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SGT:第6戦オートポリスGTA定例会見 カーボンニュートラルフューエルを2023年より実戦投入 レース距離は2022年より350kmに延長へ

スーパーGTを運営するGTアソシエイション(GTA)は10月24日、第6戦「オートポリスGT 300kmレース」の開催されている大分県日田市のオートポリスで定例会見を開催した。

この中で坂東正明代表は、23日にGT500クラスに参戦する国内メーカー3社と環境対策に関する話し合いを行い、いわゆるe-Fuelの導入についての方針が決まったことを明らかにした。

まず化石燃料を使用しない新たな燃料について、これまでは「バイオe-Fuel」と呼んできたが、製造工程でのCO2排出や燃料自体の成分など、「e-Fuel」の定義には様々な議論があることから、今後は「カーボンニュートラル・フューエル」と呼んでいくことにしたという。基本的には植物由来のエタノールが主成分となるようだ。

すでにホンダとトヨタでGT500のエンジンを用いてベンチテストを始めており、出力の低下については補正の範囲で対応可能であること、Oリングなどのゴム製品を対策することにより、国内メーカーで製造しているFIA-GT3車両でも使用できることなどが確認されているという。今後はGT3を製造する海外メーカーに対しても成分表を提示することで対応を依頼するとのことだ。

また、この燃料はスーパーGTでの使用に留まらず、GT500と同様のエンジンを使用するスーパーフォーミュラでも使用していくとのことで、JRPからも25日にこれに関する発表が予定されている。

スーパーGTでは2022年よりメーカーテストでの使用を開始し、2023シーズンからはレースでも使用していく予定。このため、海外からの購入先を今年の12月までには決定したいとしている。

なお、以前から話の出ていた、来シーズンの決勝レース距離の延長については、基本フォーマットを現在の300kmから350kmに変更する意向であることが明らかとなった。

これに対し、1大会中に持ち込めるタイヤのセット数は現状と同じとし、レインタイヤについてはセット数を削減する。

これにより、チームの作戦の幅を増やし、ファンにより面白いレースを提案していくほか、燃費の良いエンジン、ライフの長いタイヤの開発を促進し、市販車へフィードバックしていく環境を作っていきたいとしている。

ただしこのレース距離延長で部品の消耗などに影響が出るのであれば、チームの負担を軽減する意味で公式練習の走行距離を削減し、年間トータルの走行距離を合わせていくことも考えているとのことだ。

Text:Kazuhisa SUEHIRO


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