全日本スーパーフォーミュラ選手権を運営する日本レースプロモーション(JRP)は10月21日、第7戦「JAFグランプリ」が開催されている鈴鹿サーキットで恒例のサタデーミーティングを開催。この中で時期SF車両であるSF19の概要を明らかにした。
現行のSF14が導入から来年で5シーズン目に入ること、FIAの2016年安全基準に対応することなどから車両更新を行うもので、より洗練された空力性能と、オーバーテイクしやすい特性を目指して開発を進めていくという。今年の11〜12月を目処にCFDによる開発を進め、来年1月から2月には風洞実験、6月にはテスト車両の完成、7月からは走行テストを始め、10月に最終仕様を確定させて量産を開始する予定。各チームへは2019年1月からデリバリーを開始する。
エンジンは引き続き2リッターターボエンジンのNREを搭載し、ヨコハマ製の13インチタイヤを使用するが、その他の詳細なスペックは未定。
サタデーミーティングには倉下明社長、白井裕技術顧問のほか、シャシーを製造するイタリアのダラーラ社からアンドレア・ポントレモーリCEOが出席。白井顧問はシャシーで1秒、タイヤで1秒のタイムアップを目指すと語り、ポントレモーリCEOはこれまでは性能重視で車両製作を行ってきたが、SF19はパフォーマンスの向上とともに見た目の美しさにも力を入れていくと語った。
なお、倉下社長からは将来の目標としてVSCの導入やオンボード映像の生配信、ドライバーのバイタルデータの公開などの構想が語られ、SF19にはそうした機能の搭載も想定して開発を進めるという。またF1などで導入が予定されているHALOへも対応する準備があるとのことだ。
Text: Kazuhisa SUEHIROPhoto: Yoshinori OHNISHI
Illustration: Japan Race Promotion