2024オートバックス スーパーGT第4戦「富士GT350kmレース」の公式予選が8月3日、静岡県小山町の富士スピードウェイで行われ、GT500クラスは8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀/松下信治)が今季初のポールポジションを獲得したほか、ホンダ勢が1-2-3を達成した。
(天候:晴れ コース:ドライ)
直前に行われたFIA-F4第5戦において、セクター3にオイルが撒かれる事態が発生したため、それの処理などの影響でスーパーGTの公式予選は当初予定の午後2時25分より5分遅れの午後2時30分にGT300の予選Q1が開始された。
なお、これによる路面状況への影響を鑑み、今回はWET宣言時の予選ルールが適用されたが、GT500においては従来通りQ1とQ2のタイム合算方式で行われた。
予選Q1 100号車の牧野任祐を筆頭にシビック勢が1-2-3
予選Q1は午後3時3分から10分間の走行。50℃を超える路面温度のなか、各車徐々にペースをあげていく。
まずは公式練習で赤旗中断の原因となった中山雄一(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)が1分28秒752といきなり28秒台のタイムをマークしてきた。39号車のトラブルはエンジン本体ではなかったようで、この予選では最後まで何の問題もなく走行を続けている。
続いて阪口晴南(WedsSport ADVAN GR Supra)が1分28秒664、牧野任祐(STANLEY CIVIC TYPE R-GT)は1分28秒026とたを寄せ付けないタイムを叩き出す。
公式練習トップの大草りき(Modulo CIVIC TYPE R-GT)も積極果敢な走りをみせるが、タイムは1分28秒133と牧野にあと一歩及ばず。3位には松下信治(ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8)が1分28秒224で3位につけ、終わってみればホンダシビック勢が1-2-3という結果に。
4位には平峰一貴(MARELLI IMPUL Z)が続き、GRスープラ勢最上位は石浦宏明(KeePer CERUMO GR Supra)の7位だった。
予選Q2 スープラ勢が巻き返すも、合算でシビック優位は動かず
予選Q2は午後3時59分にコースオープン。この時刻にもなると気温は31℃、路面温度は47℃まで低下しているが、依然として厳しいコンディションに変わりはない。残り時間5分を切ってようやくコース上に全車が出揃い、最後のアタックに取り掛かった。
まずは公式練習から好調な64号車の伊沢拓也が1分28秒673を記録するが、これを38号車の大湯都史樹が1分28秒529で上回る。
しかし8号車の野尻智紀はQ1における松下のベストタイムを上回る1分28秒160を最初のアタックで叩き出すと、2本目には1分28秒135までタイムを縮め、2位以下に大差をつけてQ2のトップとなる。
2位は38号車の大湯、3位には福住仁嶺(ENEOS X PRIME GR Supra)が続き、64号車の伊沢は1分28秒566までタイムを縮めたものの4位、Q1トップの100号車は山本尚貴が1分28秒651を記録するにとどまり、名取鉄平(リアライズコーポレーションADVAN Z)に次ぐ6位という結果に終わった。
その結果、タイム合算では8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀/松下信治)が2分56秒359でポールポジションを獲得。Q1でのアドバンテージを活かして100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)が予選2位、64号車Modulo CIVIC TYPE R-GT(伊沢拓也/大草りき)が3位とシビック勢がトップ3を独占する結果となった。
スープラ勢最上位は38号車KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)の4位。Z勢最上位は12号車MARELLI IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)の6位だった。
新たなレースフォーマットを最初に制するのは果たしてどのチームなのか。注目の第4戦決勝は4日の午後2時30分より77周(350km)で行われる。
Text : Kazuhisa SUEHIROPhoto: Motorsports Forum