ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP '95全日本GT選手権 Rd.4 FUJI SPEEDWAY GTインサイド・レポート No. 17 1995/ 8/ 13 FMOTOR4版 --------------------------------------------------------------------------- 99.#100 ノバ監督(チーム国光)猪瀬良一 「そろそろマシンチェンジと言われていますが、それは新しい993と比べるから で、5月から考えると2秒以上速くなっているんです。このポルシェはシングル ターボであることが辛いんです。ほとんどのターボカーがツインターボでレスポン スを良くしていることと比べると辛いところです。次のSUGOは去年優勝した レースですけれど、いくらトルクがあってもSUGOはレスポンスが重要視される コースですから。足を煮詰めるしかありませんね。NSX? それはうちが決める んじゃないんです。まだなにも聞いていませんよ」 100.#99 時枝チーフエンジニア 「道上には合格点を与えていいと思います。1分39秒台でコンスタントに走って いますし、ベストは1分38秒8で安定しています。このマシンのポテンシャルでは 良い先だと思います。燃費が良いので、給油なしでも走り切れると思うんですけ ど、レギュレーションで給油しなければならないので、少な目の燃料でスタートし たんです。次はまだ決まっていません」 101.#99 道上龍 「ハコはシビックくらいしか知らないんです。重くてもパワーがあってステアリン グも重いマシンはまったく初めてでした。ポルシェはミッションが弱いっていうん で丁寧にチェンジしたり、良い勉強になりました。最後にはチームにも信用してく れてコメントをよく聞いてくれるようになっています。F3は、新しいモノコック が自分にあっているみたいで、良い感じになっています。次の富士ではけっこうい けると思っています。タイトルがもう決まっているんですけど、少しでも上を狙っ ていきます」 102.#10 飯田章(GT1クラス3位) 「最後には#35には追いつけると思ってました。だから彼がスピンしたのも見えて いたし、『やっぱり、やったな』と思いましたよ。追いかけている最中に水野監督 から無線で『急げ! 速く行け!』と叫ばれて、もううるさくてうるさくて。今日 のレース展開は、序盤は抑えて後半勝負という監督の言う通りで走っただけですよ」 103.#3 長谷見昌弘(総合優勝) 「クルマは問題なかった。人間の方も、水一滴も飲まなかったよ。少しは疲れたけ ど。うしろから(鈴木利男に)来られた時も、最初のタイヤ交換までのペースがウ チの方が速かったから。それに最終コーナーがウチの方が速かった。跳ねないしね。 他のチームにペナルティが随分あったのでウチとしてはラッキーだった。作戦通り? フェラーリやポルシェは速いからね。でもコマスは仙台でも後半タイヤがタレてい たので抜けると思っていた。シリーズポイントでも首の皮一枚でつながっていれば、 先々楽しみもありますから。JTCCでついてないのでここで勝ちたかった」 104.#35 A.リード 「モータースポーツはとてもミスを犯しやすいスポーツなんだ。どんなプロドライ バーでもミスはする。ボクもJTCCでミスをすることもあるし、マッチのプレッ シャーは良くわかるよ。1回ぐらいミスをしても仕方ない。次の菅生はバッチリだ よ」 105.#38 E.コマス 「最初パンクしたような症状が出てしまって、ピットに入った。するとエアジャッ キが故障して作動しない。やっとタイヤを交換して出ようと思ったら今度はエンジ ンがかからなかった。やっとかかって出て行ったけど症状は最初と同じ。ステアリ ングだよ」 ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP '95全日本GT選手権 Rd.4 FUJI SPEEDWAY GTインサイド・レポート No. 18 1995/ 8/ 13 FMOTOR4版 --------------------------------------------------------------------------- 106.#8 長坂尚樹 「クルマは問題なかった。調子良かったよ。ただペースカーが入って調子狂っ ちゃったね。遅いクルマに何度も引っ掛かってしまって、タイムを随分ロスして しまった。でもトヨタの中で1位になれたからね。次またガンバリます」 107.#38 村山祐一マネージャー 「エンジンもよく回っているし、メカニカルな部分には問題はないんですが、ブ レーキングの時やシフトアップしてトルクが変動した時にフロントが逃げてフラつ くんです。朝のフリー走行の時からだったんですが、解決出来ませんでした。レー ス序盤にピットに入ったのもこの問題です。テストで解決出来るはずですから、次 のSUGOは行けると思います」 108.有料入場者数 8月12日(土) 13,800人 8月13日(日)52,500人 109.ドライバーズポイント(第4戦終了時点) GT1クラス GT2クラス ドライバー ポイント ドライバー ポイント ------------------------------------- -------------------------------- 1 鈴木利男 46 1 石橋義三 67 2 長谷見昌弘 45 1 星野薫 67 3 影山正彦 40 3 竹内浩典 37 4 関谷正徳 32 3 松本晴彦 37 4 M.クルム 32 5 牧口規雄 35 5 松田秀士 31 6 黒須俊文 30 6 飯田章 28 6 山岸豪 30 110.#55 鈴木利男(GT1クラス2位) 「後半長谷見さんに迫ったが、抜きにかかるにはリスクが大きかった。ストレート で抜ければ良いけどそういう状態ではなかったし、一か所ブレーキングで勝負出来 る“ここなら”という場所もあったけど、コーナーの立ち上がりでマシンが跳ねて しまっていたし、それをやるにはあまりにもリスクが大きかった。マシンについて はまだやるべきことがたくさんあるが、今日は2位に入って自分に与えられた仕事 を80~90点で全うした、というところだ」 111.決勝レースレポート 〈消耗戦をスカイライン軍団が制覇〉 予想通りスタートからF40が飛び出して真夏のGTレースは始まった。E.コマ スが果敢追い上げるが、ハンドリングが完全ではないマシンに悩まされて逆に#35 タイサン スターカードGT2にかわされてしまう。この2台が次第に集団を抜け 出す。その後方では激しい3位争いが展開されていたが、10周目の1コーナーで *26タイサンBMWのコースアウトによってペースカーランとなり、その闘いもひ と休みとなった。ペースカーランは5周にわたって行われ、その後も激しい闘いが 繰り広げられたが、ピットストップからスタートする時点でF40のエンジンが掛か らずにトップから脱落してしまった。これによってレースは大混戦となった。ピッ トストップの毎に首位が入れ替わる状況となり、続々とトラブルで脱落するマシン も出てきた。仙台ハイランドで優勝した#36 トヨタ カストロール スープラはイ ンタークーラーからのエア漏れでストップし、サードも首位を維持することは出来 なかった。この混乱が治まった時にトップに立ったのは長谷見昌弘の#3 ユニシ アジェックススカイラインであった。しかもラスト10周は2~3秒差で鈴木利男の #55 JOMO R33が追い上げ、スプリントレースさながらの激しい闘いとなっ た。しかし、さすがの鈴木利男もとどかず、嬉しいR33スカイラインの初優勝は長 谷見昌弘が成し遂げることとなった。最終ラップで#35 近藤真彦が、100Rでコー スアウトしたため3位に飯田章の#10 JohnsonSKYLINEが入り、表彰台 は完全にスカイライン軍団に占領されることとなった。GT2クラスは、序盤*18 ATSーBM ERC RX7と*7 RE雨宮SuperG RX7が争っていたが、 *18はバッテリートラブルで、*7はホイールが5穴であるため無交換作戦に出て 失敗し、こちらの混戦はDTM仕様M3の*72 WAKO'S M3が初優勝した。 GTアソシエイション事務局 インサイドレポート担当 古屋 知幸 = MGG01235=