 LMS Customer Racing Projectが発足して以来、Audi R8 LMSによる99勝目、そして記念すべき100勝目にあたります。
我々Hitotsuyama Racingは、この記念すべき勝利に決して満足することなく、R8 LMSでの勝利をさらに重ねていく次第でおります。
また、今回のGT Asia SUZUKAには前戦FUJIラウンドでAudi R8 LMSのステアリングを握った小林賢二がGT Asiaに魅せられ、Hitotsuyama Racingから再び参戦しました。マシンは小林自身が2010年にポルシェ・カレラ・カップ・ジャパンで戦っていたPorsche 997 CUP。GTMクラスで第7ラウンド2位、第8ラウンド3位を獲得し、Hitotsuyama RacingにGTMクラスの表彰台をもたらしました。
現地では多くのお客様にお声掛けいただくことができました。ご声援いただいた皆様にこの場をお借りし、心より感謝申し上げます。次戦スーパー耐久シリーズ岡山ラウンドも、総合優勝を目標にチーム一丸となって臨む次第でおります。変わらぬご声援、宜しくお願い申し上げます。
Text: Hitotsuyama Racing / Photo: Hitotsuyama Racing & Yoshinori OHNISHI