株式会社D1コーポレーション(代表取締役社長:鈴木賢志、所在地:東京都新宿区)は、2014年D1グランプリシリーズ(全6戦)「2014年グランツーリスモD1グランプリシリーズ第4戦・第5戦」を8月23日(土)-24(日)の2日間、エビスサーキット (福島県二本松市)で開催した。
23日(土)のシリーズ第4戦は3,236人、翌24日(日)のシリーズ第5戦は3,803人、合計で7,039人の観衆で会場は賑わった。
戦いの舞台は、ドリフトの聖地と呼ばれてファンにも人気のあるエビスサーキット。今年もここでシリーズチャンピオン争いに大きく影響する真夏の2連戦がおこなわれた。シリーズ屈指のテクニカルなコースなため、ただでさえ選手にはミスなく走りきる高い集中力が要求されるが、それに加え不安定な天候により路面が変化するという難しいコンディションでの開催となった。
22日(金)におこなわれる予定だった単走決勝は、同日単走予選時に激しい雷雨で競技が中断。スケジュールが遅れたため、23日(土)の午前中におこなわれた。この日、朝のチェック走行開始時はドライ路面だったが、走行の途中に雨が降りはじめ、単走決勝は雨のなかスタートとなった。雨の影響でアクセル開度やスピードはドライ時よりも控えめになり、角度かスピードのどちらかが足りないといった走りが目立つなか、雨が上がり、その直後に走行した末永正雄(Team RE 雨宮 SUNOCO)は、高いスピードで最終コーナーを飛び出し、きれいなラインにのせて100.87点をマークし、単走初優勝を決めた。
また午後におこなわれた追走決勝では、日比野哲也(Team UP GARAGE with DRoo-P)vs松井有紀夫(EXEDY R Magic D1 Racing)の対戦。両者ともいい走りをみせたが、2本目にノーミスの松井に対して、日比野のマシンはエンジンが吹けないというトラブルを抱えていたため、ストレートでドリフトが戻ってしまった。これにより松井が第 4 戦の総合優勝を決めた。
24日(日)の午前中には第5戦単走決勝が行われた。前日ウェット路面でスピンをしてしまうも最終コーナーから1コーナーまでは素晴らしい走りを見せていた横井昌志(D-MAX)が、この日完璧なマシンコントロールで高い車速のドリフトをみせ、初の単走優勝を決めた。
また午後行われた追走決勝では、単走優勝の横井とシリーズランキング1位の高橋邦明(GOODYEAR Racing with kunny'z)が対決。1本目、横井は高い車速の見事な走りをみせ、高橋は攻めきれずイーブンとなる。2本目、横井が1コーナーの奥でマシンを寄せ、2コーナーから3コーナーにかけては完全にインに入る攻めた走りをみせ、横井が総合優勝を飾った。
この横井の勝利によりシリーズチャンピオン争いは最終戦お台場へと持ち越されたが、高橋はランキング2位の末永正雄とのポイント差を33ポイントと大きく広げタイトル獲得に向けて大きく前進した。
~ D1グランプリシリーズ第4戦 ~
【8月22日(金)天候:晴れ→雨 路面:ドライ→ウエット】
■単走予選
予選トップは手塚強(GOODYEAR Racing with Bee★R)
今回の舞台エビスサーキットは、高速サーキットではないがコーナーの数が多いため高度なテクニックが要求されるコースレイアウトだ。高得点獲得には、最終コーナーの飛び出しから1コーナーへの飛び込みのスピード、角度が重要になった。
単走予選はA・B・Cの3グループに分かれて行われ、最初に走行するAグループはドライ路面でスタートした。Aグループでは、勢いのある飛び出しから走りをまとめた、日比野哲也(Team UP GARAGE with DRoo-P)は98.25の高得点を獲得。さらに手塚強(GOODYEAR Racing with Bee★R)も、日比野に負けず勢いのある飛び出しと、より迫力のある走りを見せて、98.49をマークしトップに立った。
2番目の走行となったBグループの途中で雷が接近してきたため、競技が中断された。中断中には激しい降雨もあり、雨が上がった後、競技が再開された。Bグループははじめから走行をやり直し、続いてCグループも走行。後半は路面がまだらに乾いてきて難しいコンディションとなり、スピンやマシンが振られる選手も見られたが、エビスが地元の熊久保信重(YUKE'S チームオレンジ)や谷口信輝(HKS)らのベテランは雨の中でもスピードのある走りを見せて、久しぶりに予選を通過した。
B、Cグループでは日比野、手塚を上回る得点は出ず、手塚が予選トップ通過を果たした。
尚、競技中断によりスケジュールが遅れたため、この日予定されていた単走決勝は行うことができず、翌日の追走日午前中に行われることになった。
【8月23日(土)天候:雨 路面:ウエット】
■単走決勝
末永正雄(Team RE雨宮SUNOCO)が単走優勝!
