SUPER GT

第2戦富士GTA定例会見 来季のカーボンニュートラルフューエル導入に向け、データ共有や実走テストが進行中

 スーパーGTを運営するGTアソシエイション(GTA)は5月4日、シリーズ第2戦の開催されている静岡県小山町の富士スピードウェイで定例会見を開いた。

 会見の冒頭には今大会のラウンドパートナーである霞ヶ関キャピタルの河本幸士郎代表取締役が出席。大会名称にもなっているFAV HOTEL事業を紹介した。FAV HOTELは「広くて、安くて、かっこいい」をコンセプトに、現在全国20箇所で建設が進められており、鈴鹿サーキットに近い三重県伊勢市、オートポリスに近い熊本市では営業を始めている。富士スピードウェイに程近い御殿場市にも2年後にオープンするという。

 GTAの坂東正明代表は今後も同社と協力体制を結んでいきたいと語った。

 今回の定例会見では現在導入に向けて準備が進められているカーボンニュートラル・フューエルについて、スーパーフォーミュラ、スーパー耐久などの他のカテゴリーとの協力体制についての質問が出されたが、坂東代表はゆくゆくは国産化を視野に入れてはいるものの、現状は海外からの輸入という形になること、スーパーGTとしては岡山大会で発表したハルターマン・カーレス社の燃料を採用するが、JRPやSTOがテスト、検討している他社品のテストデータについても、参加している自動車メーカーを通じて情報共有も進めていることなどが語られた。

 またGT300車両でのテスト走行も鈴鹿で実施済みであり、噴射量や点火時期などの補正で無鉛ハイオクと同等の性能が発揮できるという。FIA-GT3を製造する海外メーカーに対しても、現在のトヨタ、ニッサン、ホンダのデータを開示してベンチテストの準備を進め、来シーズンからの導入に向かって準備していくとのことだ。

 二輪レースを統括するMFJからも、この燃料を用いてレースを開催したいとの要望が届いていることも併せて公表された。

 GT300クラスにおけるFIA-GT3とJAF-GTとのBOPについては、ブランパンシリーズを統括するSROのデータに基づいて数値が定められているのがGT3車両であり、それに対応する形でJAF-GTの数値が設定されているが、当面は両者の格差を是正するようなことは考えていないとのこと。少なくとも前半戦を終えてからの話になるという。

 新型コロナウィルス対策の今後については、昨今の情勢を鑑み、観客との導線の切り分けは継続していくものの、関係者全員への抗原検査の実施は今回が最後になるとのこと。ただし運営スタッフについては、今後もワクチン接種と未接種者へのPCR検査の実施は継続していくという。

 ただし海外ラウンドの復活については、ロジスティクスの問題などもあるため。現時点では難しいとのことだ。

Text & Photo: Kazuhisa SUEHIRO


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