軽自動車の祭典K4-GPは12日、富士スピードウェイでメーンイベントの1000㎞レースを行い、10時間余りを走ってTEAM-T弐号機FK-4(TEAM-T弐号機)が優勝した。
今年もお盆恒例の真夏の祭典K4-GP 1000kmレースが昨日の500kmに続き富士スピードウェイで行われた。
クラスはGP-1(AT車両)、GP-2(量産ベースのハコ車換算850cc未満)、GP-3(量産ベースのハコ車換算850cc以上)、GP-4( R車両換算850cc未満)、GP-5(R車両換算850cc以上)の5つ。軽自動車のエンジン搭載車なら町乗りのナンバー付きから、カーボンモノコック製の車両まで参加可能だ。ドライバーは国内・国際ライセンスも不要。講習を受けてK4-GPのライセンスを取得すれば参加することができる。
午前8時、前日からの雨も上がり、恒例の仮装した走者がドライバーに駆け寄る変則ル・マンスタートにより、セーフティーカー先導のスタートが切られた。
序盤レースをリードしたのはsara-R(ss☆μ銀座メンタルクリニック)。2位にエフメイトヤマハ(チームエフメイト静岡)が付ける。しかしこの2台が開始2時間あたりで最初のピットインを行うとトップに浮上したのは3位を走っていた昨日の500km優勝のフォーMira-1(ゆらたく屋)。ドライバーはF3チャンピオンの小河諒だ。
レース中盤、徐々に順位を上げてきた優勝候補最右翼のTEAM-T弐号機FK-4(TEAM-T弐号機)が2位に浮上。トップ・フォーMira-1をドライブする高橋一穂と、2位・TEAM-T弐号機FK-4をドライブする加藤寛規のスーパーGTでペアを組む2人がテールトゥノーズの争いを演じる見せ場を作った。
その後、トップを走るフォーMira-1はガソリンスタンドの渋滞とシートベルトのトラブルにより後退。TEAM-T弐号機FK-4が後続を大きく離してトップに立ち、2位にはエフメイトヤマハ、3位にはsara-Rが繰り上がってきた。
レース終盤、燃費の問題なのか2位のエフメイトヤマハと3位のsara-Rがスローダウン。これを見て4位まで順位を回復していた由良拓也がドライブするフォーMira-1がペースアップ。10~20秒以上速いタイムで一時は1周近くあった差を詰め始める。
残り10分を切ったところでは、なんとトップを走るTEAM-T弐号機FK-4がステアリングのトラブルで緊急ピットイン。しかし、後続と大きく差があり、この場で修理不能と判断しそのまま送り出した。手負いのTEAM-T弐号機FK-4はなんとか残り周回を走りきり10時間レースをトップでゴール、総合優勝を飾ることとなった。
2位争いは劇的な結末だった。4位を走るフォーMira-1は最終ラップでついに前を走る2台を射程に捉えた。そして最終コーナーを立ち上がってストレートに出たところで相次いで2台をパス。総合2位でゴールすることに成功した。同3位にはエフメイトヤマハが、同4位にはsara-Rが入った。
TEAM-T弐号機FK-4は今年2月に行われた7時間レースでも勝利し冬夏2連覇。K4-GPでは通算4勝目を飾った。
総合5位にはGP-3クラス優勝のマキタスピードIDI速心びびお(マキタスピードK耐チーム)が、総合6位にはGP-2クラス優勝のMarks53(Marks)が、総合15位にはGP-4クラス優勝のフェラーリF70スペチアーレ(シーワンレーシング)が、総合74位にはGP-1クラス優勝のCASTLEワークス(エムシーラインFT)が入った。
Photo: Kazuhiro NOINE