全日本F3000選手権第2戦(富士スピードウェイ) 1992年4月12日 決勝レポート キャビン・レーシングチーム事務局 冠レース3連勝ならず 19 星野一義 20周リタイヤ 3 黒沢琢弥 16周リタイヤ ●データ マシン:星野は、レイナード92D・無限、黒沢はDOME F103・DFV を使用する。どちらも実戦投入は初めて。 車体番号:レイナード92D/002 DOME F103/03 気温:スタート前摂氏13度 ●決勝 決勝スタート直前の降雨によって、コースは一時的にウェット状態となった。こ のためスタート直後の上位陣に混乱が起きたが、星野、黒沢はともにこれをうまく きりぬけ、星野は2位、黒沢は8位でレースを始めた。しかし星野は20周目に最 終コーナー外側にマシンを止めてリタイヤ。黒沢は16周目の第1コーナーでアン ドリュー・ギルバート・スコット選手と接触したため、ピットまで戻ったもののリ タイヤとなった。 ●談話 星野一義:2位につけて、これはいけると思った。タイヤにも負担がかかっていな かったし、慎重に先頭を狙うつもりで間隔をおいて様子を見ていた。タイヤもシャ シーも完璧だったし、スタートでもラッキーだったから、流れが自分の方へ向かっ てきたと思って喜んでいた。でも、コーナーを抜けた頃からエンジンの回転が落ち ていって、最終コーナーで動けなくなった。ほんとうにくやしい。せっかくいい流 れだったのに。 金子監督:たぶん、スロットル関係に緩みがでたんだろう。せっかくレイナードの セッティングを完璧に詰めてたのに、つまらないところでひっかかってしまったな。 今回、レイナードの調子が非常に良かったけれども、次のレースでレイナードを使 うとは限らない。ローラと比べて、いいほうを使うつもりでいる。 黒沢琢弥:ようやく調子が出て、ずっとマルティニ選手とギルバート・スコット選 手の後ろで隙を狙っていた。それでマルティニ選手に続いてギルバート・スコット 選手を抜こうと、1コーナーの減速で抜いたんだけど、クリップをすぎたところで 相手が外側にふくらんできて、接触してしまった。今回ノーポイントだったのは痛 いですね。 田中監督:確実に抜かなかったから、当たるんだよ。あれで右側のタイロッドが曲 がってしまった。決勝レースのセッティングはばっちりだったんだ。コーナーでは 速かったね。そのかわりストレートで伸びなかったのは計算外だった。まだまだ開 発中のマシンですからしかたがない。簡単にローラに切り替えることはしないで、 じっくりDOMEにとりくむつもりでいますよ。まだまだ可能性を秘めたマシンな んです。