その他

鈴鹿サーキット改修概要 (SUZUKA)

1.観戦・イベントエリアの快適性向上
(1) GPスクエアの拡張

グランドスタンド手前のイベントスペース「GPスクエア」を拡張。広大なフラットスペースを活かした自由なレイアウトが可能で、より快適にイベントをお楽しみいただけます。レース時のイベントブースだけでなく各種見本市など大型展示型催事、団体様のスペース活用など多様なニーズにお応えできます。

(2) GPエントランス、GPレセプション、南ゲートの新設

GPスクエアの拡張に伴い、ゆうえんちからレース場への入場ゲートとなるGPエントランスを新設しました。エントランス横にはチケット売り場となるGPレセプションを設置し、建物延長線上に南ゲートを設置。全体が弧を描いた優しいデザインで、来場したお客様をお迎えいたします。

(3) GPスクエア⇔第1コーナー 歩行者通路の新設

グランドスタンド手前のGPスクエアから第1コーナー方面に通じる車と人が交差する横断歩道に代えて歩行者専用の橋を新設。歩車分離により、お客様のより安全・快適な通行が可能となりました。

(4) グランドスタンドの増設

 グランドスタンドには大屋根を設置するとともに、これまでのベンチシート部分を廃止し、全席個別シートに変更。V2席も増設し、グランドスタンド合計で1,900席増え、12,830席となりました。また車椅子席の増設も行い、全59席となりました。グランドスタンド上段には個室タイプの観覧室「パノラマルーム」を35室(各10㎡)を設置、放送ブースとしても利用できます。さらにはグランドスタンドのエントランス部分に充実した飲食エリアを配置いたしました。

(5) 常設大型ビジョンの増設

 グランドスタンドの正面に位置するピットビル屋上部に常設の大型ビジョンを設置。これまでの2基から3基に増設し、快適な観戦環境を提供します。

(6) 逆バンクトンネルの新設

 GPスクエアから逆バンク方面へ通じるトンネルを新設。出口・入口ともに緩やかなスロープとし、トンネル内部では行き帰りの分離も行い、安全にゆったりと通行いただけるようになりました。またトンネル中央部にはパドックへ通じるスロープを設置し、快適なアクセスを実現いたしました。

(7) パドックトンネルの新設

 GPスクエアからパドック内のセンターハウスへ通じるトンネルを新設し、通路幅も4mに拡幅、安全にゆったりと通行いただけます。またエレベーター、エスカレーターを設置し、車椅子の方やベビーカーをご利用の方も快適な移動が実現しました。

(8) リーダータワーの新設

 ピットロード出口に高さ27.5mのリーダータワーを新設。最新のLEDパネルを用いることにより順位表示をはじめ、複雑な図形、ロゴなどもフルカラーで鮮やかに表示することができます。グランドスタンドはもちろん第1~第2コーナー席や最終コーナー席からも視認することができ、快適な観戦環境を提供します。

(9) 常設観戦席の改修・増設

 観戦エリアの見直しに伴い、逆バンク~ダンロップエリア、立体交差エリアに常設の観戦席を新設しました。また、これまでF1などのビッグレース時に仮設スタンドで対応していたシケインスタンドの上部に、新たに常設席を設置。シートも個別シートとし、高い位置から西コースの一部と東コースの大部分が見渡せる、最高の眺望が実現しました。

(10) 1コーナーゲートの運用開始

 鈴鹿サーキット稲生方面よりご来場いただくお客様が、より便利にご入場いただけるよう、交通教育センター脇にあるゲートをオープンし、1コーナーゲートとしてご利用いただけるようになりました。これにより関係者用ゲートへ通じる道を横断することなく、安全・快適にご入場いただけます。

(11) スプーンゲートの新設

 F1などのビッグレース時、スプーンコーナー周辺へ快適にアクセスしていただけるよう、スプーンゲートを新設いたしました。

(12) 駐車場の拡張

 より多くのお客様に快適にご来場していただくために、正面駐車場エリアを改修し、約1,400台分の駐車スペースを増設しました。

(13) 各観戦エリアの環境・快適性向上

 常設の軽食ショップを充実させるとともに、トイレはユニバーサルデザインとし、ベビーカーのまま入れるベビーベッド常備の多目的トイレを設置。女性トイレにはパウダーコーナーを新設。また喫煙所を設け、分煙化を強化しました。

2.ピットビルの新築

 開放感、清潔感あふれ、機能美を追求した地上3階建のピットビルを新築。全長は従来より約100m長くなり、1階のピットボックスも拡張。2階には食事をしながらゆったりとレース観戦いただけるホスピタリティラウンジを、3階には自然光を活かした開放的な空間から観戦できるホスピタリティテラスを設置いたしました。

