Formula Nippon | JAF Grand Prix

FN:JAFGP富士決勝 伊沢拓也選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が6位でフィニッシュ (HONDA)

  • 2011年11月13日(日)決勝/会場:富士スピードウェイ(4.563km)/天候:晴れ/気温:18℃(12:00現在)/決勝レース:22周(100.386km)/路面温度:28℃(12:00現在)/コースコンディション:ドライ

fn111113001L.jpg 11月13日(日)、静岡県駿東郡小山町の富士スピードウェイにおいて、JAFグランプリ富士スプリントカップの決勝レースが行われました。

 国内最高峰レースのSUPER GTとフォーミュラ・ニッポンを同日開催する富士スプリントカップは昨年が初開催で、各カテゴリーのウイナーには1969年に創設された名誉あるJAFグランプリの栄冠が贈られます。2回目となる今年もシリーズ終了後の特別戦として開催され、フォーミュラ・ニッポンにフル参戦したドライバーを中心に16名のドライバーがエントリーしました。

 12日(土)に行われた公式予選において、Hondaドライバーの#40 伊沢拓也選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)は5番グリッドを獲得。#16 山本尚貴選手(TEAM 無限)は10番グリッド、#41 塚越広大選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)は12番グリッド、#32 小暮卓史選手(NAKAJIMA RACING)は13番グリッド、#31 中嶋大祐選手(NAKAJIMA RACING)は14番グリッド、#10 小林崇志選手(HP REAL RACING)は15番グリッドからJAFグランプリの栄冠を目指して決勝レースに挑むことになりました。

 "スプリントカップ"の名称通り、レース距離はシリーズ戦よりも短めの100km。決勝レース中のピットストップは義務づけられないので、シリーズ戦以上にスピード感にあふれ、迫力あるバトルが展開されることが期待されます。また、ウイナーには300万円、2位には150万円、3位には100万円と高額な賞金が授与されることも注目されました。

 決勝レースが行われた13日(日)、富士スピードウェイ上空には抜けるような青空が広がりました。正午には気温が18℃まで上がるとともに、温かな日差しを受けて路面温度は28℃まで上昇しました。

 12時ちょうどに1周のフォーメーションラップが開始。その後、16台のマシンがグリッドに整列し、スタートが切られました。

 スタート直後の1コーナーで中位グループにアクシデントが発生。これで中嶋選手はコースアウトを喫してリタイアに追い込まれました。また、小暮選手はこの混乱でフロントウイングにダメージを負ったため、ピットに戻って修復の後、再びレースに復帰しました。

 伊沢選手はこの混乱に巻き込まれることなく、1つポジションを上げて4番手に浮上。そして10番グリッドからスタートした山本選手も7番手に順位を上げました。同様にして、塚越選手は12番グリッドから8番手へ、小林選手は15番グリッドから10番手までポジションを上げてオープニングラップを終えました。同じ1周目、ピットストップを行った小暮選手は14番手となりましたが、前を走るライバルの1台が遅れたため、4周目には13番手へと駒を進めました。

 5周目、塚越選手は前を走る山本選手をオーバーテイク。塚越選手が7番手、山本選手が8番手となります。周回を重ねる4名のHondaドライバーの中では伊沢選手がとくに好調で、5周目には3番手を走るライバルとの差を0.8秒とします。ここから伊沢選手はライバル攻略のチャンスをうかがいながら走行を続けましたが、この間に5番手を走る別のライバルが徐々に伊沢選手に近づいていきます。さらにその後方からは7番手の塚越選手も迫り、7周目には4台が2.4秒の僅差で走行する緊迫した展開となりました。7周目、小林選手は追い上げるライバルの先行を許し、11番手となります。

 その後も伊沢選手は3番手への浮上を試みようとしますが、その一方で後方からの追い上げにも対処しなければならない苦しい状況に追い込まれます。そうしたなか、レースが後半に入った16周目の1コーナーでライバルの先行を許し、5番手へと後退しました。

 この間、13番手を走行する小暮選手は、首位のドライバーに匹敵する1分28秒台のラップタイムを何度も記録しながら猛追。レース終盤にはライバルの攻略に成功し、12番手となりました。

 こうして22周のレースは幕を閉じ、伊沢選手は6位でフィニッシュ。チームメートの塚越選手が7位でこれに続きました。そして山本選手は8位、小林選手は11位、小暮選手は12位で完走を果たしました。

 これで今シーズンのフォーミュラ・ニッポンは全日程を消化。今後は2012年シーズンに向けた準備を行うことになります。

坂井典次(Tenji Sakai)|「HR10E」開発責任者
 「悔しい結果です。伊沢選手も塚越選手も粘り強く追い上げてくれましたが、ラップタイムの点ではトップグループに引き離されていました。そうしたなか、小暮選手はレース中盤のラップタイムがトップグループに匹敵するほど速かった。同様の傾向は最終戦のもてぎ大会でも見られたので、これは詳しく解析してみる必要があると思います。いずれにしても、来シーズンに向け、エンジンに大幅に手を入れ、雪辱を果たすつもりです。今後ともご声援をどうぞよろしくお願い申し上げます」
伊沢拓也選手|(6位 #40 DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
 「レース前半、僕のラップタイムは前を走るライバルよりも確実に速かったのに、どうしてもストレートで追いつけませんでした。反対に6番手から追い上げてきたライバルともペースは変わりませんでしたが、ストレートで追いつかれ、1コーナーのブレーキングで抜かれてしまいました。今回、マシンのコーナリングはとてもよかったのですが、全体として富士スピードウェイというコースに合わせきれませんでした。悔しい結果でしたが、予選を楽しく戦えたのが救いでした」
塚越広大選手|(7位 #41 DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
 「後方のグリッドからスタートしたので、1コーナーの混乱はうまく切り抜けることができ、その後は前のグループを追って走行していきました。ただし、前を走るライバルと僕のペースはほとんど変わらず、しかもこのライバルはミスを犯さなかったので、オーバーテイクのチャンスはやってきませんでした。予選から決勝にかけてセッティングを大きく変更しましたが、その効果がレースの走りにしっかりと現れたことはおもしろかったです。また来年もチャンスをいただければ、こうした経験を生かせると思います」
Tetxt & Photo: HONDA


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