朝のチェック走行開始時はドライ路面だったが、走行の途中に雨が降りはじめ、単走決勝は雨の中スタートした。全体的にアクセル開度やスピードはドライ時よりも控えめになったが、その中でもまずは時田雅義(GOODYEAR Racing with ZERO CROWN)が大きい角度で最終コーナーを飛び出し、走行ラインをきっちりトレースして98.75の高得点をマーク。
その後走行した選手は、角度かスピードのどちらかが足りないといった走りが多く、高得点がなかなか出なかったが、予選7位の今村陽一(OTG Motor Sports)が、勢いのある飛び出しからアクセル開度の高い走りを見せて、ラインもきっちりトレースして 99.05をとり、トップに立った。予選で高得点だった日比野は直線でわずかに振られてリズムを崩し、手塚も2コーナーでコースラインをはらんでしまい点が伸びない。
そんな中、雨が上がった直後に走行した末永正雄(Team RE 雨宮 SUNOCO)は、高いスピードで最終コーナーを飛び出し、きれいなラインにのせて100.87を獲得しトップに躍り出た。
この後に走った高山健司(TEAM MORI with GOODYEAR)、横井昌志(D-MAX)はともに最終コーナーを強烈なスピードで飛び出し、1コーナーまで高い車速を維持して飛び込む見事な進入を見せたが、審査席前でスピンしてしまう。さらに最後に走行した高橋邦明(GOODYEAR Racing with kunny'z)もアウトラインでリヤタイヤを縁石にのせてしまい、2コーナーにかけてマシンが流されて96点台に留まることになった。これにより末永(正)が初の単走優勝を飾った。
- 末永(正)選手コメント
- 今季このマシンを作っていただいて、最初から結果は出ていたのですが、弱点もあって、その弱点を直すために、今回のエビス大会前に監督にテストをさせてもらいました。クルマも仕様変更をして、このエビスでテストをしたのですが、その時今日と同じような雨の中で走行したのですが、思いっきりぶつかってしまってチームに迷惑をかけてしまったので、今日はまた雨で、嫌な気持ちでしたが、でも雨の中テストをさせてもらったので自信を持っていこうと思って走行した結果、1番が獲れて今までにない単走優勝で、本当に嬉しいです。
【8月23日(土) 天候:晴れ 路面:ドライ】
■追走予選
単走決勝の結果、シリーズランキング首位の高橋邦明(GOODYEAR Racing with kunny'z)は8位に入り、追走予選免除となった。
同ランキング2位の横井昌志(D-MAX)は日比野哲也(Team UP GARAGE with DRoo-P)と対戦し、後追い時には最終コーナーの出口で角度が浅くなり、その後距離は詰めるもアドバンテージがとれず、先行時には日比野にアドバンテージをとられてしまい敗退となった。
また、ランキング3位の高山健司(TEAM MORI with GOODYEAR)は松川和也(Team UP GARAGE with DRoo-P)と対戦。後追い時に最終コーナーを飛び出たあと、ストレートでマシンがふらつき、その後松川のマシンと距離を詰めるが、4コーナーの先でまた大きく引き離されてアドバンテージをとられてしまう。2本目の先行時にはアドバンテージをとれず、やはり追走予選敗退となった。
これによりシリーズランキング争いでは高橋が大きく追い上げられることはない状況となった。
■追走決勝トーナメント(天候:晴れ 路面:ドライ)
松井有紀夫(EXEDY R Magic D1 Racing)が優勝