 また最終コーナー側には1階にメディカルセンターを、その上にコントロールタワーを、コントロールタワー横にはメディアセンターを設置いたしました。またより多くのパートナー企業様のプロモーション活動にご利用いただけるよう、ピットビル壁面を利用した広告スペースを設けました。

(1) ピットボックス

 48のピットボックスは各々約86㎡から約109㎡に拡張するとともに、間仕切りを可動させることでF1レースにも対応可能(437㎡)な12のピットボックスとなります。ピットとパドック路面との段差を解消し、車両搬入の利便性を向上。ピットインフラを整備し、サインエリアとピットガレージ、チームオフィス間でLAN環境を構築。ピットには個室(40㎡)を12室設置しました。

(2) 2階 ホスピタリティラウンジ

 新築のピットビル2階には、食事をしながらゆったりと観戦いただけるホスピタリティルームを11室設置、さらにメインストレート側にはピットレーンに張り出した屋外テラス席を、各部屋に100席ずつ設置。優雅さだけでなくモータースポーツの生の迫力をご堪能いただけます。また室内への車両の搬入も可能となり、新車発表会など多目的にご利用いただけます。

(3) 3階 ホスピタリティテラス

 3階に設置されたホスピタリティテラスは、自然光を活かし、開放的な空間とするため壁を設置せずに、コースが見渡せる環境となっています。またホスピタリティラウンジ同様、メインストレート側に屋外テラス席を設置しました。

(4) コントロールタワー

 ピットビル最終コーナー側にレースを指揮・管理するコントロールタワーを新設。広さを約2倍に拡張、参加者の皆様にゆったりと使用いただけるブリーフィングルームを設置します。コントロールルームを現状の3階から2階に移し、競技役員と参加者のコミュニケーションを容易にするとともに、監視カメラ・モニター等の最新AV設備を集中管理。安全・確実なレース運営が行える環境を整えました。

(5) メディカルセンター

 これまで第1コーナー手前にあったメディカルセンターをピットビル最終コーナー側に新築。最新の医療設備を整えるとともに、救急ヘリポートを隣接。コントロールタワーと一体化し、迅速な対応が可能となりました。

(6) メディアセンター

 新築のピットビルに、メインストレートに面した明るいメディアセンターを設置しました。スペースは従来のメディアセンターの約1.3倍の広さ(770㎡)となり、100V、200V、電話、LANアウトレットを完備したワーキングデスクを400名分設置。また情報交換の場としてコミュニケーションルームを新設しました。

3.パドックの改修
(1) パドック拡張

 パドック横の山田池を埋め立て、パドックスペースを従来の1.2倍に拡張。これによりピット裏の駐車スペースは約100台分増設され、またこのスペースを利用してパドック内で様々なイベントが開催可能となりました。

(2) センターハウス新設

 パドック中心部に2階建て、延べ床面積2,414㎡のセンターハウスを新設。1階はパドックレストラン「SUZUKA-ZE(すずかぜ)」で、サーキットの雰囲気と臨場感の中、お食事をお楽しみいただけます。また店内にはベビールーム(授乳室)を設置。客席数は200席(全席禁煙)。100名様規模の貸し切りパーティもお受けできます。2階はホスピタリティエリアにつながるエントランスホール(360㎡)となる、パーティやイベントにご活用いただける多目的スペースとなっています。

(3) チームオフィス新設

 パドックエリアにチームオフィスを新築。各々約40㎡の広さを持つ39室で、間仕切りを可動式にし、3ルームを1部屋(120㎡)とする利用も可能です。既存のチームオフィスを14部屋残し、最大53室と改修前の42室から大幅に増加。またチームオフィスとピットとの間隔を30m取り、トランスポーターの駐車や選手とファン、関係者の交流エリアなど幅広い目的で活用いただけます。

(4) SMSCオフィスの移転・増設

 鈴鹿サーキットの走行をお楽しみいただく皆様に、さらに快適にご利用いただくために、ゆったりとくつろげるスペース、ロビー、講習会等に使用する多目的ルームを有するSMSC(鈴鹿モータースポーツクラブ)オフィスを移転・増設いたしました。

4.レーシングコースの改修
(1) ランオフエリアの改修

 世界基準にもとづく安全対策の充実をはかるため、東コース第1コーナーイン側、逆バンクイン側、最終コーナーアウト側のランオフエリアを拡幅。第2コーナーアウト側はグラベル(砂利)と舗装部分とで構成し、コースアウトしたマシンのスピードを低下させるとともに、コントロール可能な状況を作り出します。

(2) サービスロードの設置

 東コースにサービスロードを設置。より安全に、かつスムーズな保安救急活動を可能にするとともに、メディアの皆様の移動・取材エリアを整備。

(鈴鹿サーキット改修資料より抜粋)
Text: 株式会社モビリティランド 鈴鹿サーキット



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