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Forumula Beat

第14戦SUGO決勝 ハンマー伊澤がポール・ツー・ウインの完勝で初戴冠

15周の決勝がスタートした

 2024年Formula Beat(F-Be)地方選手権第14戦決勝が11月9日(土)にスポーツランドSUGOで開催され、ポールポジションからスタートのハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーRハヤテ)がホールショットを奪うと2番手スタートのランキング首位、酒井翔太(ファーストガレージ F108)に付け入るスキを与えずに15周を走り切り優勝、最終戦を待たずに自身JAF戦では初めてのチャンピオンを獲得した。

 決勝のスタートは12時45分。冷え込んだ午前中の予選に比べて気温は15度まで上昇。路面温度も23度とレースには絶好のコンディション。ただこの温度は想定外だという陣営もおり、合わせ込みに余念がなかった。予選の最初にスピンを喫してタイムが計測できなかったジェントルマンクラスの舩井俊仁(ファーストガレージ FG108)はトラブルにも見舞われていたそうだが、メカニックの懸命の修復作業によって、最後尾から出走が認められ、エントリーした13台すべてがグリッドに整列。レースがスタートした。

 以前よりスタートが苦手と公言していて、実際何度もポールポジションから順位を落としているハンマー伊澤だが、今回はスムーズに発進。2番手スタートの酒井をしっかりと押さえて第1コーナーへ飛び込んだ。酒井は第2コーナーで一瞬インを狙う動きを見せたがここもハンマー伊澤がポジションを守る。2列目からスタートの3位金井亮忠(チームNATS 正義 001)に対して4番手スタートの宇高希(TAKE FIRST F108)が第1コーナーのインを奪い並びかけるも、こちらも第2コーナーで金井がアウトから被せるように宇高の攻撃を封じて3位の座を守る。後方では7番手スタートの植田正幸(Rnsports制動屋KKZS)が3列目に並んでいたKAMIKAZE(FIRSTGARAGE&04W)と三浦勝(NUTEC ルノー)をスタートからの加速で一気に仕留めて5位、ジェントルマンクラスのトップまでポジションアップした。

 酒井はハンマー伊澤のテールに食らいついて4コーナーからS字へとチャンスを狙うが、ハンマー伊澤はスキを見せないどころか酒井との差をじわじわと広げて0.768秒でオープニングラップを終了。酒井はむしろ3位金井との間合いが0.611秒差と後方にも気が抜けない状況だ。4位宇高、5位植田、6位KAMIKAZEと続く。10番手スタートだったみきてぃ(LP・Shop kts24)はエンジンストールさせたか出遅れて最下位に順位を落とした。

 2周目もハンマー伊澤の先制は続き、酒井とのマージンを1.321秒差まで拡大する。酒井と3位金井のギャップも1.085秒と拡大。4位宇高はトップ3から置いていかれる格好でトップから5.692秒差となっている。後方もやや間隔が拡がる中で、5位植田と6位KAMIKAZEのジェントルマンクラスのトップ争いは0.162差とテール・ツー・ノーズ状態でコントロールラインを通過。3周目の第1セクターで順位が入れ替わりKAMIKAZEが5位、植田6位へ。

 ハンマー伊澤と酒井のギャップは3周目1.091秒、4周目1.142秒と大きくは変わらず。5周目にハンマー伊澤が1分21秒818と予選並みのファステストラップを刻むも、酒井も21秒820と同等のタイムで追走を続けるジリジリとした展開。3位金井はこの2台からやや離され1.928秒の差。しかしここから金井の反撃が始まり、6周目1分21秒654、8周目には21秒420とこの日のファステストラップを出して酒井との差を1.661秒に縮める。後方で差が詰まってきたのが6位植田と7位三浦のジェントルマンクラス2位争いで、8周目に0.704秒まで接近する。三浦は予選後の談話でこのレースウィーク中ずっとシフトチェンジに問題を抱えていて、原因究明できずにレースに突入したそうで、ハンディキャップを抱えながら植田を追い上げている。

 トップ2台の距離に変化が訪れたのは10周目、前の周に1.222秒あったギャップが1.087秒となると、11周目には0.921秒まで縮まる。ここでさらにトップのハンマー伊澤はバックマーカーに遭遇してタイムをロス。12周目には0.397秒差まで酒井の接近を許してしまう。酒井はここぞとばかりに襲い掛かろうとするが、勢い余ったか、第1。第2セクターで大きくタイムをロス、逆にハンマー伊澤が酒井との間合いを一気に広げる。これでスピードを失った酒井は13周目だけで2.358秒差までハンマー伊澤を逃がしてしまい、逆に後方から金井に0.464秒差と追い立てられる状況になる。

 勢いはあきらかに金井に分があり、14周目の第2セクターで酒井とテール・ツー・ノーズ状態となり、SPコーナーで酒井が飛び出しそうになり、金井がオーバーテイクに成功。2位金井、3位酒井の順に。ここで勝負あったと見たか金井を追わずにペースダウンする。

 酒井を振り切ったハンマー伊澤はファイナルラップに僅かにペースを落とし、それでも2位金井に1.764秒の差をつけてトップチェッカー。今シーズンの9勝目を飾った。2位金井、3位酒井、4位宇高と続き5位KAMIKAZEがジェントルマンクラスの優勝、6位植田がジェントルマンクラス2位。ミッショントラブルを抱えながら植田を追った三浦が総合7位のジェントルマンクラス3位という結果になった。

 これにより、JAF戦のシリーズランキングは、総得点でハンマー伊澤が200ポイント、酒井が193ポイントとなり、上から12戦の有効ポイントでは2戦の欠場と0ポイントのレースがあるハンマー伊澤が200ポイントすべて有効なのに対して、欠場1戦だけの酒井は今回から切り捨てが発生する。仮に明日の第15戦で酒井が優勝しても上積みできるのは6ポイントで最大199ポイントに終わるため、明日の第15戦を待たずにハンマー伊澤のJAF戦チャンピオンが決定した。

 ハンマー伊澤はこれまでジェントルマンクラスのチャンピオンは経験があるが、JAF戦でのタイトルは初めてとのこと。2022年途中でそれまで実績からジェントルマンクラスを「卒業」しJAF戦4位、2023年も4位に終わったがついに頂点に立った。

 Formula Beat第15戦決勝は明日11月10日(日)午前10時30開始予定。チャンピオン争い決着後の最終戦で有終の美を飾るのは誰か?

優勝はハンマー伊澤(アルカディア☆ハンマーRハヤテ)

決勝2位は金井亮忠(チームNATS正義001)

決勝3は酒井翔太(ファーストガレージFG108)

決勝4位は宇高希(TAKE FIRST F108)

決勝5位、ジェントルマンクラス優勝はKAMIKAZE(FIRST GARAGE & 04W)

決勝6位、ジェントルマンクラス2位は植田正幸(Rn-sports制動屋KK-ZS)

表彰式

ジェントルマンクラスの表彰式

Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE
Mizue NOINE


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