Formula Nippon

NAKAJIMA RACING MINE RACE REPORT

シリーズ名:全日本選手権フォーミュラ・ニッポン
大会名:  セントラルパークMINEサーキット・第2戦
距離:   3.23898km×60周(スタートやり直しのため2周減算により)
予選:   5月17日 晴・観衆   :1万2,600人(主催者発表)
決勝:   5月18日 晴時々曇・観衆:4万4,200人(  同  )

虎之介、2戦連続ポールポジション!
しかし決勝スタートで痛恨のエンジンストール
終盤まで粘り強く走った山西もアクシデントでリタイヤ

 高木選手が惜しくもリタイヤしたものの、ルーキーの山西選手が入賞を果した第1
戦に続いて、フォーミュラニッポン第2戦が山口県美祢市のセントラールパークMI
NEで開催された。
 午前中に設定された公開練習を経ての予選は午後1時20分、気温約25℃の晴天の中
で開始。PIAA レイナードの高木選手は早々から好タイムをマークして、まずはライバル
勢へその速さを強くアピール。もう1台のPIAA レイナードを駆る山西選手も10番手あた
りで、その後のタイムアップ推移に興味がもたれる位置でタイムアタックする。高木
選手に絡み付いたのは、デ・ラ・ロサ選手と、今季心境著しい光貞選手。時折高木選
手をしのぐタイムを記録する。
 途中2回の赤旗による中断が発生した予選は後半となって、ニュータイヤを装着し
ての本格的なタイムアタックが展開される。ここでも光貞選手が好タイムを記録する
が、残り10分少々という時点で高木選手がそのタイミングをずっと待っていたかのよ
うにベストタイムをマーク。以降はこれを覆せる選手が現われず、高木選手は第1戦
に続いて予選首位となる。一方の山西選手は、まだコースに慣れ切っていないためか
中盤まではラップタイムにややばらつきがあったが、後半は高木選手に約1秒しか遅
れないタイムを記録して12位で予選を終了。
 午後3時30分、予選1~6位の各マシンが単独でタイムアタックしてスターティン
ググリッド位置を奪い合うスペシャルステージが開始。予選6位から4位の選手まで
は、予選同様の順位を形成。しかしここで後退したのが光貞選手で、デ・ラ・ロサ選
手のタイムを上回れず3位となる。そして最後に高木選手がコースイン。タイヤを暖
めながら周回しての最初のアタックで他5台を大きくしのぐ1分14秒台を記録。2周
目はこれをさらに縮めて1分13秒272。まったく危なげない走りによる最後の周では、
ニュータイヤを履いて記録したタイムとほとんど変わらない1分12秒869という見事な
タイムを叩き出すことに成功。第1戦に続いてポールシッターとして決勝に臨むこと
となった。
 翌決勝日、気温26℃、完全ドライの路面が35℃というサマーコンディションで第2
戦がスタート。しかし、ポールポジションの高木選手がここでエンジンをストールさ
せてしまう。ブルーシグナルとともに全力加速態勢に入った後続各マシンは先頭で停
止した高木選手のマシンを避けたが、最後方近い位置からスタートダッシュした2台
がそれぞれ接触/追突する局面が発生。PIAA レイナードは左リア・サスペンションに大
きなダメージを負い修復不能になり、追突したマシンから外れたタイヤとサスペンシ
ョン部品の一部が観客席に飛び込むという事態に発展してしまう。これによってレー
スは赤旗によって中止(高木選手、そして追突した選手の身体に影響はなかったもの
の、大腿部骨折1名、合計3人の観客が負傷)。レースはポールシッターの高木選手
不在のまま、2周減算された60周で再度行なわれることとなった。
 再度の決勝スタートでトップに立ったのはデ・ラ・ロサ選手。これをフォンタナ選
手が追うオーダーとなるが、デ・ラ・ロサ選手は序盤から2番手との差を大きくする。
高木選手のリタイヤによってチームの期待を一身に受けることとなったPIAA レイナード
の山西選手はルーキーらしからぬ落ち着いたレース運びを見せ、序盤で早くもシング
ルポジションとなってライバルと互角の闘いぶりを披露。そして中盤過ぎにはトゥエ
ロ選手を先頭にして繰り広げられる7番手争いに加わり、コース各所で激しいバトル
を演じる。が、そうした中での38周目、直後から強引に仕掛けてきた影山正彦選手と
ヘアピンで接触。山西選手は10番手への後退を余儀なくされる。山西選手の前に出た
影山正彦選手は上位進出の機を逃すまいと以降もさらにチャージをかけるが、これを
許すまいとするトゥエロ選手と影山選手が54周目に激しく接触。直後を走行していた
山西選手は、このアクシデントに巻き込まれあえなくリタイヤ。影山正彦選手のマシ
ンは飛び散った部品とともにコースを塞ぐ形で停止してしまう。
 主催者はこの事態を危険と判断してセーフティカーをコースインさせ、コースの安
全が確認されるまで全車追い越し禁止とした。レース終了までの周回数がごくわずか
となった時点での緊急措置であったため、一部にはこの状態のまま規定周回数を消化
させてレースを終了させるの思惑を持つ関係者もいたが、主催者は1周のみを残す段
階となって追い越し禁止を解除。デ・ラ・ロサ選手を先頭にして一団となった全マシ
ンはローリングスタートの形でレースを再開。2番手のフォンタナがこれをトップに
立つための絶好の機会としてとらえたのは言うまでもなく、デ・ラ・ロサ選手を押し
退けるようにして首位の座を奪取。そしてデ・ラ・ロサ選手、そして黒澤選手を従え
て1位でフィニッシュ。しかしレース終了後、フォンタナ選手が全車追い越し禁止中
にこの指示を遵守していなかったことが明らかとなり、ペナルティが課せられたフォ
ンタナ選手は8位へと後退。これによってデ・ラ・ロサ選手が正式な優勝者となった。

■チーム総監督中嶋 悟のコメント
『最小のホイールスピンで最良のスタートダッシュを行なおうとしたマシン操作が、
結果的に高木選手のエンジンストールを招いてしまいました。第1戦の反省を含めて、
なんとか良い戦績を出したかったので残念です。山西選手も戦績が残らない結果とな
ってしまいましたが、ルーキーという点では経験を積む上で意味ある内容になったと
思います。』

●次戦全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第3戦は5月31日~6月1日、富士ス
ピードウェイで開催されます。
●NAKJAIMA RACINGのプレスリリースはhttp://www.justnet.or.jp/nakajima/におい
てチーム撮影オリジナル画像と共にご覧になれます。


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