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SGT:吉本大樹レースリポート"「タイヤ選択でリズムを崩してしまった・・・」 triple a vantage GT2、第5戦は12位フィニッシュ"

=============================== 【Hiroki Yoshimoto Race Reprot 2011】 =============================== 2011.08.20-21 Round_5 Suzuka CA2Y33SD.jpg 「タイヤ選択でリズムを崩してしまった・・・」 triple a vantage GT2、第5戦は12位フィニッシュ =============================== 【公式練習・予選】 2011.08.20 (Sta) =============================== タイヤ選択に泣いたtriple a vantage GT2 決勝は14番手スタート ■FP 【天候】 曇 【コース】 ドライ  【気温・路温】 開始時:25℃・28℃ 終了時:27℃・32℃ ■Q1 【天候】 曇 【コース】 ドライ  【気温・路温】 開始時:28℃・33℃ 終了時:26℃・32℃ ■Q2 【天候】 雨 【コース】 ウェット 【気温・路温】 開始時:24℃・28℃ 終了時:24℃・27℃ ■Q3 【天候】 雨 【コース】 ウェット 【気温・路温】 開始時:23℃・27℃ 終了時:23℃・27℃ 2011年AUTOBACS SUPER GT SERIES第5戦として行われた、今年で第40回にもなる伝統の一戦「40th International Pokka GT SUMMER SPECIAL」。シーズン後半戦最初のレースという事もありタイトル争いへのサバイバルも本格化する一戦だが、毎年この一戦では真夏の開催という過酷さが様々なドラマを生んできた。そんな一戦にタイトル争いへの生き残りを賭けて挑んだtriple a vantage GT2。迎えた初日の土曜日は、不安定な天候となった前戦SUGOを思わせるどんよりとした曇り空の下、午前9時55分からまず最初の公式セッションとなる公式練習がスタートした。 未明には雨も降ったこの日の鈴鹿サーキット。それでもその雨は朝方には上がっており、このセッションはドライコンディションでの走行開始となった。このセッションでは開始13分でいきなりNo.86 JLOC ランボルギーニ RG-3とNo.88 JLOC ランボルギーニ RG-3が相次いでストップ、赤旗による中断が入る等、この先の予選~決勝でも波乱が起こりそうな雰囲気を感じさせる展開となったものの、triple a vantage GT2はそれを後目に着実に周回を重ね、最後は9番手のタイムでまず最初のセッションを終了。まずはトップ10に名を連ね午後に行われる予選に挑む事となった。 その後、曇り空ながらコースコンディションはドライという状態で午後0時55分に始まった予選Q1セッション。このQ1はまず最初の30分間はGT500・300の混走が行われ、終盤は各クラス10分間のクラス占有走行が行われる。ここではドライバーの基準タイムクリアに加え、ノックアウト予選なだけにQ2に進出を決めるトップ16に入らなければならない。ところがtriple a vantage GT2はこの予選でまさかの苦戦を強いられる事になる。両ドライバーの基準タイムこそすぐにクリアしたものの、ハード側のタイヤのグリップ不足に苦しんだその後のアタックはことごとく不発に終わり、記録できたタイムは2'08"086。順位では何と18番手に沈む事になり、まさかのQ1敗退かと思われた。しかし本来ならQ1落ちとなるはずが、11番手のNo.69 サンダーアジアMT900Rと13番手No.7 エヴァンゲリオンRT弐号機DIRECTIONが予選基準タイムに達しないドライバーがいたためQ1脱落となり、これで2つポジションが上がったtriple a vantage GT2は16番手でぎりぎりQ1を通過、Q2セッションに進む事になった。 =============================== 【決勝】 2011.08.21 (Sun) =============================== triple a vantage GT2、追い上げ叶わず 決勝は12位CAD8TXTN.jpg ■フリー走行 【天候】 雨 【コース】 ウェット 【気温・路温】 開始時:25℃・26℃ 終了時:25℃・27℃ ■決 勝   【天候】 雨 【コース】 ウェット 【気温・路温】 26℃・28℃ 前日の予選では、Q1を通過するもウェットコンディションとなったQ2セッションにハードコンパウンドのレインタイヤしか用意をする事が出来ず、悔しい14番手に沈んだtriple a vantage GT2。