ポルシェ・カレラ・カップ・ジャパン(PCCJ)第4戦が25日、岡山国際サーキットで行われた。今シーズンからシリーズに参戦を始めた渡会太一(seven × seven Racing)は6番手スタート。スタートで一つ順位を上げると、2周目にチームメートのBANKCYをかわして4位、さらにトップグループのコースアウト、接触に乗じて2位に上がる。ここからトップ卜部和久と接近戦を演じていたが、8周目には卜部をアトウッドコーナーで仕留めてトップに立ち、そのまま優勝した。決勝レース後、話しを聞いた。
「6番スタートだったので苦しいかなと思っていましたが、練習の段階でドライは調子いいのは分かっていたので、自信もありつつ不安もありつつの感じでした。始まってみたら、けっこうペースよく走れて、前3台がごちゃついていたので、離されることもなく追いつけて、うまく抜くことができ、トップに立てました。開幕大会も昨日も悔しかったので、どうしても勝ちたいと思い、やっと勝てたので、ここから優勝を続けられるように頑張りたいと思います」
渡会は2004年生まれの22歳、小学1年生からカートを始め、2020年にはカートの最上クラスOKでチャンピオンを獲得した。2021年9月にはツインリンクもてぎ(現モビリティーリゾートもてぎ)のスーパーFJで四輪デビュー。その後、数々の優勝をスーパーFJで飾ると、2024年にはスーパーFJに出場する傍ら、MEC120に参戦。この年、6月に行われた冨士のスーパーFJでは、最後尾から優勝という快挙を成し遂げ、注目を浴びると、7月にオートポリスで行われたスーパー耐久の最高クラスST-X、DAISHINのドライバーに抜擢された。MEC120ではseven x sevenから参戦し、v.Granzクラスでシリーズチャンピオンを獲得した。
今シーズンはseven x sevenからスーパー耐久に出場する傍ら、同チームからPCCJへの出場も始めた。F1のサポートレースとして行われた開幕大会2連戦では、第1戦でいきなり3位に入る健闘をみせるが、第2戦ではコースアウトして14位。ここ岡山で行われた第3戦では4位といまいち波に乗り切れていない感があったが、ついに第4戦で優勝をもぎ取った。今後、伸びしろも期待でき、注目のドライバーだ。
Text & Photo: Yoshinori OHNISHI