全日本GT選手権

GTインサイドレポート JGT FES.in MALAYSIA/1

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  QUALIFY REPORT        予選レポート         2000/06/24
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JAPAN GT FESTIVAL in MALAYSIA(06/24,25)
公式予選レポート

記念ポールもその手中に納める…
No.18 TAKATA童夢NSXが暑さをものともせずにポール奪取!
GT300はNo.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7が逆転ポール獲得

 日本のレース・イベントとして初の海外開催であるJAPAN GT FESTIVAL in 
MALAYSIAが、6月24日マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで幕
を開けた。この日は午前と午後に2回の公式予選が行われた。

■予選1回目
 公式予選1回目は午前10時30分からスタート。時間は45分間で、すべての時間帯
でGT500とGT300が混走するという、シリーズ戦とは違う形で行われる。
 セパン上空は時折雲が流れるが、天気は晴れ。東南アジアらしい強い日差しが照
りつけ、気温は30度、路面温度35度という日本で言うなら真夏の日中という気候だ。

 記念すべきイベントの開始は、静かに始まった。各チーム様子見なのか、最初の
5分間はどこもマシンをコースに出さなかった。その中でまず飛び出したのがNo.6 
エッソウルトロンタイガースープラだ。No.6は昨日の公式練習でエンジントラブル
が相次ぎ、わずか十数周ほどしか走れなかった。No.6は2周目で2分07秒712を記
録。さらに03秒490までタイムを縮める。
 そして、開始10分。シリーズ開幕戦から3連続ポールを獲得している大本命No.18
 TAKATA童夢NSXがコースイン。練習日でも2分02秒273でトップを手にしているだ
けに、その走りに注目が集まった。その期待に違わず、No.18はわずか2周目にし
て、2分01秒056とあっさり昨日のタイムを更新する。それに続き、No.12 カルソ
ニックスカイラインも03秒191で2番手に飛び出てくる。だが、トップNo.18は次の
ラップで2分00秒523と、ついに0秒台に到達して、トップを不動のものとする。
 これに対して、まずはNo.36 カストロール・トムス・スープラが2分02秒814で
2番手に上がるが、すぐにNo.16 Castrol無限NSXも01秒571を記録し、さらに01秒
514まで上げてNo.18に続くポジションに入る。さらにNo.64 Mobil 1 NSXも02秒259
で3番手に上がり、これでトップ3がNSXによって占められる。4番手にはNo.12が
02秒606、5番手には99年型で健闘するNo.32 トヨタセルモスープラが02秒780で食
い下がる。
 セッションも残り15分となった時点で、6番手まで下がっていたNo.36が再度ア
タックを開始。2分02秒129を出してNSXに割り込む3番手へと飛び込んだ。これに
応戦したのが99スープラのNo.32だ。終了まで8分となったところで、なんと2分01
秒904とトップ2台のNSXに続く01秒台を叩き出して3番手を奪った。No.12は02秒
471までタイムアップするが6番手止まり。
 ラスト5分でNo.16もアタックを行うが、タイムを更新できずにセッションが終
了。これでNo.18 TAKATA童夢NSXの暫定ポールポジションが決定し、マレーシア・
セパン・サーキットの公式記録にその名が刻まれることになった。

 GT300クラスでは、開始7分でまずNo.26 シェルタイサンアドバンGT3Rが公式練
習でのトップタイムを更新する2分13秒937を出し、クラス・リーダーとなる。
 だが15分過ぎに、No.19 ウェッズスポーツセリカが2分12秒637と12秒台まで上
げてトップを奪う。これにNo.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7が13秒022、No.26 シェル
タイサンアドバンGT3Rが13秒584と続く。
 このまま大きな変動なく、セッション終了かと思われた残り10分。No.26が最後
のアタックに入り2分12秒846とタイムを更新し、クラス2番手まで上がるがトッ
プには届かない。これでNo.19 ウェッズスポーツセリカが、GT300の暫定ポールを
決めた。

■予選2回目
 午後2時30分から公式予選2回目が行われた。午後はやや雲が多くなり、日差し
の強さはさほどでもなかったが、気温は37度まで上昇。路面温度は48度とほぼ予想
の数値のようだ。

