SUPER GT | SUZUKA 1000km

SGT:GTA定例会見 2012年シーズンのレース距離は元に戻す方向で

スーパーGT第5戦の開催されている鈴鹿サーキットで、今回もGTアソシエイション(GTA)による定例記者会見が行われ、坂東正明代表が前半戦の総括や震災復興活動の状況、来年以降のGT300クラスに関する考え方などを語った。
概要は下記の通り。

前半戦の評価
gt_r05_gta_pc 3月11日の東日本大震災は大きな影響を車業界にもたらしたが、我々モータースポーツ業界としてはそんな日本を少しでも元気付けるべく、日々取り組んでいる。先日は被災地宮城県のSUGOで第4戦を行ったが、石巻などの被災地からバスで現地にお越しいただいた。そうした取り組みによって被災した皆様が一日だけでも笑顔を取り戻していただければと思っている。
そのためにも、我々はきちんとレースをやり、一人でも多くのお客様にお越しいただけるようにしなければならない。企業協賛についても一生懸命取り組んでいる。
ここまでの観客動員は厳しい結果となったが、マレーシア戦に関しては前年比150%以上を動員した。競技運営自体は大変で、お互いに怒号も飛び交う場面もあったが、みんなの努力でできたと思っている。
後半戦も、チームやドライバーの真剣勝負をしっかりお客様にお見せしていきたいと考えている。
4大会平均の動員数は前年比97%。厳しい折だがこれからもプロモーションに努力していく。

復興支援活動について
GTAでは義援金の口座を設け、3月から5月までで2309万円、6月から7月で37万円を集めた。これらは全て日本赤十字に送っている。

2012年以降のGT300クラスについて
現状ではFIA-GT3が世界のメインになっているが、我々には国産メーカーに対する期待がある。GT3はレース車両の販売自体が目的のビジネスだが、JAF-GTには日本のものづくりへの思いがある。しかしJAF-GTの手法でFIA-GTと同等の車両を製作すると多くのコストが掛かってしまう。そこでGTAとしては国産メーカーやJAFに対して、「JAF-GTを作れる環境作り」を申し入れている。
GTAが開発したパーツを各エントラントに販売するようなやり方を考えているし、メーカーにはベースとなるシャシーの提供をお願いしている。ホワイトボディの提供のほか、市販車の名称だけでも使えないかと。また今までの車両についてはインディペンデントクラスの創設なども視野に入れている。
「日本は(性能調整などで)クルマをいじりすぎるので海外メーカーが売るのを嫌がっている」という噂があるようだが、具体的にどこのメーカーか言っていただければこちらから説明に行く用意がある。
来年はFIA-GT3のストレートスピードが上がる方向になると思うが、それに対応してGT500クラスの調整も考えている。

来年のレース距離について
基本的には以前の距離に戻す方向だ。今年はあくまで震災対応であり、また燃料供給の問題などに考慮したものだ。

まとめ:Kazuhisa SUEHIRO / Photo: Yoshinori OHNISHI


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