FIA-F4選手権第7戦の決勝が8月3日、静岡県の富士スピードウェイで行われ、#7佐藤蓮(SRS/コチラレーシング)が今季4度目のポール・トゥ・ウィンを達成した。
第7戦決勝は午後1時45分より14周で行われた。天候は晴れ。猛暑の中での戦いとなった。
ポールポジションの佐藤は無難にスタートを決め、トップで1コーナーに飛び込む。その後方では予選2位の#60菅波冬悟(OTG DL F110)に予選3位の#37平良響(FTRSスカラシップF4)がアウトから襲いかかり、2位を奪い取った。
しかしその直後、予選5位からスタートした#24平木玲次(Media DoADVICS影山F110)が1コーナーのイン側にスピンして止まったため、ただちにセーフティーカーが導入されることになった。
車両回収ののちレースは4周目からリスタート。
トップの佐藤がうまく後続を引き離してトップで1コーナーに飛び込むと、その後方では1周目に菅波を抜いて3位に浮上していた#98石坂瑞基(TOEI BJRacing F110)が平良にアウトから並びかけ、コカコーラコーナー立ち上がりで2位に浮上する。
すかさず平良も5周目のコカコーラコーナーでインをつき、2位を奪い返す。この時にアウト側に押し出された格好になった石坂は菅波の先行をも許してしまい、4位に後退してしまった。
ここから先は平良、菅波、石坂による接近戦が展開され、10周目に入ると予選9位から着実に順位を上げてきていた#6太田格之進(SRS/コチラレーシング)もこの集団に追いついてきた。
4台の2位集団は接戦を繰り広げながらトップの佐藤との差を徐々に縮めていったが、13周目の1コーナーで8位を走行していた#63川合孝汰(DENSOルボ一セIPG F4)と9位の#36野中誠太(FTRSスカラシップF4)が接触するアクシデントが発生、野中のクルマがイン側のガードレールに激突してストップしたため、ここで赤旗が提示され、そのままレースは終了。佐藤が第4戦富士に続いて今季4勝目をものにした。
しかしレース終了後、5周目のコカコーラコーナーで石坂にコースアウトを強いたとして平良に40秒加算のペナルティが課せられることになり、菅波が2位、石坂が3位に繰り上がるという、なんとの後味の悪い結果となった。
インディペンデントカップは予選トップから着実に後続を引き離した#30DRAGON(TEAM DRAGON F4)が優勝。総合でも15位と健闘した。
第8戦決勝は明日朝8時より14周で行われる。
- 第7戦優勝 #7佐藤蓮佐藤蓮(Hondaフォーミュラ・ドリーム・プロジェクト)
- スタートが全てでした。セーフティーカー明けに2秒弱のマージンが築けて、それを最後まで守ってレースをしました。中盤以降もミスをしない範囲でフルプッシュしたんですけど、セクター3で後ろとの差がすごく詰まってる感じだったので、そこを改善できればと思います。
- 第7戦決勝2位 #60菅波冬悟(OTG MOTOR SPORTS)
- 2番からのスタートなので最低でも2番、できれば優勝を狙ってスタートしましたが、失敗しました。平良選手、石坂選手とバトルになったのも想定外でした。あのバトルの間に佐藤選手にはスリップ圏外まで逃げられてしまいましたし。(平良選手のペナルティは)僕は特に「出るだろうな」とは思っていなかったので。シリーズポイントという点では良い話ですが、自力の2位じゃなくて繰り上がりなのはあんまり嬉しくありません。今考えてることは明日どうやって勝つかだけです。この結果はおまけみたいなもの。
- 第7戦決勝3位 #98石坂瑞基(TOEI BJRacing F110)
- スタートはそれなりによく、前と争えましたが、すぐにSCが入ってしまいました。リスタートで37号車をアウトから並んで抜くことができたのはよかったんですが、次の周のストレートでスリップに入られてしまって、1コーナーに並んで入る格好になり、コカコーラで抜かれてしまいました。その時にコースアウトしてしまって、ポジションを二つ落としたのが大きかったです。今回は繰り上がっての3位で、チェッカーは4位で受けているので納得はしていません。明日は3番手スタートなので、最初からトップに逃げられないようにして捕まえたいです。
- 第7戦インディペンデントカップ優勝 #30DRAGON(B-MAX ENGINEERING)
- スタートは普通にうまくいって、場所どりもよかったので、何台か抜くことができました。でも意識の中ではオーバーオールクラスの車両と絡まないことを最重要に考えていたので、無理をせず、若い子は前に出して同じクラスの2位との間隔を考えながら走りました。第8戦も今日と同じように最初から先行逃げ切りでバシッと決めて2連勝したいです。
Photo: Motorsports Forum