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SGT:第9戦富士決勝 XANAVI NISMO GT-Rがシリーズチャンピオン獲得 (NISMO)

 曇り空のもと、シリーズ最終戦の決勝レースには47,100人もの観客が集まった。午後2時のスタート時は、低くたれ込めた雲から時折ポツポツと雨粒がこぼれる空模様だったため、各チームともスタートに使うタイヤの選択に悩んだ。多くのチームが状況の悪化を予想し、インターミディエイトタイヤを選んだが、チームIMPULの星野一義監督は、スリックタイヤの装着を指示。「長いこと富士で走っている経験から決断しました。次生(松田)には5周だけ我慢してくれ、と伝えました」と語った。その決断通りに、レーススタート後に雨は止んでみるみる路面の水がはけていった。このため、多くのチームが数周以内にタイヤ交換のためにピットイン。松田がドライブする#12 GT-Rは、6周目には2位に浮上。その後首位を走る#39 レクサスSC430を捉え、17周目にはトップに立った。その後松田はリードを広げ、32周目にピットインしてフィリップに交代するまで首位をキープ。この頃には再び雨が降り出し、インターミディエイトタイヤでピットアウトしたフィリップはトップのままレースに戻った。その後は30秒ものマージンをもって落ち着いて周回し、チームに8月の第6戦鈴鹿1000kmレース以来今季2度目の優勝をもたらした。

 フロントロウからオリベイラがスタートした#24「WOODONE ADVAN Clarion GT-R」(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/荒聖治)は3周目にタイヤを交換したのち、ドライブトレイン系にトラブルが発生、16周目にピットガレージに入れて修理を行った。その後20周遅れでレースに復帰し、15位で完走を果たした。

 インターミディエイトタイヤを装着してスタートした#23 GT-Rは、トレルイエが前半の周回を担当。不安定な路面の時間帯にアグレッシブな走りを見せ、一時3位を走行した。しかし、18周過ぎからタイヤグリップが低下し、22周目にピットインしてタイヤ交換と同時に本山にドライバーチェンジした。長い周回を走ることになった本山だが、途中再びタイヤを交換するためピットイン。その後は、タイヤをセーブしながらコンスタントに周回を重ねた。後半は、ややペースを上げ最終的にはポイント圏内の9位で完走。ドライバーズ選手権ポイントを2点加算し、チャンピオン獲得を確実なものとした。

#23 GT-Rは、本年シーズンの開幕戦をデビューウィンで飾ると、続く第2戦も優勝。10月にオートポリスで行われた第8戦も優勝しているため、今季3勝を果たしていた。本山哲は、2004年以来の年間ドライバーズチャンピオンに復帰した。「MOTUL AUTECH GT-R」(#22 ミハエル・クルム/柳田真孝)は、11位で完走。「YellowHat YMS TOMICA GT-R」(#3 ロニー・クインタレッリ/横溝直輝)は、同13位だった。

#23 GT-Rドライバー 本山哲
 「新しいGT-Rのデビューイヤーに3勝でき、チャンピオンも獲れたので、この上ないシーズンとなりました。最終戦はウェイトも重かったので苦しいレースでしたが、昨日の予選のブノワの走りや今日の意外な展開など、予想外の雨も僕らに味方してくれたようです。一年間応援をありがとうございました」
#12 GT-Rドライバー 松田次生
 「スタート前にスリックタイヤをチョイスしたのは、星野監督とチームの決断です。これが全てで、僕らは今季2勝目を上げることができました。結果的に23号車もシリーズチャンピオンになれたし、最高の一日になりました。最後まで大きな声で応援していただいたファンの皆さん、本当にありがとうございました。今度は僕らがシリーズチャンピオンを獲ります。来年もまた応援をよろしくお願いします」
ニスモ飯嶋嘉隆監督
 「公約通りシリーズチャンピオンが獲得できてホッとしています。今日はライバルチームの動静を見ながら、リスクを避け、チャンピオン獲得に集中して戦いました。12号車もパーフェクトな走りを見せてくれたし、GT300もZがチャンピオンカーとなりました。本当に素晴らしい一日、素晴らしい一年となりました。多数おいでいただきましたファンの皆さまに心からお礼を申し上げます。ありがとうございました」
上記の詳細は下記WEBサイトをご覧ください。
http://www.nismo.co.jp/M_SPORTS/index.html

Text: NISMO



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