ベスト16では、ランキング首位の高橋邦明(GOODYEAR Racing with kunny'z)が匂坂晋治(チームオレンジ)に勝利。谷口信輝(HKS)と末永直登(YUKE'S チームオレンジ)の対戦は五分の判定だったが、先行時の得点で谷口が勝利。川畑真人(Team TOYO TIRES DRIFT TRUST RACING)と日比野哲也(Team UP GARAGE with DRoo-P)の対戦では、後追い時にストレートで川畑の角度が戻り日比野が勝った。今大会好調なドライバー同士対戦、今村陽一(OTG Motor Sports)vs 手塚強(GOODYEAR Racing with Bee★R)は、最終コーナーで引き離した手塚が今村にアドバンテージをとらせず勝った。
ベスト8では高橋にミスが出て末永(正)が勝利。最終コーナーの飛び出しで谷口を引き離した日比野も準決勝進出を決めた。手塚 vs 松井有紀夫(EXEDY R Magic D1 Racing)はお互いに勢いのある飛び出しから互角の展開で再戦に突入したが、手塚が後追い時にストレートで距離をあけられてアドバンテージがとれず、松井が勝った。熊久保信重(YUKE'S チームオレンジ)vs 織戸学(MAX ORIDO RACING)は、角度を合わせた見事なドリフトをお互いに見せ、再々戦までもつれた。最後まで判定では決着がつかなかったが、先行時の得点で織戸が勝ちとなった。その他に日比野、松井、織戸がベスト4に進出した。
準決勝ではまず末永(正)と日比野が対戦。1本目は後追いの日比野が1コーナーで末永(正)のインを差し、アドバンテージをとる。2本目は末永(正)も1コーナーで日比野のインに入ったが、その先でマシンがアウトにはらんでしまい、アドバンテージがとれず、日比野が勝った。
松井 vs 織戸は、1本目に後追いの織戸が 1コーナーと2、3コーナーで松井のインを差し、アドバンテージをとったが、2本目には先行で織戸がオーバーランしてしまい、松井が勝った。
尚、3位決定戦は、速さと角度で末永(正)が織戸に勝った。
決勝は日比野 vs 松井。1本目は両者ともいい走りだったが、後追いの松井が距離を詰めアドバンテージをとる。2本目。ノーミスの松井に対して日比野はストレートでドリフトが戻ってしまう。これにより松井の勝ちが決まった。
- 松井選手コメント
- 今回、正直、クルマの足回り、ギヤなど悩んでしまい、前日の練習からいろいろと変更をし、メカニックには沢山仕事をしていただいて、やっと安心できるようになったか、という感じで挑みました。でも単走は路面に対応できなかった部分で、大ミスをしてしまったので、追走は「このかっこ悪いままじゃ終われない」という思いで走りました。決勝での日比野選手は、練習の時から速いのがわかっていたので、最終コーナーでおいていかれるのだけは避けようと思って、日比野選手の時だけは、最終コーナー手前の自分の走行ラインを変えて、どうにかついていくことができ、結果に繋がってよかったです。
- 横井選手コメント
- 単走は昨日から狙っていました。昨日は路面がウエットで、いいかんじで走ったのにスピンしてしまい、とても悔しかったので、今日はこの単走優勝を獲りたくて。単走がいいところにいければ、追走もいいところにいくというイメージがありますので、本当に単走優勝ができてよかったです。チームのみんなにも「単走だけは獲れよ」と言われて、協力してもらってきたので感謝したいと思います。みなさん、ありがとうございました。
- 横井選手コメント
- 優勝が決まった時は、号泣してしまいました。憧れのこの場で、憧れの先輩方と一緒に走らせてもらって、それだけでも満足でしたが、勝つためにチームスタッフがとても協力してくれて、乗りやすいクルマを作ってくださりここまで来ることができました。本当にチームに感謝しています。ここでみんなと一緒に走り、優勝することができて本当によかったです。ありがとうございます。
~ D1グランプリシリーズ第5戦 ~
【8 月 23 日(土)天候:晴れ 路面:ドライ】
■単走予選
予選トップはアンドリュー グレイ(Power Vehicles)
第5戦の単走予選は、第4戦の大会後に行われた。第4戦の単走予選が途中からウエット、単走決勝は完全ウエットだったため、この週末で初めて、終始ドライ路面で行われた単走競技になった。
