12月12日のスーパーフォーミュラ公式テスト2日目で、ルーキーながら、レギュラー陣に伍して7位のタイムをマークしたイゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)。2023〜2024年のSFライツ、SUPER GTを経て、ついに念願のSFシート獲得が目前に迫っている。
2日目は1日目に比べ、安定した速さを示したフラガだが、その要因は自分の走りにクルマを合わせることができたことだという。
「クルマのセットを大きく変えました。昨日もクルマのポテンシャルはあったと思いますが、コーナリング中に自分のドライビングにクルマが合っていないというか、動きが安定せずに、どこまで飛び込んで良いのかが掴みきれない部分がありました。それを修正するためにいろいろ試して、午後になってうまくハマったという感じです」
ただ、タイムについては、もう少しいけたという感触を持っているようだ。
「午後に3セット(ニュー)タイヤを入れましたが、2セット目が良い感じでまとめられたと思います。最後のアタックは逆バンクからダンロップコーナーでトラフィックがあって、スプーンでもトラクションが抜けたところがあったので、もう少しタイムは上げられたように思います。でも、午後は全体的に感触は良かったです」
「明日もありますので、きっちり走りきりたいと思います」
グランツーリスモの世界チャンピオンの肩書を持ち、eスポーツの世界ではスター選手のフラガだが、四輪レースでは実力は認められながらも、決して恵まれた環境でキャリアを積んできたとは言い難い。その彼がようやくスーパーフォーミュラで花開こうとしている。
26歳と若くはないが、eスポーツとの架け橋となり、ポルトガル語、英語、日本語、スペイン語とマルチリンガルな彼が参戦することで、シリーズの注目度も増すはずだ。来季の参戦、活躍に期待したい。
Text: Shigeru KITAMICHI