全日本スーパーフォーミュラ選手権公式テスト(2日目)が、6月7日、富士スピードウェイで行われ、午前のセッションはルーキーのイゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)が、午後は岩佐歩夢(AUTOBACS MUGEN SF23)がトップタイムをマークした。
昨日に続いて、天候に恵まれた富士スピードウェイ。朝から日差しが強いものの、風があって過ごしやすいコンディションとなった。
セッション3(9:00〜11:30)
2日目午前の走行は、各チームがそれぞれ用意したプログラムをこなしている感じで、終盤まで淡々と進んだ。
開始60分を経過した順位は、坪井翔(VANTELIN TOM'S SF23)、大湯都史樹(SANKI VERTEX CERUMOINGING SF23)、岩佐歩夢(AUTOBACS MUGEN SF23)、そして、7号車のセッティングを託された関⼝雄⾶(Kids com KCMG Cayman SF23)が、1分23秒半ばのタイムで続いた。
アタックが始まったのは残り7分から。イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)が1分23秒056でトップに躍り出るが、気温、路面温度が高くなったコンディションから、昨日午後のトップタイムには0.7秒ほど及ばなかった。
2番手は、セッション前半に1分23秒104をマークした坪井。3番手は岩佐、以下、佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)、牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)、野尻智紀(AUTOBACS MUGEN SF23)、太田格之進(DOCOMO DANDELION M6Y SF23)と続き、強豪チームが順当に上位を占めた。
セッション4(14:00〜16:30)
午後になると、気温も路面温度も上昇し、昨日の午後と比べてタイムを出すには厳しい条件となった。
オーバーテイクシステムの使用が許された最初の時間帯に、岩佐、坪井、牧野、野尻らが1分23秒台のタイムを出して、タイミングモニターの上位に名を連ねる。
その後は、各チームはセッティングを試したり、ロングランを行ったり、それぞれのプログラムをこなしていく。
残り10分から最後のアタックが始まる。トップタイムは岩佐が序盤でマークしたタイムがだったが、ここでの最速は坪井の1分23秒042、これにダンディライアンの牧野、太田が続き、マシンをシェアして参加のルーキー⼩林利徠⽃(Kids com KCMG Cayman SF23)が5番手と大健闘。三宅淳詞(ThreeBond SF23)も6番手と復活の手応えを掴んだようだ。
午前中トップタイムだったフラガと佐藤のナカジマレーシングコンビは、アタックは行わず、このセッションはロングランに費やした。
2日間、10時間に渡るテストで、富士大会の勢力図がおぼろげながら見えてきた。やはりダンディライアン、無限、ナカジマ、そしてトムス(坪井)は安定した力を発揮している。特に両セッションで僅差の2番手につけた坪井の富士での強さは別格だ。
そして、ルーキーらしさは消え貫禄さえ感じさせるフラガ、秘めた可能性を持つ小林利徠⽃に注目したい。
第6、7戦富士大会は、7月19、20日の両日「夏祭り」として行われる。
Text: Shigeru KITAMICHI