SUPER GT

SGT:第9戦富士 クサスSC430がデビューイヤーにダブルタイトル獲得!(トヨタモータースポーツニュース)

レクサスSC430がデビューイヤーにダブルタイトル獲得!
36号車が4位に入り逆転でタイトル奪取。トヨタ・チームトムスがチームタイトルも獲得

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最終戦で4位に入り、逆転でチャンピオンを獲得した
レクサスSC430(No.36 OPEN INTERFACE TOM'S SC430)

 2006年SUPER GT最終戦「FUJI GT 300km RACE」が11月4日(土)、5日(日)の両日、富士スピードウェイで開催された。

 第3戦に続き今年2回目の「富士」は同シリーズで初めて最終戦に組み入れられ、晩秋のサーキットを舞台にGT500/GT300双方のチャンピオンタイトルをめぐって激しい戦いが展開された。今大会にはGT500クラス15台、GT300クラス27台の総勢42台がエントリーし、このうちトヨタ勢は GT500クラスに4台のレクサス SC430と2台のトヨタ スープラ、GT300クラスには2台のトヨタ MR‐Sと2台のトヨタ セリカが出場。

 GT500クラスでは脇阪寿一/A.ロッテラー組OPEN INTERFACE TOM'S SC430 36号車が首位から7点差のシリーズランキング2位、ディフェンディングチャンピオンの立川祐路/高木虎之介組ZENTセルモSC1号車が同じく8点差の 4番手で、逆転チャンピオン獲得を目指して最終戦に臨んだ。

◆予選◆

 4日(土)の天候は晴れ時々曇り。気温23度路面温度34度とやや肌寒い気候の下で、午前10時10分から公式予選1回目セッションが行われ、服部尚貴/P.ダンブレック組BANDAI DIREZZA SC430 35号車が好調に2番手タイムを記録。レクサスSC430 1号車も80kgのウエイトハンデをものともせずに6番手につけ、これに飯田章/片岡龍也組 Mobil1SC 6号車が7番手、土屋武士/織戸学組ECLIPSE ADVAN SUPRA 25号車が9番手、そして70kgのウエイトを搭載した36号車が10番手で上位グリッドを決するスーパーラップに進出した。

 午後2時10分から各クラス15分づつの予選2回目セッションに続いて行われたスーパーラップでは服部尚貴がアタックした35号車が最前列2番手グリッドを獲得。立川祐路のSC430 1号車はチャンピオンを争う8台の中で最上位となる5番手タイムを叩き出し、脇阪寿一の36号車も7番手と決勝に向けて気を吐いた。

 一方、GT300クラスでは松田晃司/脇阪薫一組ウエッズスポーツセリカ19号車と田中実/大嶋和也組梁山泊apr MR-S 777号車がスーパーラップに進出し、今季TDPドライバーとして、全日本F3選手権でもシリーズ2位を確定した大嶋和也が自身初のポールポジションを獲得。脇阪薫一の19号車も2番手につけ、トヨタ勢が同クラスのフロントローを独占した。

◆決勝◆

 5日(日)は朝から好天に恵まれ、4万6300人もの観客が入場。気温21度路面温度26度のドライコンディションの下、定刻の午後2時に決勝のフォーメーションラップがスタートした。

 2番手グリッドの35号車はスムーズなスタートを切り、1号車も追従したが、オープニングラップの混戦の中で他車と接触。フロントサスペンションにダメージを受け、無念の戦線離脱となってしまった。

 一方、7番手スタートの36号車はオープニングラップで6位に浮上。3周目には混戦の中、5位にポジションを上げて快調に周回を重ね、さらに先行車の後退で4位に上がると30周目に給油ピットイン。熟練メカニックは短時間で作業を済ませ、6位でコースに復帰した。

 その後中盤戦で2回目の給油ピット作業が一巡した時点では、4位に復帰した36号車は終盤戦も安定してポジションを守りチェッカー。ランキング首位の NSX100号車が13位でノーポイントに終わったため、参戦初年度のレクサスSC430 36号車を駆った脇阪寿一/A.ロッテラー組が見事、逆転でチャンピオンを奪取。同時にトヨタ・チームトムスはチームタイトルのランキング首位を堅守して同部門のチャンピオンを獲得した。

