全日本F3選手権第7戦の決勝レースが6月11日、三重県の鈴鹿サーキットで行われた。
レースは中盤にトップ争いを展開していた#36山下健太(ZENT TOM'S F312)と#22ヤン・マーデンボロー(B-MAX NDDP F3)がシケインで激しく接触。
山下はそのままリタイヤし、マーデンボローにはレース後にペナルティが課せられる結果となった。
これにより2番手でチェッカーを受けた#21高星明誠(B-MAX NDDP F3)が1位に繰り上がり、今季初勝利を獲得した。
Nクラスは#9廣田築(アルビレックスF306 TLM)が初優勝を獲得した。
第7戦決勝は午後1時20分より12周で行われた。
天候は晴れ。梅雨の合間の強い日差しの中での戦いとなった。
ホールショットを奪ったのはポールポジションの#36山下健太(トムス)。
1コーナーで並びかけてきたチームメイトの#37坪井翔を抑え、そのままトップで後続を突き放しにかかる。
一方坪井はマーデンボローの激しいアタックに遭い、2周めの1コーナーでインを奪われて3位に、続いて#21高星明誠(B-MAX NDDP)にも抜かれて4位に後退してしまう。
山下は最初の2周で1.9秒のマージンを築き上げたが、坪井を抜いて単独走行となったマーデンボローが徐々に差を詰めてきて、5周めにはテール・トゥ・ノーズの状態に持ち込まれる。
その後は4周にわたって一進一退の攻防が続いたが、9周めのシケインでやや強引にインに飛び込んできたマーデンボローと山下が激しく接触、この際に山下は右リヤのサスアームを壊してホームストレート上にストップしてしまった。
マーデンボローはそのまま後続に約1秒のリードを保って12周を走りきり、トップでチェッカーを受けたが、レース後にこの接触に対し全日本F3選手権統一規則 第15条1.1(危険なドライブ行為)違反との裁定が下され、40秒のタイム加算が課せられた。
その結果、マーデンボローは10位に降着、2位でフィニッシュした高星が繰り上がりで今季初優勝をものにすることとなった。
2位には開幕以来唯一全レースで表彰台に上がっている#37坪井が入り、ポイントランキングでマーデンボローを抜いて2位に浮上。#23千代勝正が3位に入った。
Nクラスは予選トップの#78片山義章(プチルマン)がスタートで出遅れた挙句、3周めのデグナー1つめで飛び出して早々とレースを終える一方で、アルビレックスRTの2台と#30DRAGON(B-MAX)が接戦を展開。
その結果7周めに#10岡崎善衛をかわしてトップに立った#9廣田が自身初のF3優勝を達成。
岡崎はDRAGONとの激しいバトルの末に9周めの1コーナーで痛恨のスピンアウト。
この結果DRAGONが今季5度めの2位フィニッシュ、#5アレックス・ヤン(ハナシマ)が3位に入った。
次戦第8戦決勝は明日午後1時40分より17周で行われる。
Text: Kazuhisa SUEHIROPhoto: Motorsports Forum