ENEOSスーパー耐久シリーズ2024 Empowered by BRIDGESTONE第6戦「スーパー耐久レースin岡山」は27日、岡山国際サーキットでグループ2の決勝を行い、ST-3クラスの15号車岡部自動車Z34(前嶋秀司/長島正明/銘苅翼/元嶋成弥)が総合優勝を飾った。
決勝は午前8時30分にローリングラップが始まった。天候は曇り、過ごしやすい朝を迎えた。路面温度は21.6度だ。昨日クラッシュした17号車DXLアラゴスタNOPRO☆MAZDA2も修復を終えグリッドに着き、4クラス27台が1周を回ってスタートが切られた。
総合優勝を争うST-3クラスは4台が参加。ポールポジション、15号車岡部自動車Z34(前嶋秀司/長島正明/銘苅翼/元嶋成弥)の前嶋が2位以下を徐々に引き離す展開でレースは始まる。2位には38号車TRACYSPORTS with DELTA RC350 TWS(小村明生/庄司雄磨/石森聖生)の庄司がつけていたが、9周目にAドライバーハンディーのドライブスルーを行ったため後退。2位には39号車エアバスターWINMAX RC350 TWS(藤田真哉/伊藤鷹志/水野大)の伊藤が上がり、3位には16号車岡部自動車Z34(小松一臣/田中徹/田中哲也/甲野将哉)の田中徹が続く。
25周目、トップ15号車前嶋と2位39号車伊藤の差は5秒7となる。ドライバースルーで後退していた38号車庄司が3位まで挽回してきた。
39周目トップを走る15号車前嶋がピットイン、ドライバーを銘苅に交代。46周目には39号車伊藤が藤田に、48周目には38号車石井が小村に交代すると、49周目には15号車銘苅が再びトップに立つ。2位には16秒差で小村が、3位にはさらに6.6秒遅れて藤田が続く。4位には25周目に田中徹から田中哲也に交代した16号車が続く。
62周目、トップ15号車銘苅は2位の38号車小村を24秒まで引き離した。さらに7秒4差で藤田が続く。
16号車田中哲也は57周目に小松に、15号車銘苅は65周目に元嶋に、39号車藤田は81周目に水野に、38号車小村は83周目に石森に、それぞれ最終ドライバーに交代した。
85周目、これでトップに復帰したのは15号車元嶋。38号車は石森は2位に落ちその差は30秒、さらに38秒遅れて、3位に39号車石森が続く。
レースは3時間を経過、120周を回って15号車が今季初優勝。2位には38号車が、3位に39号車が入った。
ランキングでは、3位に入った39号車が120ポイントとしトップのまま。2位に入った38号車が111ポイントとし、その差が9ポイントまで縮まった。この2台がチャンピオンの可能性を残して最終戦を迎える。
7台が参加したST-4クラスは、予選2位・3号車ENDLESS GR86(坂裕之/菅波冬悟/小河諒)の小河が1周目にPP・66号車odula TONE MOTUL ROADSTER RF(猪股京介/徳升広平/大野尊久/伊藤裕仁)の徳升をパスしてトップに立つが、すかさず徳升が小河をパスしてトップに立つと2位以下を引き離す展開となる。3位には41号車エアバスターWINMAX GR86 EXEDY(石井宏尚/冨林勇佑/尾崎俊介)の石井がつける。
3号車は24周目に小河から坂に、41号車は36周目に石井から尾崎に、66号車は引っ張って51周目に徳升から大野に交代、トップのまま戦列に復帰した。52周目、2位には6秒6差で坂、3位にはさらに15秒差で尾崎が続く。
3号車は58周目に坂から最終ドライバーの菅波に交代、5位まで落ちたがここから上位進出を狙う。
41号車は石井は53周目に冨林に、66号車は55周目に大野から猪股にそれぞれ最終ドライバーに交代した。トップは猪股のままだが、菅波と冨林が徐々に猪股に迫る。87周目にはその差は17秒まで縮まった。菅波と冨林は接近戦となった。
92周目、3位の冨林が2位の菅波を捉え2位に上がるが、菅波も抜き返す。ランキング同ポイントのトップで並ぶ2位台の意地の争いが勃発した。93周目には再び冨林が菅波を捉え2位に浮上してこの争いは決着した。
レースは3時間を経過、99周を回って66号号車が初優勝。2位には41号車が、3位には3号車が入った。
これで2位に入った41号車がポイントを114.5まで伸ばし単独トップ。2位には3号車が111.5ポイントとなり3ポイント差となった。3位には5位に入った884号車が88ポイントで続き、ここまでがチャンピオンの可能性を残して最終戦に臨むこととなった。
14台が参加したST-5クラスは、予選3位から27号車メイプル広島レーシングMAZDAロードスター(杉野治彦/古谷悠河/樋口紀行)の古谷がトップに立って始まる。2位には予選4位から120号車MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER(本多永一/箕輪卓也/織田祥平)の織田があがり、PP・88号車村上モータースMAZDAロードスター(村上博幸/岡本大地/有岡綾平/吉田綜一郎)の村上は3位落ちた。
120号車は30周目に織田から本多に、17号車DXLアラゴスタNOPRO☆MAZDA2は34周目に大谷から西澤に、38周目には88号車が村上から有岡に交代。27号車は46周目に古谷から樋口に交代した。これで52周目のトップは樋口のまま。2位には本多が19秒差で、3位にはさらに43秒遅れて西澤がつける。
65号車odula TONE制動屋ROADSTER(太田達也/外園秋一郎/黒沼聖那/池田拓馬)は46周目に最終ドライバーの大谷に交代、10位あたりから追い上げを開始した。88号車も同じ作戦で、50周目に早くも有岡から最終ドライバーの岡本に交代。5位まで後退したがここから上位進出を狙う。
120号車は64周目に本多から箕輪に、27号車は61周目に樋口から杉野とそれぞれ最終ドライバーに交代した。27号車はトップのままだが69周目には2位に上がってきた88号車岡本が2秒2差で迫る。さらに15秒遅れて3位に120号車箕輪が続く。
27号車杉野と88号車岡本は接近戦。その間3位を走る120号車箕輪が徐々に上位2台に接近してきた。77周目にはついに3台がワンパックとなる。79周目、ついに岡本が杉野を捉えトップに浮上。杉野は2位に落ち、背後には箕輪が迫る。
81周目、3位の120号車箕輪が2位27号車杉野を捉え2位に浮上した。トップ88号車岡本と、2位の箕面は接近戦だ。
トップ争いは最終ラップまでテールトゥーノーズとなるもトップを守りきった88号車岡本が95周を回って優勝。2位には120号車箕輪がm3位には27号車杉野が入った。4位には17号車が入った。
ランキングでは88号車が121ポイントまで伸ばし、4位に終わった17号車の112ポイントから9ポイントリードした。3位には65号車が94.5ポイントとし、この3台がチャンピオンの可能性を残して最終戦を迎える。
開発クラスのST-Qは2台が参加。総合25位に入った12号車MAZDA SPIRIT RACING ROADSTER CNF concept(川田浩史/堤優威/阪口良平)が優勝、同26位の61号車SUBARU High PerformanceX Future Concept(伊藤和広/山内英輝/井口卓人/花沢雅史)が2位に入った。
この後午後1時30分よりグループ1の決勝が3時間で行われる。
Text: Yoshinori OHNISHIPhoto: Keiichiro TAKESHITA