昨年に続いて開催される「F110 CUP」の第1戦公式予選が3月8日(土)にモビリティリゾートもてぎで開催され、落合蓮音(HOJUST & EAGLE)が1分59秒126のコースレコードでポールポジションを獲得した。
2023年までFIA-F4で使用されていた童夢F110を活用した「F110 CUP」は、昨年岡山ともてぎで2レースずつ計4レースが開催されたが、今年は規模を拡大、一般財団法人GSTR財団とのコラボレーションにより『GSTR GRAND PRIX F110 CUP 2025シリーズ』と銘打ち開催されることとなった。
大会数も4大会8レースに拡大。
- Round 1 3月8~9日 モビリティリゾートもてぎ
- Round 2 5月10~11日 スポーツランドSUGO
- Round 3 7月26~27日 モビリティリゾートもてぎ
- Round 4 8月30~31日 岡山国際サーキット
まずはRound 1として、もてぎチャンピオンカップレース内において第1戦/第2戦が開催された。 昨年は6台ほどだったエントリーは今年大幅に増えて18台。スーパーFJ経験者をはじめ、FIA-F4経験者、カートレースからのステップアップ組、SIMレーサーなど様々なキャリアの選手が集まった。
第1戦予選は3月8日(土)午後1時から15分間で開始された。朝方に氷点下まで下がった気温は5度まで上がったが、いまだにコース上は冷えびえとしており、路面も冷たいままだ。昨年はS-FJ鈴鹿岡山シリーズ3位だった加納康雅(AKILAND F110)を先頭に全車スリックタイヤでコースインする。路面温度がかなり低いこともあり、各車タイヤのウオームアップに時間をかけて、残り時間10分を切った頃からタイムアタックが開始された。
まずは残り時間8分30秒、昨年はFIA-F4やKYOJYO CUPに参戦していた下野璃央(Dr.Dry F110)が2分0秒959のタイムでトップ、2番手には昨年カートレースとVITAレースに参戦していた酒井涼(KF MOTORSPORT F110)が01秒326、3番手に昨年フォーミュラBeat地方選手権2位、スーパーFJでも優勝を争った酒井翔太(ファーストガレージF110)が01秒415で3番手、以下、昨年S-FJもてぎSUGOシリーズ2位の豊島里空斗(Dr.Dry Racing F110)が4番手、加納5番手、S-FJ鈴鹿岡山4位の松井啓人(DOME F110)が6番手で続く。
残り6分30秒、下野はベストタイムを2分0秒017まで短縮。2番手は0秒600で豊島がつけ、3番手に昨年の同シリーズにも参戦、他にスーパーFJやFCR-VITAに参戦していた落合が0秒722で上がってくる。酒井涼4番手、加納5番手、酒井翔太6番手にダウン。下野はさらにペースを上げ、残り時間4分20秒に1分59秒442。昨年10月に鈴木悠太がマークした59秒941のコースレコードを上回った。ここから上位争いは1分59秒台の戦いとなり、落合が59秒654で2番手、旧レコードホルダーの鈴木悠太(ZAP SPEED F110)が59秒868で3番手。鈴木は昨年S-FJに参戦し日本一決定戦では4位に入り「KEDドライバーオブザDAY」賞を獲得、シーズンオフに開催されたFormula 4中東選手権にも出場し2レース目でルーキー最上位に贈られる「ルーキーウイナー」を受賞している。以下加納4番手、豊島5番手、松井6番手と続く。
残り2分20秒、鈴木が1分59秒564で2番手へ進出、松井59秒569で3番手、落合も自己ベストを59秒573まで削るが4番手にドロップ。豊島をはさんで6番手にはカートレース出身の中井陽斗(HELM GSTR F110)が59秒966で上がってくるが、すぐに酒井翔が59秒895と上回る。
残り30秒、松井が1分59秒226のトップタイム、下野を引きずり下ろすと、直後にコントロールラインを通過した落合が59秒126と松井を0.1秒上回る。下野3番手。鈴木4番手に続いて酒井涼が59秒669で5番手に浮上。しかし酒井翔太が59秒620と酒井涼を上回り5番手。
チェッカードフラッグが振られて最後のタイムアタックを続ける酒井翔太はさらに自己ベストを削り取り59秒496をマークして鈴木も追い落として4番手へポジションアップして予選は終了。ポールポジションは落合、2番手はチェッカー後のアタックで落合と0.063秒差まで詰めた松井、以下3番手下野、4番手酒井翔太、5番手鈴木、6番手酒井涼というトップ6となった。トップ落合から9番手中井までが昨年のコースレコードを上回った。
この後10分のインターバルをおいて、第2戦の予選が行われる。第1戦決勝は午後3時55分スタート予定だ。
Text: Junichi SEKINEPhoto: Kazuhiro NOINE