GT500クラス優勝 ウイダーHSV-010
- ロイック・デュバル
- 「嬉しいです。難しくて、長いレースでした。僅かなミスでレースが終わってしまう状況で、常に集中を切らさないようにしなければなりませんでした。スタートで17号車にブロックされて12号車に先行されましたが、クルマはコンペティティブだったので12号車と46号車をパスすることができました。小暮選手も頑張ってくれましたが、セーフティーカーでマージンがゼロになった上、GT300と接触してしまって。それでもトップを奪い返してくれて僕に渡してくれました。46号車がスリックで追い上げてきたときはきつかったですが、終盤雨が降ってくれて本当にラッキーでした。ミシュランは温まりの速いスリックを持ち込んでいましたが、僕らのブリヂストンはハードスリックだったので、あの場面ではインターミディがベストだと判断しました」
- 小暮卓史
- 「本当に大変なレースで、久々に感動しました。最後の数周で雨が降らなかったら2位で終わっていたでしょうけど、これもレースだと思います。(GT300と接触したときは)何が起きたか判りませんでした。相手が500なのか300なのかもわからず、頭が真っ白になりました。その後はイライラしながら走っていましたが、それでもタイムを取り戻すことができて、36号車が先にピットに入って前が開けたので、目一杯プッシュしました。46号車が2位になったことはシリーズを考えたら残念ですが、ハンデウェイトは僕らのほうがまだ軽いし、富士はHSVにとってはウェイトの影響を受けにくいコースなので、かなりのポイントを稼げると思います」
- 佐々木孝太
- 「しんどいレースでした。セッティングとか、タイヤ選択とか、こんなに色んなことを迷うレースはなかった。ある意味去年の700kmより疲れました。でもチームスタッフが頑張ってくださったお陰で今週末のB4はとても速くて、雨でもAWDのように走れましたよ(笑) 後ろからすごい勢いでハンコックが来たのは予想していませんでした。正美さんはフェアな人ですが、バトルになるのは嫌でしたね。130Rに並んで入っていったときはチビりそうでした(笑) 終盤また雨が降ってきたときは『鈴鹿の神様は意地悪だな。僕の地元のレースなのにどうして?』と泣きそうになりました。こんだけ事前に『勝つぞ』と言い続けてきたレースはなくて、そこで勝てたのは本当に嬉しいです」
- 山野哲也
- 「鈴鹿は特別なレース。シーズンで最長だし、その長い中でどれだけパフォーマンスを出せるか。クルマが速いだけじゃ駄目で、チームの戦略とか全てが問われる難しいレースです。最初のピットストップでは雨が降ってくることを確認してウェットタイヤで山野に交代しました。ウェットタイヤでドライ路面を走るとすぐにタイヤが壊れてしまうんですが、無線では『プッシュして』といってくる中で、如何に壊さずに走れるかがポイントでした。ライバル勢がインターミディで追いかけてくる中、フルウェットタイヤでいいタイムで走れたと思います。最後のスティントはスリックでいけるよと伝えて孝太に交代しましたが、最後は僕も泣きたいくらいで『頼む孝太!』って念じていました。乾いたラインが一本しかない状況で、どこで抜くかがモニターでもわかって、そこで抜いてきてくれた時はスカっとしました。今年は鈴鹿だけに終わらないよう、残りのレースも頑張ります」