
VITA筑波シリーズ第4戦決勝は9月14日(日)に行われ、ポールポジションからスタートの兒島弘訓(ZR WINMAX VITA)がホールショットを奪うとそのまま後続を引き離して危なげない走りで18周を走り切り優勝。開幕からのシリーズ連勝を4と伸ばしチャンピオンに大きく近づいた。
決勝は本日の最終レースとして午後3時45分にフォーメーションラップ開始。日差しはやや傾いたものの依然として気温31.4度、路面温度37.5度という暑さだ。13台のVITA-01が15周または30分のレースに向けてグリッドに整列するとレーススタート。

フロントロウの兒島、西濱康行(ETA 白波ワークス VITA)は好スタート。3番グリッド佐藤元春(KOSHIDO×ビーンズVITA)、4番グリッド山本龍(おさきにどうぞ☆VITA)もスムーズにスタートしてポジションを守り、第1コーナーで山本がアウトから仕掛けるが、佐藤元春はしっかりインを押さえて3位を守る。
加速がよかったのが7番手スタートの大沢良明(ビーンズ☆SPM☆VITA)で5番手スタートの佐藤孝洋(Tipo ETA VITA-01)、6番手スタートの土屋伊津季(ディープレーシングVITA)をストレートエンドまでにごぼう抜き、5位に上がって第1コーナーへ飛び込む。土屋はさらに9番手スタートの中島正之(ビーンズスポーツ3年目VITA)にもオーバーテイクを許し8位に後退。8番手スタートのおぎねぇ(ORC白岩設備ワコーズVITA)もスタートの蹴り出しが弱く第1コーナーまでに中島、並木海和(ViVa ETA VITA)に先行されて10位にダウン。
オープニングラップを終えてトップは兒島は2位西濱と早くも2.064秒の差。そこから0.304秒差で3位佐藤元春、0.296秒差の4位山本、5位大沢は0.218秒差、さらに0.271秒差で6位佐藤孝洋。
3周目に入り序盤が勝負と言っていたトップ兒島が1分3秒791と最速タイムで2位西濱との差を2.267秒に拡げる。前を追いたい西濱だが0.263秒差で3位佐藤元春がチャンスを伺っていて、防戦に回らざるを得ない。4位山本はそこから1.022秒離され、勢いのある大沢とは0.110秒差とテール・ツー・ノーズ状態だ。
兒島は5周目に1分3秒664とファステストを更新。ただひとり1分3秒台で周回し6周目には2位西濱との差を3.704秒まで拡大して独走状態になる。3位以降も膠着状態だ、
8周目に入りレースは後半戦。兒島はまったくペースを緩めず1分3秒662、さらに9周目3秒604と最速タイムを更新し続けて、10周目は3秒521と本日のファステストラップを叩き出して2位西濱と6.691秒差と段違いのスピードを見せる。各車ポジションを守っている中で次第に接近してきたのが5位大沢と6位佐藤孝洋で、8周目に1.037秒あった間合いが10周目に0.217秒と一気に短縮。4位山本にセクター1で仕掛けた大沢にミスがあったようで佐藤孝洋に詰め寄られることになった。二人のバトルは11周目0.123秒差とテール・ツー・ノーズ状態になると12周目の第1セクターで逆転。佐藤孝洋5位、大沢6位と入れ替わる。
トップ兒島は13周目に入ってようやく手綱を僅かに緩めて1分4秒台、それでも2位西濱よりは0.5秒速いペースでリードは8.829秒。ここで12位を争っていた内田美保乃(RaiseUP miiisuke VITA)と鈴木悠太(ELEV Racing Dream)が接触。それぞれマシンにダメージを負いストップしてしまう。そして14周目、4位を走る山本を佐藤孝洋がロックオン、最終コーナーからの加速で山本をオーバーテイク。4位佐藤孝洋、5位山本の順でファイナルラップへ。
後方の混乱をよそに兒島はそのまま15周を走り切ってチェカードフラッグの下を通過。2位以下に10秒以上の大差をつけるぶっちぎりで優勝を飾った。2位西濱、3位佐藤元春が表彰台を獲得。4位佐藤孝洋、5位山本、6位大沢というトップ6になった。
第4戦を終えてVITA筑波シリーズのランキングは4連勝の兒島が80ポイントと大きくリード、2位には52ポイントの西濱が上がって47ポイントの山本が3位にダウン。残り2レースということでシリーズチャンピオン争いはこの3人に絞られて、次戦第5戦は10月26日(日)に行われる。






Photo: Asako SHIMA
Kazuhiro NOINE