最終コーナーの飛び出し速度は格段に上がり、大きくアクセルを踏み込んでストレートを抜け、1コーナーへ飛び込む走りが要求された。
第4戦の結果、シード枠から脱落し予選からの出走となった高山健司(TEAM MORI with GOODYEAR)、末永直登(YUKE'Sチームオレンジ)、内海彰乃(RC926 with TOYO TIRES)、唄和也(GOODYEAR Racing with ORIGIN Labo.)の4人はいずれもまずまずの走りを披露して予選を通過した。
また、前日はニューマシンが車両レギュレーションに合わず出走できなかった斎藤太吾(SUNOCO・PHAT FIVE RACING)も、荒削りながらスピードがありキレのあるいい走りで予選を通過。調子を取り戻してきた熊久保信重(YUKE'Sチームオレンジ)も予選通過を決めた。
最初のグループでは、前日ウエットコンディションの中、ギリギリで予選を通過した片岡龍也(Team UP GARAGE with BANDOH)が、この日は見事なコントロールと綺麗なライントレースを見せて、98点台後半をマーク。2番目のグループではこの片岡の点を上回る選手は現れなかったが、最後のグループで、エビスサーキット内に店を構える二本松在住のスコットランド人、アンドリュー.グレイ(Power Vehicles)が強烈な角度をつけた飛び出しから、迫力満点の走りで99.18をマークし、トップに立った。
しかし、グレイは2本目に1コーナーの奥でドリフトが戻って前部からクラッシュし、マシンを大破させてしまうアクシデントに見舞われた。
【8 月 24 日(日)天候:晴れ 路面:ドライ】
■単走決勝
横井昌志(D-MAX)が単走優勝!
横井昌志(D-MAX)が単走優勝!
単走決勝では、前日の単走予選をギリギリで通過した寺町邦彦(GOODYEAR Racing with ORIGIN Labo.)が、スピード、ライン、リズムのいい走りをみせ97.71という高得点を獲得。しかしその後、箕輪慎治(Team BOSS with POTENZA)が角度の大きい飛び出しからラインをきっちりトレースし、98.18でトップに立つ。
川畑真人(Team TOYO TIRES DRIFT TRUST RACING)はストレートでテールをピットウォールにこすりながらスピン。今村陽一(OTG Motor Sports)もいい飛び出しをしたが、1コーナーの奥でハーフスピンをして高得点がとれない。斎藤太吾(SUNOCO・PHAT FIVE RACING)は新たに作った超軽量&ハイパワーなマークIIをデビューさせた。ストレートで振られるも、勢いのある飛び出しや大きな角度をつけた旋回で高得点を獲得した。そして、横井昌志(D-MAX)は、前日スピンこそしたものの最終コーナーから1コーナーまでは素晴らしい走りをし、飛び出しからほぼ完璧なマシンコントロールで車速の高いドリフトを見せ、99.46を獲得。トップに立った。日比野哲也(Team UP GARAGE with DRoo-P)は飛び出しの角度は大きかったが、その分1コーナーまでに車速が落ちてしまい、松井有紀夫(EXEDY R Magic D1 Racing)はスピードが足りずに、得点が伸びなかった。末永正雄(Team RE雨宮 SUNOCO)はスピードのある走りで高得点をとったものの98点台には届かなかった。最後に走行した高橋邦明(GOODYEAR Racing with kunny'z)は迫力のある飛び出しから高いスピードを維持して見事なコントロールのドリフトを見せたが、98.75にとどまった。これにより横井は初の単走優勝を果たした。
■追走予選
