全日本GT選手権

GTインサイドレポート Rd.4/2

ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
'95全日本GT選手権                                   Rd.4 FUJI SPEEDWAY
GTインサイド・レポート            No.  3        1995/ 8/ 12 FMOTOR4版
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6.'95GTC第4戦フリープラクティス レポート
 いよいよ今年のGTCの天王山である 第4戦富士スピードウェイの公式スケ
ジュールがスタートした。今日はその最初のスケジュールであるフリープラクティ
スが3回にわたって行われ、午前中の最初のセッションは、ほとんどのチームが
セッティングに終始したため、昨日のテストでセッティングが進んでいた#38 ト
ヨタ スープラのE.コマスが唯一1分33秒台を出すに留まった。午後1時からの2
回目のセッションで初めて各チームは全開走行を行った。このセッションの開始直
前にそれまでの青空が急に曇り始めたため、路面温度が下がり好条件での走行が可
能となり、そのため#40 タイサンスターカードF40が、O.ララウリのドライブで
1分32秒台を記録する等、好タイムが出始めたが、開始15分を過ぎた頃から最終
コーナー付近のみではあるが激しい雨が降り、ピットエリアは晴れているのにス
リックタイヤでの走行が不可能となってしまった。夕方に行われた3回目のセッ
ションまでには完全に雨も上がり、絶好の条件での走行が可能となった。そのた
め、続々と各マシンは1分33秒台に突入することになったが、2回目のセッショ
ンでO.ララウリが出した1分32秒台にはとどかなかった。この3回目のセッショ
ンでは、カン高い快音で観客を魅了しながら1分34秒台でコンスタントに走行した
#88 ディアブロが注目の的となった。GT2クラスは、*7 RE雨宮RX7が1
分39秒台を出して宿敵である牧口エンジニアリングのDTM仕様のBMW M3に
打ち勝った。期待の993RSも1分42秒台まで詰めている。
7.#40 オスカー・ララウリ(GT1クラス トップ)
「この車の強味はセッティングが決まっていること。ストレートはポルシェの方が
速いけど、コーナーでのブレーキングターン、脱出の流れが良い。それでタイムを
稼いでいるんだ」
8.*7 RE雨宮SuperG RX7(GT2クラス トップ)
「前回の富士からマシンは大幅に変わっている。インテークの変更でパワーアップ
し、フロントスポイラーも大型化し、足も決まってきたのでタイムが良くなった。
38秒台まで行けると思う」
9.GTC第4戦 フリープラクティス総合タイム(非公式)
 マシン                ドライバー              タイム
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1 #40 タイサンスターカードF40  O.ララウリ/太田哲也 1'32.988
2 #35 タイサンスターカードGT-2   A.リード/近藤真彦  1'33.618
3 #38 トヨタスープラ        E.コマス       1'33.637
4 #30 綜合警備PORSCHE        山田洋二/田嶋栄一   1'33.748
5 #36 トヨタカストロールスープラ  関谷正徳/M.クルム  1'33.880
6 #39 サードスープラGT      J.クロスノフ     1'33.941
GT2クラス
21 *7 RE雨宮SuperG RX7 竹内浩典/松本晴彦   1'39.977
23 *72 WAKO'S BMW M3   牧口規雄/木下隆之    1'40.970
24 *71 SOUND STREAM M3  山岸豪/黒須俊文    1'41.629
ALL JAPAN GT CHAMPIONSHIP
'95全日本GT選手権                                   Rd.4 FUJI SPEEDWAY
GTインサイド・レポート            No.  4        1995/ 8/ 12 FMOTOR4版
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10.#19 JUNスカイライン
 このレースでのダークホースは、“職人”小山の造り上げたJUNスカイライン
であることは間違いない。「これまで勉強させてもらっていろんなことが解って
きました。問題のある部分を次々と対策してきましたが、今回の改良ポイントはデ
フクーラーです。リストリクターが効いてしまうんですが、エンジンパワーは460
馬力くらいです。トルクも52kgmくらいです。このマシンは、ロールバーにスカイ
ラインGTRのグループA用を使っている以外は、全部自分達で開発しました。4
気筒エンジンなのになぜスカイラインをベースとするかというと、車幅の問題で
す。小型のS13シルビアも考えたんですが、レギュレーションでは片側5センチま
でしかボデイを拡げることが出来ないので、太いタイヤを入れようとすると大改造
する必要があるんです。同じ理由で、R32スカイラインの中でもGTSではだめ
なんです。オリジナルで幅の拡いGTRが必要だったんです。」と小山進は語る。
ドライバーの小林且雄も好調なマシンの仕上がりから「今35秒前後が出てるけど、
もうちょっと各ギアで回せることが出来ればいいんだ、ギア比をチョットだけ見直
せば確実にあと1秒は縮められる」と1分33秒台宣言をしている。
11.*70 外国屋アドバン
GT2クラスのポイントリーダーである外国屋は、今回のレースのためにポル
シェ993RSをプローバで製作していたが、エンジンのパーツの幾つかの入荷が遅
れており、完成することが出来なかった。そのため80kgのハンデウエイトを抱えた
歴戦のスカイラインGTSーRを再び投入することになった。デビュー戦は鈴鹿1000
キロになる予定である。
12.#4 中春スカイライン
 今年初登場のRS中春は、昨年鈴木利男が操っていたZEXELスカイラインを
組み直して参戦してきた。このマシンはR32 GTRをベースするFRのGTスカ
イラインの元祖と言えるモデルであり、数々の名勝負を見せてくれた傑作マシンで
ある。RS中春では、当初R32の4WDのGTスカイラインを今年のGTCのため
に準備していたが、ルマン参戦等のために開発する余裕がなくなってしまい、計画
を中断してFRスカイラインでの参戦となった。昨日のフリー走行では、新しい
R33スカイライン勢と互角の最高速を披露してその高いポテンシャルを早くも見
せている。ドライブする福山英朗には、6月20日に女の子が生まれており、紗帆
ちゃんと名付けられている。
13.#3 長谷見昌弘
「クルマは90パーセント仕上がっている。もうR32GTRを超えているよ。ただし
ボディが大きい分ストレートは苦しいけどね。仙台でもそうだったけど、コーナー
ではスープラより速い。ストレートが遅いんだ。フロント・タイヤのハイトが高い
ことがハンドリングに貢献していて、それがコーナーの速さにつながっていると思
う。仕上がりの残りの10パーセント? アンダーステアなんだ」
GTアソシエイション事務局
                       インサイドレポート担当
                       古屋 知幸 = MGG01235=


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