それでも決勝はシリーズ最長となる500kmの長丁場という事もあり、チーム、ドライバー共に巻き返しを期しての決勝スタートとなった。 ウエットレースとなった40th International Pokka GT SUMMER SPECIAL。この決勝は500kmのレース中にドライバー交代を伴う2回のピットストップ義務が課せられる。そしてまず1スティント目を担当したのは吉本大樹。その吉本は「まずは安全に」とソフト側のタイヤを選択、500kmレースの序盤戦へとスタートを切る。しかしこのソフトタイヤについて「このコンディションで長くは持たない」と予想していた吉本は、前後のマシンのペースに惑わされずタイヤのライフをもたせる為、自らのペースを保つ形で周回を重ねていく。それでも3周目を終える頃にはペースを上げる事が出来ない状態にまでタイヤが垂れ始め、ここから我慢の時間帯が始まっていく。周囲のライバル勢の中には早々に見切りをつけタイヤを交換するマシンも出始め、レースは序盤から見た目上だけではポジションが解りづらい混戦の展開となっていく。 ライバル勢はコンディションに見切りをつけピットストップを早めるなど戦略を変更していくなか、状況把握に戸惑いtriple a vantage GT2は最初のスティントを引っ張りすぎてしまいトップ集団とのギャップを更に広げてしまう。更には吉本が最初のスティントを終えピットへと向かい星野選手にドライバーチェンジを行う際のタイヤ交換でタイヤ組み換えのミスがあり、フロントはソフト、リアはハードタイヤしかない事が発覚。混乱で大幅なタイムロスがあったうえ、星野選手は前後に全く性格の違う2種類のタイヤを履いての走行を強いられる事に。それでも長丁場のレースを戦い抜く為にもてる経験を駆使してこのスティントの周回を重ねていく星野選手。しかしこの時点でのコンディションでトップタイムを刻むマシンが履いていたのはインターミディエイト(浅溝)タイヤ。徐々に雨量が減っていく状態で、レインタイヤを履いたマシンよりも8秒~9秒程も早いペースで周回を重ね始める。すると今度はこれを見た陣営がインターミディエイトへと交換していく展開となるが、それでも星野選手は粘りの走りを見せ、与えられた周回数をこなしてゆく。そしてtriple a vantage GT2も2回目のルーティーンストップのタイミングが来るとインターミディエイトへとタイヤを交換し、ドライバーも星野選手から吉本大樹へと繋いでいく。 ところがこの時点でコースコンディションはどんどん回復する方向に向かっており、コースに戻った時には「ライン上はほとんど乾いている状態だった」と、3周程を走った時点でタイヤはボロボロに。その後吉本はtriple a vantage GTが2回目にルーティーンストップを行ったのと同じタイミングでスリックタイヤを履いたマシンが一気にタイムアップしている状況を見てすぐさまピットイン、スリックタイヤへとタイヤを交換し、ここから追い上げを開始する。しかしスタートからここまでタイヤ選択で遅れを取り続けてしまった差を埋めるには時すでに遅し。吉本は最後までプッシュを続けたものの、その追い上げも12位までが精一杯。チェッカー後には「タイヤ選択のミスが全てのリズムを壊してしまった」と、悔しい表情でコメント。シリーズポイント争いにおいても今回のレースがノーポイントに終わった事でランキングも7位に後退する事となってしまった。 次戦はtriple a vantage GT2が得意とする富士スピードウェイが舞台であり、シリーズ終盤戦に向けての巻き返しが期待される。 =============================== 【吉本大樹コメント】 =============================== CA0COTTE.jpg 残念すぎる結果となってしまいました。予選までは「失敗」の二文字で済まされたかもしれませんが、決勝では「戦略」、「判断力」、「洞察力」、「冷静さ」等、足らないものが多かった。それしか言いようがないです。ただ、これはマシンのどこかどうしようもない部分ではなく、人員的な要素で改善できる部分なので、自分も含め、改善させていきたいと思います。 あと、最近、一発タイムが出し辛い状況になっている事も懸念しています。この辺りもエンジニアやパートナーであるヨコハマタイヤさんと共に前進させ、次戦の富士は必ず結果を出します。 第5戦鈴鹿も応援ありがとうございました。 (C)HY Management Co.,Ltd.

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