2025年JAF地方選手権、スーパーFJ筑波/富士シリーズ第2戦で初めてのスーパーFJ参戦を迎えた選手が4名エントリーした。翌日にレースを控えた練習走行の合間にショートインタビューを行った。
まずは87号車「おさきにどうぞ・・KKS2」をドライブする山本龍。山本は関東のVITAレースでは名を知られた存在で、筑波でのVITAレースではポールポジションや優勝も経験しているつわもので、さらに昨年までVITAで行われていたKYOJO CUPにも参戦していた。
山本龍
――スーパーFJでは初のレース?
「初めてです、筑波でドライブするのは2回目ですね」
――VITAとの違いはどう?
「違うと言えば違うし、似ていると言えば似ているし、という感じで(笑)」
――今回参戦の経緯は?
「フォーミュラカーのレースに出てみた方が(経験的に)いいかな、という事で出場することにしました」
――今シーズンは(新しいマシンになる)KYOJO CUPにエントリーしているが?
「そうですね、それに向けてのトレーニングの意味合いが大きいです、でもちょっと今の段階では全然お話にならないレベルで(苦笑)」
――先週は鈴鹿のS耐(4クラスのロードスター)にも出場していたが?
「そうなのですが、序盤でマシンが壊れてしまって、決勝では乗れなかったのですが、練習ではいくらか走れました。ハコは最近あまり出ていなかったので久しぶりでした」
――S-FJのドライビングの手ごたえは?
「まだ全然ないですね、(メンテナンスを行うオートルックの社長の方を見ながら)すみません(笑)。明日のレースを無事にこなして経験積んで、カンがつかめるかはわかりませんが」
続いて51号車「ファーストガレージRSD制動屋S2」の切替悠喜。切替というと、ハコやザウルスJRレースなので聞き覚えのある苗字であるが、その切替一家の血筋を受け継ぐ切替は18歳でカートレースの出身だ。
切替悠喜
――今までのモータースポーツ歴は?
「レーシングカートに乗っていて、クルマの免許が取れたのでフォーミュラにステップアップさせてもらいました。今回がデビューレースです」
――練習はどのくらい積んだ?
「去年の12月後半くらいから始めて、ただ運転免許の合宿とかもあって、限られた時間ではありましたが、チームの皆さんだったり津田選手にいろいろ教えて貰ったりしながら、なんとかやってこられました」
――カートからフォーミュラへの乗り換えは苦労しなかった?
「コントロールに関してはそこまで苦労はしかったですが、カートと違ってサスペンションがあったり、反応が少し遅れてくるというところに関して苦戦はしました」
――そこは修正できた?
「徐々によくはなってきています」
――タイムはどのくらいが出ている?
「59秒3とかで、津田選手が9秒2とかなので、こちらはまだ精度が高くないので、もっと上げていきたいと思っています」
――今シーズンの予定は?
「筑波富士シリーズをメインに、後は日本一決定戦に向けて経験値を上げていきたいです。まずは優勝目指して頑張ります」
残る2名は前田代表率いる「ELEV RacingDream」からのレースデビュー。72号車「ELEVレーシング制動屋」の小笠原優人と、91号車「ELEVレーシング10VED」の佐藤颯太だ。小笠原選手はカートとSIMレースの経験者の22歳、佐藤選手はJOY耐などでハコのレース経験がある。
小笠原優人
――明日のレースへの意気込みは?
「まずはレースデビューなので、レースの雰囲気に慣れてベストが尽くせればと思います」
――今までのモータースポーツ歴は?
「レーシングカートでもてぎのSLのレースに高校生の時に出ていました。そこからちょっとブランクがあったのですが、去年からFJに乗り始めました」
――カートからフォーミュラへの乗り換えは苦労しなかった?
「シフト操作がまだうまくいかないですね」
――当面の目標は?
「今回はまず完走して、ビリにならないように頑張ります」
佐藤颯太
――今までのモータースポーツ歴は?
「愛車がFD2シビックタイプRで、それで走行会やミニサーキットで走ったりしていました。一昨年くらいからもてぎのJOY耐の方にも出させていただいていました。ELEVレーシングさんと出会ったのは去年の春くらいで、初めてフォーミュラに乗らせていただいて、そこでフォーミュラの面白さを肌で感じて、ちょっとのめり込むような感じで(苦笑)。レースの方もELEVレーシングさんのレースを何度か見させていただいて、自分もこの場に立ちたい、という気持ちが芽生えまして、今回参戦させていただくことになりました」
――練習はどのくらい積んだ?
「今年の1月から月1、2回くらいのペースで、7回くらいは筑波で練習しました」
――戦える目途が立っての参戦?
「そうですね(苦笑)タイム的には上位争いをするにはもうひと声、壁みたいなものがあって、そこが今超えられずにもがいているような感じです。とはいえもう明日は本番なので、できることを全部、今まで経験してきたものを出し切って、頑張って戦いたいと思います」
前日の練習走行では、他のカテゴリーとの混走ということもあり、3台とも1分が切れるか切れないかというところで苦労している様子も見てとれたが、それぞれレースに向けて意欲的に走っていた。結果が出ることを祈りたい。
Text: Junichi SEKINEPhoto: Asako SHIMA