2月22~23日に鈴鹿サーキットで行われた鈴鹿チャンピオンカップレース、スーパーFJで、五十嵐文太郎が4輪レースにデビューを果たした。五十嵐の父、五十嵐勇大氏は、2000~2003年にフォーミュラ・ニッポン(現スーパーフォーミュラ)や、全日本GT選手権(現スーパーGT)で活躍したドライバーだ。
五十嵐勇大
五十嵐は、山形県在住の高校2年生で17歳。小学3年生からレーシングカートを始め、昨年はOKクラスに出場する傍ら鈴鹿のレーシングスクールも受講していた。今回、カートで所属していた道上龍率いるDrago CorseからスーパーFJにデビューを果たした。
22日に行われた公式予選で五十嵐は20台中6位と健闘。翌23日の決勝では、スタートの混乱をすり抜け5位にポジションアップ。上位のアクシデントで4位に上がるも、4周目に3位を走る選手をデグナー1個目でパスしようとしてオーバーラン。コースアウトして戻ったところで、他車と接触してスピンしコース中央で停止した。これを避けようとした後続のマシン同士が接触して2台がリタイアとなった。五十嵐は再スタートを切り、12位でフィニッシュしたものの危険なコース復帰をし、アクシデントの原因となったためペナルティーを受け、16位に降格となった。
ほろ苦いレースデビューとなった五十嵐にレース後、話しを聞いた。
「走る前は緊張しましたが、スタートしてからはプッシュできたのでよかったです。3位の選手をデグナーの1個目で抜こうとしましたが、抜ききれずにアウトにはらんで、そこに入ってきたクルマとデグナー2個目でぶつかりました。4脱して、戻ったときに当たったので、危険な復帰というペナルティーでした。デグナーはいる前から冷静に考えていたら抜けていたかも知れません。まだ正しい判断ができていない感じです」
「いろんなコースを走る為にシリーズを追うことは考えていません。将来はF1に乗ってチャンピオンを取りたいです」
五十嵐は今週末、9~10日にモビリティーリゾートもてぎで行われるもてぎチャンピオンカップレースでもスーパーFJに出場する。今後注目の選手だ。
Text: Yoshinori OHNISHIPhoto: Atsushi BESSHO
Keiichiro TAKESHITA
Yoshinori OHNISHI