SUPER GT

SGT:JIMGAINERDIXCEL DUNLOP 458GTCがクラス2位入賞、ポイントリーダーに立つ! (JIMGAINER)

2011年5月20日(Fri)
  • 12:00~13:45:FREE PRACTICE
  • WEATHER:FINE CONDITION:DRY TEMPERATURE:28℃
  • 15:00~16:00:FREE PRACTICE
  • WEATHER:FINE CONDITION:DRYTEMPERATURE:29℃

gt_r01_jg_01.jpg  東日本大震災の影響で延期になっていた開幕戦の岡山が、5月21日・22日の日程に変更されて開催された。普段は遅くても4月中に開催される岡山戦だが、5月になると岡山名物の黄砂や花粉もほとんど飛んでおらず、金曜日は暑いほどの陽気に包まれていた。

 前回の富士戦同様に、テストが中止になった影響で習熟走行枠が、1時間45分間と1時間と合わせて2時間45分間与えられた。

 FERRARI458は最低重量が1245kgにSUPER-GT特有の性能調整でプラス50kg。そして前回2位に入った事によるウエイトハンディの30kgが重くのしかかる。

 走り出しは今回アタックを担当する田中哲也からスタート。思った以上にマシンバランスは重量によって安定しない。アンダーステアがきつく、スプリングの交換、ダンパーの調整などを繰り返す。しかし、思ったように改善せず1回目の習熟走行は終了した。

 15時からの走行も晴天の穏やかな気候の中今度は平中克幸がスタートしていった。やはりアンダーステアが消えず、リアの調整を引き続き行う。残り時間15分で田中に交代し、金曜日の走行を終えた。

2011年5月21日(Sat)
  • 9:00~10:45・FREE PRACTICE
  • WEATHER:FINECONDITION:DRYTEMPERATURE:21℃
  • 12:30~13:30:KNOCKDOWN QUALIFYING 1
  • WEATHER:FINE CONDITION:DRY TEMPERATURE:26°
  • 15:00~KNOCKDOWN QUALIFYING 2・3 WEATHER:FINE CONDITION:DRY TEMPERATURE:27°

 早朝に小雨がぱらついたが、走行時間までには止み、ウエット宣言は出されたものの路面はドライ。11号車もドライタイヤを装着して、田中からスタートしていった。タイヤの暖まりもあまり良くなく、昨日に続いてアンダーが収まっていない。フロントダンパーを調整し再びコースへ。

 赤旗中断後も再びダンパーを調整したり、スタビを調整したりマシンのセットアップに余念がない。残り45分で平中に交代し、さらにセットを煮詰めていく。リアスタビを何度も調整し、あっというまに1時間45分の走行は終了した。

 今年初めて行われるノックアウト方式(昨年まではノックダウン)。Q1は2名のドライバー共に基準タイムをクリアし、300クラスは上位16台がQ2に進出できる。Q2以降走行する車両は、同じタイヤを使用しその使ったタイヤで決勝レースをスタートすることが決められている。

 明日の予報は雨。雨が降ればウエット宣言が出され、そのルールも解除されることになり、タイヤ選択が重要な鍵になる。

 まず平中がユーズドタイヤでコースに出て行く。やはりフロントタイヤの暖まりが悪いようだ。その後Newタイヤに交換しタイムアタック。1分33秒518で暫定2番手に。

 そこからすぐに田中にハンドルを託しアタックを開始。Usedタイヤでアタックをし、300クラス専有時間にQ3のシミュレーションを行い7番手でQ2に進んだ。

 Q2とQ3は同じドライバーが走行することが出来ない。Q2を担当するのは平中。この時のタイヤがそのままQ3、決勝スタートタイヤとなるので労りながら尚かつタイムを出していかなければならない。先ほどよりソフト目のタイヤをチョイスしてスタート。計測2周目には1分36秒139で2番手に浮上。10台がQ3に進めるので、タイヤを温存してここで平中のアタックは終了。

 500クラスのQ2を挟んですぐに、Q3最後のアタックが始まる。田中も自身4度目のポールポジション獲得に向けてアタックを開始。時間は8分間しかないため、先ほどのシミュレーション通りに進めていく。すぐに掲示板のトップに躍り出る。その後他車も次々とタイムアップしていき一度は3番手に落ちるが、最終計測でセクター2をトータルベストで通過し、最後の最後で今期初、トータル4度目のポールポジションを獲得した。

