- 2012年9月22日(土)・予選 会場:スポーツランドSUGO(3.704km) 天候:晴れ 気温:23℃(13:40時点) 路面温度:34℃(13:40時点) コースコンディション:ドライ
9月22日(土)、宮城県・村田町のスポーツランドSUGOにおいて、2012年全日本選手権フォーミュラ・ニッポン第6戦の公式予選が開催されました。
2012年シーズンも本大会を含めて残り2戦と大詰めを迎えています。シリーズ参戦している6名のHondaドライバーは、#41 塚越広大選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)がトップと5点差の29点でポイントランキングの3番手につけているほか、#40 伊沢拓也選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)も21点で5番手となっており、残り2戦での逆転タイトル獲得に期待がかかっています。
また、本大会と最終戦の鈴鹿ラウンド、そしてシーズン閉幕後に開催される富士スプリントカップには、インディカー・シリーズにフル参戦している佐藤琢磨選手がTEAM 無限よりスポット参戦することになりました。佐藤選手は、今年3月4日に鈴鹿サーキットで開かれたエキシビションレースの“ラウンド0”でフォーミュラ・ニッポンのマシンを操っていますが、スポーツランドSUGOを走行するのは今回が初めてなので、毎回激戦が繰り広げられるフォーミュラ・ニッポンでどのような戦いを見せるかが注目されています。
今回は、予選前日の金曜日に30分間の専有走行が実施されました。時折り小雨が降るセミウエットコンディションとなったこのセッションでは、スポーツランドSUGOでは初走行となる#15 佐藤琢磨選手(TEAM 無限)がHonda勢最上位の4番手となったほか、#32 小暮卓史選手(NAKAJIMA RACING)は5番手、#41 塚越選手は7番手、#40 伊沢選手は8番手、#10 金石年弘選手(HP REAL RACING)は9番手、#16 山本尚貴選手(TEAM 無限)は11番手、#31 中嶋大祐選手(NAKAJIMA RACING)は16番手のタイムを記録しました。
迎えて土曜日、9月後半に入って秋の足音が聞こえ始めた宮城県地方は、さわやかな秋晴れに恵まれました。午前10時から1時間にわたって行われたフリー走行では、このセッションでトップに立った#40 伊沢選手を筆頭に、#41 塚越選手は3番手、#32 小暮選手は5番手とトップ5に計3人が食い込み、Honda勢の好調ぶりがうかがわれました。さらに、#16 山本選手は7番手、#31 中嶋選手は9番手、#10 金石選手は13番手、#15 佐藤選手は14番手となりました。
今回の公式予選はノックアウト方式で行われました。この方式では、およそ1時間にわたる公式予選を3つのセッションに分割し、最初のセッション(Q1)で上位13番手までに入ったドライバーが2回目のセッション(Q2)に進出。さらに、Q2で上位8番手までに入ったドライバーが3回目のセッション(Q3)に進出し、この結果でポールポジション(PP)から8番手までのスターティンググリッドを決めます。なお、9番手から13番手までのグリッドはQ2、14番手から17番手までのグリッドはQ1の結果に従って決定します。
20分間で行われるQ1は午後1時40分に開始。ここでは#40 伊沢選手がトップとコンマ1秒ほどの僅差で2番手となりました。これに続いたのが4番手となった#41 塚越選手。さらに9番手の#32 小暮選手、11番手の#10 金石選手、12番手の#31 中嶋選手、13番手の#16 山本選手までがQ2進出を決めました。一方、注目の#15 佐藤選手は、0.053秒の僅差で14番手となり、Q2進出はなりませんでした。
Q2は午後2時10分から7分間にわたって行われました。#40 伊沢選手はここでもトップと0.208秒差で3番手に食い込み、チームメートの#41 塚越選手も#40 伊沢選手と0.015秒差の4番手につけました。さらに#32 小暮選手は6番手でQ3進出を決めましたが、#16 山本選手は9番手、#31 中嶋選手は12番手、#10 金石選手は13番手で、いずれもこの段階で決勝レースのスターティンググリッドが確定しました。
午後2時27分から7分間で争われたQ3では、#40 伊沢選手が1分7秒062の好タイムをマークしてPPを獲得しました。#40 伊沢選手のPP獲得は、今年の開幕戦鈴鹿大会に続いて2度目のことです。予選2番手となったのは#41 塚越選手。ただし、2人のタイム差はここでも0.021秒しかありませんでした。残る#32 小暮選手は8番手に終わりましたが、この結果により、決勝レースでは2人のHondaドライバーがフロントローからスタートを切ることになりました。
68周で競われる決勝レースは明日、9月23日(日)の午後3時にスタートが切られます。
- 坂井典次(Tenji Sakai) |「HR12E」開発責任者
- 「今日はいい成績を収めることができました。フロントローを獲得した2台は、ヘアピンコーナーからハイポイントコーナーにかけての上りセクションでよくトラクションがかかり、これが好タイムを記録する要因となりました。後半戦用に投入したエンジンは素早くトルクが立ち上がる特性にしてあるので、今日の予選ではそういったよさも生かされたのだと思います。明日のレースでは優勝が目標ですが、ライバルも侮り難いので、気を引き締めて戦いに臨むつもりです」
- 伊沢拓也選手|(ポールポジション #40 DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
- 「マシンは今朝の段階から乗りやすい状態に仕上がっていました。ただ、Q1とQ2ではライバルに先行されたため、少し修正を加えてQ3に臨んだところ、非常に感触のいいセッティングとなったので、マシンを信じてとにかく攻めていきました。明日の決勝は優勝するしかないと考えています。明日勝てないとチャンピオン争いから脱落してしまうかもしれませんが、決勝レースでは細かいことを気にせず、最後まで実力を出しきることができれば、おのずと成績はついてくると思います」
- 塚越広大選手|(2番手 #41 DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
- 「僕は、伊沢選手と少し違って、今朝のフリー走行ではあまり順調とはいえず、途中で少しセッティングを変更しました。その後、マシンのバランスはどんどんよくなっていきましたが、結果的には、今朝のセッションで出遅れたことが最後まで響いてしまいました。明日は、おそらく伊沢選手と優勝争いを演じることになると思いますが、負けないようにがんばりたいと思います」
- 佐藤琢磨選手|(14番手 #15 TEAM 無限)
- 「ちょっと不完全燃焼でした。午前中のプラクティスからずっとマシンのバランスを煮詰めていましたが、予選では、自分が予想していたのと違う方向になってしまい、思うようにアタックできませんでした。この点は少し悔しいですね。明日の決勝に向けては、チームメートである山本選手と僕の2台のデータをフルに活用して、その“いいところ取り”のマシンに仕上げていきたいと思います。明日はおそらくハードなレースになると思いますが、全力を振り絞って戦いますので、ご声援をよろしくお願いします」