12月12日、スーパーフォーミュラの公式テスト2日目が、鈴鹿サーキットで行われ、太田格之進と牧野任祐のコンビが、午前、午後のセッションで順位を入れ替えてワンツーとなり、DOCOMO TEAM DANDELION RACING速しを印象づけた。
テスト2日目はニューカマーが多く登場した。まず、国内勢では、今季SFライツ選手権ランキング3位の7号車・野中誠太(Kids com Team KCMG)、2022年フォーミュラ・リージョナル王者の8号車・小山美姫(Kids com Team KCMG)。コースは熟知している2人がSFをどこまで乗りこなすのか楽しみだ。
海外勢は、GB3を中心に活躍してきた3号車・ジェームズ・ヘドリー(KONDO RACING)、FIA-F2ドライバーの4号車・ファン・マヌエル・コレア(KONDO RACING)、WECでポルシェ・ハイパーカーをドライブする19号車・オリバー・ラスムッセン(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)。これらのドライバーが、限られた時間でどこまでレギュラーに食い込むのか注目された。
■セッション3
開始早々に4号車・コレアがヘアピンでスピン。エンジンを止めてしまい、車両回収のために走行は中断。さらに、開始25分にタイヤ交換をした50号車・小出峻(San-Ei Gen with B-Max)がアウトラップの2コーナーでスピンオフ。リアをヒットしてしまい、再度赤旗中断となってしまった。
セッション前半は、65号車・佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)の1分36秒604がトップタイム。後半残り30分を切ったところで5号車・牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が1分36秒253と、佐藤のタイムを更新してトップに立った。
残り10分を切って、昨日はHonda Racingの体制発表に出席していたため、今日から参加の6号車・太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が、1分36秒053でトップタイムを塗り替えた。
そして、これから最後のアタックが始まろうとした矢先に、3号車・ヘドリーがS字でコースオフしてしまい、これで走行は終了になってしまった。
ニューカマーたちのタイム、順位は、7号車・野中1分38秒159(14位)、8号車・小山1分39秒867(18位)、3号車・ヘドリー1分38秒223(15位)、4号車・コレア1分39秒120(16位)、19号車・ラスムッセン1分39秒339(17位)と、最初の2時間でレギュラー陣に食い込むのは厳しかった。
■セッション4
冷たい風が吹き、午前より気温は下がって寒さを感じるなか、セッション4がスタート。
開始15分、アタック中の20号車・高星明誠(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が、ヘアピン立ち上がりで縁石に乗り上げコントロールを失いクラッシュ。これで走行中断。
65号車・佐藤、5号車・牧野、6号車・太田が、トップタイムを更新しながら、セッションは進み、折り返しの1時間経過時のトップ6は、太田-牧野-佐藤-38号車・阪口晴南(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)-64号車・イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)-36号車・坪井翔(VANTELIN TEAM TOM'S)。
レギュラー陣にとっては、このセッションが今年最後走行。気持ち良くオフを迎えるために、最後のアタックは熾烈な戦いとなった。
まず、残り10分で牧野が1分35秒890をマーク。このタイムを目標に、全車がピットインした後に本格的なアタックが始まった。
ところが、16号車・野尻1分35秒971、38号車・阪口1分35秒967は、ともに牧野のタイムに届かず。すると、牧野が自身のタイムを更新するダメ押しの1分35秒597をマーク。最後にチームメイトの太田が1分35秒656と迫ったが、僅かに届かず。ダンデライアンチームがワンツーで、レギュラー陣にとって2024年最後となる走行を終えた。
ニューカマーのなかでは、2日目となる64号車・フラガがレギュラー陣に食い込む1分36秒252で7位と大健闘。今日からの走行組では、7号車・野中が午前のタイムを大きく上回る1分36秒677で11位とトップ。海外勢ではWECドライバーの19号車・ラスムッセンの14位(1分36秒827)が最上位だった。
注目の8号車・小山は、順位こそ18位だったものの、最終的に1分38秒078までタイムアップを果たした。
明日13日は、ルーキードライバー限定のテストとなり、午前9時30分から11時と、午後1時から2時30分の2セッションの走行が予定されている。
Text: Shigeru KITAMICHIPhoto: Atsushi BESSHO