2025年もてぎ・菅生士スーパーFJ選手権シリーズ第1戦公式予選が3月8日にモビリティリゾートもてぎで開催され、酒井翔太(ファーストガレージ KK-SII)が2位の松原将也(ZAP MARUTOKU 10VED)に0.331秒の差をつけてポールポジションを獲得した。
3月に入り日によって寒暖の変化が大きいというモビリティリゾートもてぎだが、本日は朝に氷点下まで気温が下がり「寒」の方の気候で、時折陽がさすものの、午後2時30分の段階でも気温5度、ドライコンディションだが風も出てきて路面温度はかなり低そうだ。エントリーは12台。昨年からの継続参戦組に加えて3名のルーキーが出場する。KODAI YOSHIDA(T's TECHNO)を先頭に全車がコースイン、20分間の予選が開始された。
モビリティリゾートもてぎではシーズンオフにコースを一部改修。ファーストアンダーブリッジを抜けた後右にターンする130Rのアウト(左)側、その直後に左へ曲がるS字の入り口のアウト(右)側、さらに右曲がりのビクトリーコーナー手前のイン(右)側の3カ所についてコース縁側の芝生がアスファルト舗装に張り替えられた。これによってコースからはみ出した車両が芝でグリップを失うことがなくなり安全になる。昨年S-FJでもてぎを走っている何人かのドライバーに影響を聞いたが、この場所を積極的に使ってタイムを詰めるということはないようで、おおむね走らせ方に変化はないという意見。酒井に至っては「変わったことに気づかなかった」という感想だった。
各車念入りにタイヤのウォームアップを行い残り時間12分を切ったころからタイムアタックが始まり、まず残り10分、松原が2分6秒977のトップタイムを出すが直後に酒井が5秒997をマークして逆転、さらに中村ブンスーム(ファーストガレージKKS2)が6秒281で2番手へ上がり松原3番手、そこからやや離されて4番手が今回デビューレースの三ツ井光輝(群馬トヨペットTeam RiNoA ED)の8秒137。以下YOSHIDA、松下彰臣(HOSHO&PARM Abel ZAP 10VED)が続く。
この頃から雪がちらちらと降り始めるが、コースコンディションが変わるほどではない。
残り8分30秒、松原が2分5秒502で再度トップに出るが、すかさず酒井が4秒975と2分4秒台に入れて再逆転、中村が5秒778で3番手変わらず、4番手は先月鈴鹿でS-FJレースデビューした五十嵐文太郎(Drago CORSE)の7秒049と、トップ3台が突出している。
残り6分30秒、昨年筑波富士シリーズ2位を獲得した石井大雅(ファーストガレージ制動屋SII)が2分6秒506で4番手に浮上すると、三ツ井が6秒478を出してすかさず逆転。さらに中村が5秒470で2番手へ。酒井のトップは変わらず中村が5秒472で2番手、以下松原~三ツ井~石井と続き五十嵐は6番手へドロップ。そしてジェントルマンクラスの畠山退三(Hobbybaase&zapsp)が6秒788で7番手まで上がってきた。
残り4分30秒、松原が2分5秒361で再度2番手へ浮上。中村は5秒470と0.02秒自己ベストを更新したが3番手にドロップ。YOSHIDAが2分5秒852と自己ベストを更新して8番手から4番手にポジションアップ。そして酒井は4秒599とトップタイムを削り取り、松原とは0.762秒と大差がついている。残り2分、好調な畠山が6秒116までタイムを更新し5番手、ジェントルマンクラス2位の片岡聡(NRS KK-S2)には1.5秒以上の差をつけている。
残り20秒、五十嵐が6秒271で6番手に上がるが、直後にコントロールラインを通過した三井が6秒238で五十嵐を追い落とす。
20分が経過しチェカードフラッグが振られる中、酒井はさらにベストタイムを更新、2分4秒427を叩き出す。中村が5秒136で再度2番手となるが、松原が2分4秒台に入れて4秒758までタイムを詰めて逆転でフロントロウを獲得。しかし酒井とは0.331秒の差がある。セカンドロウは3番手中村で酒井からは0.798秒の差、YOSHIDAは5秒794までタイムを詰めたが4番手変わらずトップから1.367秒差。3列目の争いは最後の最後に5秒890を出した三ツ井が5番手に上がり6番手ジェントルマンクラスの畠山というトップ6になった。
もてぎ・菅生士スーパーFJ選手権シリーズ第7戦決勝は3月9日、午前10時50分開始予定だ。ちらちら降りだした雪が夜から朝まで降ると予報されており、コンディションは予断を許さない。
Text: Junichi SEKINEPhoto: Kazuhiro NOINE