全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第1戦(延期分)の決勝が、11月30日、モビリティリゾートもてぎで行われ、、小出峻(HFDP WITH B-MAX RACING)がポール・トゥ・ウィンを飾り、同時に今シーズンのドライバーズチャンピオンを決めた。
マスタークラスは、1周目に前に出たDRAGON(TEAM DRAGON 324)が、清水康弘(GNSY 324)との一騎討ちを制した。
気温は低いものの好天に恵まれた土曜日。タイトルを争う二人は予選で明暗を分けたが、決勝でも野中誠太(PONOS Racing TOM'S 320 TGR-DC)は、電気系と思われるトラブルが解消せずグリッドに並べず。この時点で小出のチャンピオン決定が濃厚になった。
ポールスタートの小出はスタートを決め、小林利徠斗(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)、荒川麟(TEAM DRAGON 324)を従えて1コーナーをクリア。タイトル決定のゴールに向けてひた走った。
5番グリッドの菅波冬悟(JMS RACING TEAM)が1周目の競り合いで順位を落とし、4位以下は、荒尾創大(HFDP WITH TODA RACING)、中村仁(モビリティ中京 TOM'S 320 TGR-DC)、ケイレン・フレデリック(Pilot ONE Racing with B-MAX)と続いた。
トップの小出と2位小林は、一進一退の攻防を続けながら後続を引き離していき、その後方では、3位荒川と4位荒尾、6位フレデリックと7位古谷悠河(Deloitte. HTP TOM'S 320)、8位伊東黎明(LMcorsa OTG 320)と菅波が、それぞれ僅差の戦いを繰り広げるが、抜きづらいもてぎのコースでは順位が入れ替わるまでには至らなかった。
結局、1周目から順位変動はなく、小出が小林を抑えきって今シーズン7勝目のチェッカーを受けた。
スタートできなかった野中は、15周終了時に一旦コースに出たが、やはりトラブル解消には至らなかったようで、1周でピットに戻ってしまった。
野中が不運な形でノーポイントに終わったため、両者の差は21ポイントとなり、この時点で小出のドライバーズチャンピオンが決定した。
「自分が嬉し泣きをするとは思わなかった」という小出だが、ウィナーズサークルに戻ってくると、溢れる涙を拭うこともせずに、立ち上がって雄叫びをあげた。
マスタークラスは、1周目に前に出たDRAGONを清水が追い続け、終盤には抜きつ抜かれつの競り合いを見せたが、経験に勝るDRAGONが逃げ切って今季7勝目を飾った。DRAGONも今田信宏の欠場でマスタークラスチャンピオンを決めている。
第2、3戦の決勝は、明日12月1日の午前9時20分、午後1時25分からそれぞれ14周で行われる。
Text: Shigeru KITAMICHI