まずA.グレイ(Power Vehicles)vs 唄和也(GOODYEAR Racing with ORIGIN Labo.)の対戦では、グレイは前日の単走予選でトップ通過をするもクラッシュ後マシン修復ができずにリタイヤとなり、唄が不戦勝となった。また前日第4戦でも対戦した手塚強(GOODYEAR Racing with Bee★R)vs 今村陽一(OTG Motor Sports)がここで再び対戦。手塚は後追い時、4コーナーでドリフトが戻ってしまい今村が前日のリベンジを果たした。
さらに前日の決勝と同カードになる日比野哲也(Team UP GARAGE with DRoo-P)vs 松井有紀夫(EXEDY R Magic D1 Racing)の対戦が早くも追走予選で実現した。1本目は後追いの松井が近い距離から飛び出してきたが、2?3コーナーで少し離されその先で角度が浅くなったこともありアドバンテージがとれない。2本目は先行の松井がストレートで振られ、また後追いの日比野はストレートから終始、接近ドリフトを維持して前日の雪辱を果たした。
また2012年と2013年のチャンピオン対決である熊久保信重(YUKE'Sチームオレンジ)vs 川畑真人(Team TOYO TIRES DRIFT TRUST RACING)は、川畑が見事な接近ドリフトを見せたあと、熊久保にも失速があり、川畑が勝った。
■追走決勝トーナメント(天候:雨 路面:ウエット)
横井昌志(D-MAX)が追走も優勝
ベスト16、最初の走行後に雷光が見られたため競技は一時中断となった。豪雨のあと約2時間後に最初の走行からやり直しとなった。
ベスト16の織戸学(MAX ORIDO RACING)vs 末永正雄(Team RE 雨宮 SUNOCO)の対戦では、織戸の後追い時にマシンの戻りがあり、末永(正)が勝った。また末永直登(YUKE'Sチームオレンジ)vs 斎藤太吾(SUNOCO・PHAT FIVE RACING)の対戦では、末永(直)がウォームアップ走行でエンジンブローをしたため、斎藤が勝った。日比野哲也(Team UP GARAGE with DRoo-P)vs 村山悌啓(激☆村山)の対戦では、日比野が接近ドリフトを見せ村山に勝った。川畑真人(Team TOYO TIRES DRIFT TRUST RACING)vs 箕輪慎治(Team BOSS with POTENZA)は、おたがいに1ランクずつアドバンテージをとり、先行時のポイントで箕輪が勝った。片岡龍也(Team UP GARAGE with BANDOH)vs 田中省己(SEIMI STYLE DRIFT with TOYO TIRES)の対戦では、おたがいにアドバンテージをとり、先行時のポイントで田中(省)が勝った。
ベスト8では、横井昌志(D-MAX)vs末永(正)の対戦で、走行ラインをはらんでしまった横井を後追いの末永(正)が待ったが、末永(正)にミスが出て、結果的に横井が勝利した。高橋邦明(GOODYEAR Racing with Kunny'z)vs 日比野の対戦では、先行時に日比野がスピンをして高橋が勝った。ベスト8の結果、このラウンドで高橋が優勝すれば高橋のシリーズチャンピオンが決まる状況となった。
準決勝で横井は今村陽一(OTG Motor Sports)と対戦。今村が後追い時にコースアウトし、横井が勝った。そして高橋vs田中(省)の対戦は、高橋が後追い時に渾身の攻めを見せて圧倒し、決勝進出を決めた。尚、3位決定戦の田中(省)vs今村の対戦では、互いに2ランクのアドバンテージをとる強烈な攻めを見せて再戦にもつれたが、再戦で今村が後追い時に田中(省)に寄せきれず、田中(省)が勝った。
決勝は第3戦オートポリス決勝とおなじカードとなる横井 vs 高橋の対戦。1本目は、横井は高い車速の見事な走りをして、高橋がインに入れずイーブン。2本目は、横井が1コーナーの奥で寄せて、2コーナーから3コーナーにかけて完全にインに入り、横井が勝利し、初優勝を飾った。
これによりエビスで高橋がシリーズチャンピオンとはならなかったが、ランキング2位の末永(正)とのポイント差を33ポイントと大きく広げタイトル獲得に向けて大きく前進した。