Tetsuya TANAKA Comment
 ポールポジションが取れて本当に良かったです。タイヤがQ2・Q3・決勝と使うので、明日ドライだったらよそのチームがどんな作戦で来てたからわかるだろうし、僕自身たまたまポールだったって印象しかないので、正直終わってからどういう風に出来るか考えて行きたいです。ただこのポジションからスタートできるので良かったと思います。
Katsuyuki HIRANAKA Comment
 今回はウエイトが重いということから、車のセットアップに苦労した面もありましたが、最終的にはバランスも良くなり、明日に向けての作戦もすごく良い方向にいってて尚かつ一番良いポジションからのスタートということで、非常に楽しみです。雨が降っても晴れても良い結果が残せると思うので、開幕戦で取り逃したポジションを取り返しに行きたいと思います。
2011年5月22日(sun)
  • 8:30~9:15:FREE PRACTICE
  • 9:25~9:40:CIRCUIT SAFARI
  • WEATHER:-- CONDITION:-- TEMPERATURE:--
  • 14:00~:FINAL
  • WEATHER:FINE CONDITION:DRY TEMPERATURE:23℃

 早朝からポツポツと降り始めた雨はフリー走行開始1時間前から豪雨に。コースは川のようになり、土砂がコース上に流れだしてしまい朝のフリー走行は中止の判断に。しかし決勝前のウォームアップ走行の時間が延長され、決勝前の最後の調整にあてられることになった。

 普段のウォームアップ走行にはスタートドライバーのみ走行が許されているのだが、今回は特別に2名とも走行が可能という特別処置が取られた。まず田中がコースへ。4周計測で平中と交代。決勝に向けて何度となくピットシミュレーションを行う。コース上で1秒タイムを縮める事とピットで1秒早く作業を終わらせる事は同じ1秒でもかなり重要度は違ってくる。チームワークも勝利には欠かせないポイントになるのです。

 田中が今回はスタートを担当する。作戦はなるべく沢山のマージンを作って平中にバトンを渡すことだ。朝とはうって変わって天気も回復し、Q3で使用したタイヤでグリッドについていく。

gt_r01_jg_03.jpg

 定刻通りにフォーメーションラップが始まり、全車クリアにスタートしていった。田中もポジションを落とすことなく1コーナーへ消えていく。その後安定した走りで田中は周回を重ねていく。

 しかしやはりソフトタイヤの為か8周目くらいからリアタイヤがきつくなり出したと田中から無線機にコメントが。しかし後ろから追いかけてくる2番手のNo.66アストンマーチンもタイヤがきついのか、思うより攻めたてられてはいない。やはり車重が重たいために逃げ切る事は、なかなか思うようにいかないでいた。

 22周目にNo.66がピット作業を終えると、ペースをかなり上げて走行してきた。田中もタイムを劇的に落とすことなく、淡々と周回を重ねた26周目にピットイン。平中にハンドルを託す。

 この時平中がピットエンドにマシンを現すと、2番手のNo.66はストレートを通過。FIA-GT車両と違いFERRARI458はLM-GT仕様の燃料タンクの為、燃料タンクが小さく5秒の給油ロスがあるために、ピットで順位を逆転されてしまった。

 ここから平中も追い上げていき、一時は8秒差まで詰めよった46周目にNo.66が500クラスと接触しスピン。この間にポジションを奪い返す。徐々に離していくと思われたが、3秒あった差も6周目に0.6秒差まで縮まってしまう。59周目に平中から燃料警告のランプが点灯したと無線機から聞こえる。その周のヘヤピンでNo.66にかわされ2番手に後退。

 徐々に№66との差も開き、最終ラップではとうとうガス欠症状が出て2番手でチェッカーを受けることとなった。チェッカーを受けたウイニングランのヘヤピンでマシンをストップ。追い抜かれてからは極力燃費走行に徹していた平中だったが、車重が重たい分少しでも軽くとの思いからと、2番手に落ちてからの猛プッシュが思いの外、燃料を消費しガス欠症状になってしまった。

Tetsuya TANAKA Comment
 2位でチェッカー受けられたので取り敢えずは良かったです。ドライのレースで昨年は一度も表彰台に乗れなかったのが上がることが出来て、マシンも今年新しくなり、全ての面でレベルアップしてきていると思うのです。開幕戦をウエットで2位、今回ドライで2位になれたという事はシリーズに向けて、好材料が揃っていると思います。確かに重りは積まされていきますが・・・。これから先もっとマシンを煮詰めていけば、ウエイトが積まれてもまだチャンスはあると思っています。僕は今日終わって次のセパンからシリーズ始まる感じです。なぜかというと、普段これくらいテストをしてやっと手の内が見えてきた感じがするので・・・。次も負けないように頑張ります。
Katsuyuki HIRANAKA Comment
 2位でしたが、最終的にはこれで良かったんじゃないかと思っています。シーズンを考えた上でも、現時点でのランキングトップになれましたし、前回のウエット、今回のドライと凄く良いデーターが取れたんじゃないかなと思います。正直2位、2位と続いているので、優勝したいという思いは強いですが、それはこの先のシーズンで何とか1度は優勝できるようにしたいと思っているので、その時が来たらしっかりと良いレースをして、勝利したいですね。今回はガス欠症状が出て最終ラップでは本当に大変でした。色んな意味でチェッカーが受けられたことがラッキーだったと思います。先を見据えては良かったんじゃないかと思います。次、頑張ります。
Text & Photo: JIMGAINER


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