 また、35号車は終盤タイヤの摩耗に苦しみ後続に急迫され、最終ラップのダンロップコーナー進入で先行を許したが、最終コーナーで再逆転に成功し、2位でチェッカー。優勝を果たした第3戦の「富士」を含め、今季3度目の表彰台に上がった。

 一方、GT300クラスでは、12番手スタートから着実に順位を上げた新田守男/高木真一選手組TOY STORY Racing MR-S 101号車が終盤2位へと躍進。最終ラップに燃料切れとなった先行車をパスして劇的な逆転勝利を飾り、これに19号車が2位で続き、トヨタ勢がワン・ツー・フィニッシュ。また、ポールポジションの777号車はコースインが遅れ、ピットスタートとなったものの、見事な追い上げで4位入賞を果たした。

OPEN INTERFACE TOM'S SC430 36号車 ドライバー 脇阪寿一のコメント:

 チームを移籍した今年、タイトルを獲ることが出来てとても嬉しい。最終戦はプレッシャーも強かったが、チームが速いクルマを作ってくれ、相棒のA.ロッテラーも序盤の混戦の中で素晴らしい走りをしてくれた。トヨタ自動車、TRDとトムスチームに感謝している。

OPEN INTERFACE TOM'S SC430 36号車 ドライバー A.ロッテラーのコメント:

 今日のレースは、タイトル逆転を狙い、全力でスタートした。序盤が勝負と思っていたが、上手くポジションを上げることが出来た。トムスチームでチャンピオンを獲得出来て最高の気持ちだ。このチームに入って本当に良かった。関係者すべての努力に感謝したい。

BANDAI DIREZZA SC430 35号車 ドライバー 服部尚貴のコメント:

 最後はタイヤが厳しい状況だったが、なんとか2位を守りきれてほっとしている。レクサスSC430の一年目で3度目の表彰台に上がれたことを嬉しく思う。クラフトは若いチームだがモチベーションも高く、今回も全員がよく頑張ってくれた。良い一年だったと思う。

BANDAI DIREZZA SC430 35号車 ドライバー P.ダンブレックのコメント:

 序盤は1コーナーでアンダーステアが強く、苦しかったが、序盤のプッシュで3番手に差をつけることが出来、2位を獲得出来て満足している。今季は5月の富士で優勝を飾るなど、ファンタスティックなシーズンだった。チームのみんなとトヨタ自動車、ダンロップに感謝している。

TOY STORY Racing MR-S 101号車 ドライバー 新田守男のコメント:

 今季は開発途中の新エンジンを搭載しての戦いで、結果としてシリーズチャンピオン争いにかかわれなかったのは残念だが、前戦よりエンジンのパフォーマンスも飛躍的に向上。その結果として最終戦で優勝を果たせ、とても嬉しく思う。

TOY STORY Racing MR-S 101号車 ドライバー 高木真一のコメント:

 今回はタイヤとエンジンと作戦が全てかみ合って良い結果につながった。テスト段階から決勝のペースには自信があったが、まさか勝てるとは。来季、さらに進化するために良いデータを得ることも出来た。引き続き全力を尽くす。

トヨタ自動車モータースポーツ部長 木下美明のコメント:

 レクサスSC430の参戦初年度にチャンピオンを獲得することが出来て大変嬉しく思う。一年間応援して下さったファンならびに関係者の方々に心より御礼申し上げたい。

トヨタ自動車(株)モータースポーツ部主査 林博美のコメント:

 GT500クラスについては、新規投入の車両で開幕直前は車両の実力に不安な点もあった。しかし、今年一年の目標であるシリーズタイトルを獲得出来たことは、トヨタチーム、スポンサー各位、スタッフの皆の努力の結果だと思う。メーカーを代表して、厚く御礼申し上げたい。来年もさらに厳しい戦いが続くと思うが、各チームと共に全力で戦い抜き、感動のあるレースをご覧頂けるよう努力していきたい。

Text & Photo: トヨタ自動車株式会社



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