SUPER GT

SGT:ZFジャパンが技術セミナーを開催 GT500/DTMで採用された同社クラッチシステムの優秀性をアピール

ゼット・エフ・ジャパンは4月5日、スーパーGT第1戦の開催されている岡山国際サーキットで技術セミナーを開催し、2014シーズンからGT500クラスに参戦するレクサスとニッサンの全車両に供給することになったレーシング・クラッチシステムについてプレゼンテーションを行った。

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同セミナーにはZF社のノルベルト・オーデンダールCEOとZFレースエンジニアリング社のテオ・ロッテンバーガープロダクトマネージャーが出席。
ロッテンバーガー氏がCG動画などを用いてプレゼンテーションを行った。

GT500クラスは今シーズンからDTM(ドイツツーリングカー選手権)と同一の車両規定が採用されることになったが、これに伴って共通部品として導入されたのが同社のクラッチシステムだ。

このシステムは4対のカーボンプレートによって構成され、DTMで採用されているスタンディングスタートにより高いエネルギー入力や、熱伝導性、耐熱性において優れた特性を持つ。

特に耐熱性については600℃~1000℃での使用にも耐える上、耐摩耗性においては年間を通じてプレートの交換を必要としないほどだという。

この過酷な条件で使用されるプレートを支えるハウジング部分の素材には、耐熱性と耐久性を考慮してスチールが採用された。
それでもシステム全体の重量は同社が市販スポーツカー用に販売しているメタルクラッチの半分以下、プレートの直径は140mmと市販品の約6割程度と非常にコンパクトなものになっている。
回転部分の慣性モーメントに至っては僅か5分の1だ。

また、クラッチ接続にはEPR(Elastic Pressure Ring)が採用されており、路面状況やドライバーの感覚に応じて伝達特性を調整することが可能だ。

スーパーGTはこのシステムを全てのGT-RとRC Fに搭載して今シーズン全8戦を戦う。

Text & Photo:Kazuhisa SUEHIRO


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