FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP

第1戦富士レース2決勝 澤龍之介が5秒のタイムペナルティを跳ね返して優勝

優勝は澤龍之介(Sutekina Racing)

 フォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップ(FRJ)第1戦RACE2決勝は4月2日(日)に富士スピードウェイで行われ、2番グリッドからスタートの澤龍之介(Sutekina Racing)がオープニングラップからトップに立つと独走。途中5秒加算のペナルティを課されるも2位に5.6秒の差をつけてフィニッシュ。ピットの期待に応えて優勝した。

 前日の予選、RACE1の暖かな気候と打って変わって富士スピードウェイは曇り空。RACE2がコースインを迎える午前9時10分で気温13度とやや肌寒い。路面温度も低そうで、コンデションへの合わせ込みが必要だ。

 9時30分にフォーメーションラップ開始。しかしここで予選2番手だった澤が出遅れる。最後尾のマシンより前でグリッドを離れたので本来のグリッドからスタートできるが、澤は前日のRACE1でもスタートを失敗しているだけに不安が残る。各車グリッドに戻り、澤もフロントロウにつけて、レッドライトが消灯してレースが開始された。

15周の決勝がスタートした

 ポールシッターの小川颯太(Bionic Jack Racing Scholarship FRJ)はスムーズに発進しトップを守って加速。一方澤は蹴り出しが弱く、4番手スタートの岩澤優吾(Bionic Jack Racing Scholarship FRJ)が並びかける。

 小川は1車長の差でTGRコーナーへアプローチ、その後ろはインから澤、岩澤、RACE1優勝の平木湧也(HELM MOTORSPORTS F111/3)が3ワイドで争う。

 しかしここで小川がブレーキをロックアップ。TGRコーナーを直進してコースアウト、エスケープゾーンまで出てしまう。後方の先陣争いは澤が制してトップに立ち、岩澤と平木は並んでターンイン、小川はこの2台の後ろでコースに復帰。 岩澤と平木のバトルはコカ・コーラコーナー進入で平木がインを奪って決着。平木2位、岩澤3位に落ち着く。後方では6番手、マスターズクラスのトップからスタートの辻子依旦(PONOS RACING)がコカ・コーラコーナー出口でアウトにふくらみコースアウト、エスケープゾーンを伝って戻る間にYUGO(S2R Racing)の先行を許してしまう。

 4位に落ちた小川だが、まずアドバンコーナーの立ち上がりで岩澤に並ぶと300R手前で料理、3位に上がる。

 トップに立った澤は平木とのギャップを徐々にひろげ、1.377秒の差でオープニングラップを終了、平木の後方0.434秒に3位小川が迫っている。4位岩澤は0.969秒の差で5位リアム・シーツ(Sutekina Racing)はそこから4秒以上後方だ。岩澤とシーツはTGRコーナー入口の攻防で接触があった模様で、シーツのノーズにダメージがあるようだ。そしてマスターズクラスはミスでクラストップを失った辻子がストレートエンドでYUGOの前に出てポジションを戻す。

 2周目に入ったTGRコーナー入口のブレーキングでシーツはタイヤをロックさせ、そのままTGRコーナーをまっすぐ進んでエスケープゾーンからコース復帰。フロントウイングのダメージが影響したか、この周の終わりでピットイン、リタイヤしてしまう。

 2周目に入り澤はセクター毎に平木とのギャップを拡げる一方で平木には小川が接近。セクター2で詰め寄ると、ダンロップコーナーで平木を攻略して順位を入れ替える。2位争いの間に澤はさらにギャップを拡げ、2.803秒差で2周目を終了。

 3周目も澤はファステストラップで差を拡げ2位と3.117秒差、独走態勢になる。澤を追いたい小川だが平木が離れず0.913秒差で続き、岩澤はそこからやや離れて単独走行。澤はその後4周目にもファステストラップを更新して小川と3.659秒差となるが、ここで澤のペナルティ検証中とのアナウンス。

 スタート手順違反という事で、フォーメーションラップ開始の際に澤が出遅れて、そこからポジションを戻す際に、本来であればグリッドに戻ってくるまでの間に前車を抜いて戻さなければならない所を、グリッドに整列してから戻したことが手順に違反するという判断。

   7周目に入り、澤に対してフィニッシュタイムに5秒加算する、というペナルティが通告される。この周の終わりで澤と2位小川のギャップは4.444秒。このままフィニッシュすれば澤は0.556秒の遅れで2位ということになる。

 ここから澤は見えない敵と戦うことになり、7周目、8周目とベストタイムを更新。小川とのギャップを5.002秒として注文に応えると、9周目にも1分38秒185とファステストラップを叩き出して5.274秒まで差を拡大する。小川も澤を逃すまいと自己ベストのタイムで応酬するが澤は毎ラップ0.2秒程度速く、じわじわとマージンを稼いでいく。

 13周目、澤は1分38秒104とこのレースのファステストラップを樹立、小川とのギャップを6秒とし、安全圏に入ったと見たか最後の2周は無理をせずにフィニッシュまでマシンを運び、チェッカードフラッグを受けた。フィニッシュ時点での差は5.699秒。0.699秒差で小川を振り切ったことになる。

決勝2位は小川颯太(Bionic Jack Racing Scholarship FRJ)

決勝3位は平木湧也(HELM MOTORSPORTS F111/3)

決勝4位は岩澤優吾(Bionic Jack Racing Scholarship FRJ)

 2位小川はファイナルラップまで自己ベストで澤を追ったが届かず。3位は平木、4位岩澤の順でゴールした。

マスタークラス優勝は辻子 依旦(PONOS RACING)

 マスターズクラスは2周目に首位を奪い返した辻子がYUGOを退けてクラス優勝、前日のRACE1から連勝を飾った。

表彰式

マスタークラスの表彰式

 FRJ第1戦RACE3決勝は本日の午後1時50分スタート予定だ。

Text: Junichi SEKINE
Photo: Kazuhiro NOINE


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