2022オートバックス スーパーGT第5戦「FUJIMAKI GROUP 鈴鹿GT450kmレース」の公式予選が8月27日、三重県の鈴鹿サーキットで行われ、GT500クラスはNo. 23 MOTUL AUTECH Z(松田次生/ロニー・クインタレッリ)が3年ぶりのポールポジションを獲得。GT300クラスはNo. 10 TANAX GAINER GT-R(富田竜一郎/大草りき/塩津佑介)がポールポジションを獲得し、最低地上高不足で失格となった第3戦鈴鹿の雪辱を果たした。
公式予選は当初の予定より20分遅れの午後3時20分よりノックアウト方式で行われた。天候は曇り。コースはドライ。開始時の気温は31℃、路面温度は39℃だった。
予選Q1 公式練習に続いてRed Bull MOTUL MUGEN NSX GTがトップタイム
GT500クラスは、まずアウトラップに続いてウォームアップランを2周行ってアタックに入った塚越広大(Astemo NSX-GT)が1分45秒735をマーク。これを石浦宏明(ZENT CERUMO GR Supra)が1分45秒365で上回るが、ウォームアップを3周行ってアタックに入った大湯都史樹(Red Bull MOTUL MUGEN NSX GT)が1分45秒219でトップに立った。
続いて阪口晴南(WedsSport ADVAN GR Supra)が1分45秒244、松田次生(MOTUL AUTECH Z)は1分45秒282を記録し、それぞれ2番手、3番手となり、石浦は4番手、塚越は5番手に。
最後に関口雄飛(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)が1分45秒824で8番手に滑り込んだところでチェッカー。6番手は佐々木大樹(リアライズコーポレーションADVAN Z)、山本尚貴(STANLEY NSX-GT)が7番手でQ2に駒を進めた。
GT300クラスのAグループは、まずウォームアップ1周からアタックに入ったケイ・コッツォリーノ(PACIFIC hololive NAC Ferrari)が1分57秒919でトップに立つが、これをウォームアップ3周からアタックした木村偉織(ARTA NSX GT3)が1分57秒707で上回り、そのままトップでQ2進出を果たした。
続いて少し遅れてコースに入ったロベルト・メルヒ・ムンタン(Team LeMans Audi R8 LMS)がウォームアップ3周で1分57秒798で2番手に。
この結果、コッツォリーノは3番手、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(リアライズ 日産メカニックチャレンジGT-R)は4番手となり、以下堤優威(muta Racing GR86 GT)、太田格之進(UPGARAGE NSX GT3)、吉本大樹(Syntium LMcorsa GR Supra GT)、冨林勇佑(マッハ車検エアバスターMC86マッハ号)がQ2へ。
一方、テスト中のクラッシュにより第4戦を欠場した松井孝允(HOPPY Schatz GR Supra)は9番手で惜しくも予選を終えることになった。8番手の冨林との差は僅か0.009秒だった。
Bグループは、最初にウォームアップ1周でアタックに入った佐藤公哉(HACHI-ICHI GR Supra GT)が1分57秒851を記録、そのままトップでQ2に進出した。続いてアタックした坂口夏月(Bamboo AirwaysランボルギーニGT3)は1分58秒234。これを高木真一(K-tunes RC F GT3)が1分58秒072で上回って2番手につける。
そこにウォームアップ3周でアタックした阪口良平(Arnage MC86)が1分58秒532で割って入り、3番手。最後に平中克幸(シェイドレーシングGR86 GT)が1分58秒346で6番手に滑り込んだところでチェッカー。
このほか元嶋佑弥(Weibo Primezランボルギーニ GT3)が5番手、富田竜一郎(TANAX GAINER GT-R)が7番手、谷口信輝(グッドスマイル初音ミクAMG)が8番手でQ2に進出。
その一方で、開幕2戦でポールポジションを獲得し、前戦富士で優勝した井口卓人(SUBARU BRZ R&D SPORT)は10番手、2位入賞を果たした石川京侍(GAINER TANAX GT-R)は9番手で、共にQ1敗退となっている。
予選Q2 ロニー・クインタレッリが3年ぶりのポール獲得!!
GT500クラスは午後4時31分にコースオープン。まずは中山雄一(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)と松下信治(Astemo NSX-GT)が残り9分でコースイン。
その30秒後に笹原右京(Red Bull MOTUL MUGEN NSX GT)が。続いてロニー・クインタレッリ(MOTUL AUTECH Z)、牧野任祐(STANLEY NSX-GT)、立川祐路(ZENT CERUMO GR Supra)が走行を開始した。
第2戦富士から3戦連続ポールの国本雄資(WedsSport ADVAN GR Supra)は残り時間6分で走り始め、最後に平手晃平(リアライズコーポレーションADVAN Z)が残り時間5分30秒でピットアウトしていった。
まずはウォームアップ2周でアタックに入った松下が1分45秒349を記録。同じくウォームアップ2周の笹原は1分45秒442で一歩及ばず、ウォームアップ1周でアタックした国本も1分45秒582に留まる。
しかしその直後、クインタレッリが1分45秒169を叩き出し、松下を上回ってトップに。結局誰もこのタイムを上回ることができず、No. 23 MOTUL AUTECH Z(松田次生/ロニー・クインタレッリ)は新型Zが実戦投入されて以来初のポールポジションを獲得。ニッサン勢としてもこれは2019年8月の第5戦富士以来、実に3年ぶりのPP獲得となった。
No. 17 Astemo NSX-GT(塚越広大/松下信治)が2番手、No. 16 Red Bull MOTUL MUGEN NSX GT(笹原右京/大湯都史樹)が3番手となり、連続ポールポジション記録が3で止まったNo. 19 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/阪口晴南)は4番手で決勝に臨むこととなった。
GT300クラスはウォームアップ1周でアタックに入った三宅淳詞(HACHI-ICHI GR Supra GT)が1分56秒995を最初に叩き出し、これを大草りき(TANAX GAINER GT-R)が1分56秒941で上回る展開となった。
結局1分56秒台のタイムを記録できたのはこの二人だけで、3番手の小暮卓史(Weibo Primezランボルギーニ GT3)はトップからコンマ442秒落ちの1分57秒437。ポイントリーダーの藤波清斗(リアライズ 日産メカニックチャレンジGT-R)も1分57秒488の4番手に留まったため、No. 10 TANAX GAINER GT-R(富田竜一郎/大草りき/塩津佑介)が今季初のポールポジションを獲得。トップタイムを記録しながら車検落ちとなった第3戦鈴鹿の雪辱を果たすことに成功した。
昨年の鈴鹿大会で優勝したNo. 244 HACHI-ICHI GR Supra GT(佐藤公哉/三宅淳詞)も予選2番手につけ、フロントローから決勝をスタートすることになった。
第5戦決勝は28日の午後2時30分より77周(450km)で行われる。
Text:Kazuhisa SUEHIRO