 午後の予選では、開始と同時にかなりのマシンがコース上に飛び出した。まず
No.36 カストロール・トムス・スープラで2分03秒764と2分3秒台を出す。だが、
午前の2番手No.16 Castrol無限NSXが早くも01秒656と午前に匹敵するタイムを記
録して、トップに立った。No.36も02秒502までタイムを上げるがNo.16とはまだ差
が残った。そして、開始15分経過時点で、暫定ポールシッターのNo.18 TAKATA童夢
NSXが2分01秒901でNo.16に迫る2番手となる。
 そして、19分過ぎに今季ただ1台99年型スカイラインGT-Rで頑張るNo.3 ユニシ
ア・ザナヴィスカイラインが2分02秒286を叩き出して、スカイライン勢のトップ、
総合順位でも6番手のポジションにつけた。
 セッションの中盤を過ぎる28分でトップのNo.16が00秒616までタイムを更新する
が、No.18の暫定ポールタイムにわずかコンマ1秒届かない。そのNo.18 TAKATA童
夢NSXは終了11分前、ついに午前のタイムを上回る2分00秒431を記録。その次の周
回には00秒426まで刻んできた。この後、このタイムを更新できるものは現れず、
セッションを終了。記念すべきレースのポールポジションはNo.18 TAKATA童夢NSX
が手にすることとなった。

 GT300クラスでは、17分過ぎにNo.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7が2分12秒630と、
午前No.19が記録したトップタイムをわずかに上回り、クラストップとなる。また、
このセッションではNo.31 スーパーオートバックスMR-Sが13秒392と自己タイムを
大きく更新して2番手、クラス総合でも3番手にアップしてきた。午前4番手だっ
たNo.77 クスコスバルインプレッサはドライブシャフトにトラブルが生じて、この
セッションを走行することが出来なかった。結局GT300はこのままのタイムでセッ
ションを終了。これでNo.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7が、セパンでのGT300クラス・
ポールポジションを獲得した。

☆ポールポジションインタビュー
■GT500クラス
No.18 TAKATA童夢NSX
脇阪寿一「アパ・カバ(マレー語でこんにちは)。とりあえずこれだけ覚えてきま
した(笑)。クルマはものすごく速いんで、明日(決勝)は問題ないと思います。
予選2回目はちょっとクリアラップがとれなかったので、タイムはさほど伸びなかっ
た。ボクたちのクルマはかなりアドバンテージがあると思うので、落ち着いて走れ
ば、トラブルさえなければ勝てると思います。(GTでポールポジションを獲ること
は有利なのか?)ローリングスタートなので、スタートで前に出ると、レースをコ
ントロールできますから。あと今年になってからいつも同じ位置からスタートでき
ているというのは、ボクらにとってアドバンテージになっています。(ライバル
は?)やはり同じチームの16号車ですね」

金石勝智「(ライバルは?)決勝レースはやはり16号車と、ウチの場合はトラブル
ですかね。あと人間もアツいですけど(笑)、クルマも暑いでしょうから。(セパ
ンの暑さはどうですか?)日本でも8月のレースはこれぐらいの感じなるので、と
りあえずだいじょうぶです。クルマとしてはとくに暑さ対策というのはしていませ
ん。日本から持ってきたままです」

■GT300クラス
No.7 RE雨宮マツモトキヨシRX7
山野哲也「SUGOもポールを獲れましたけど、セパンもコース図を見るかぎりRX7に
有利なコースじゃないかなと思っていましたが、それがうまくハマったって感じで
すね。とくにRX7は高速コーナーでの安定性がいいんで、そこの部分でアドバンテー
ジがとれたと思います。(セパンは暑さはどうですか?)ボクには問題ないです。
まるで故郷に帰ってきたような快適さですね(笑)。むしろ寒がりなのでこの冷房
の利いた部屋のが辛いです(笑)。RX7はクルマ的にはなにもしていませんが、ドラ
イビングをするうえで、今までと同じ(エンジンの)回転域を使うとちょっと油温
が上がりすぎてしまう傾向があるので、少し抑えめにして走っています」
松本晴彦「クルマ的にはセパンはマッチするコースですね。それとメカニックたち
が予選までにだいぶがんばってくれたので、それも大きいと思います。(決勝のラ
イバルは?)ナンバー19のセリカですね」


                       GTアソシエイション事務局
                         GTインサイドレポート班
                        古屋 知幸 = QYB04322 =


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