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SGT:第1戦岡山GTA定例会見 「規則統合はモータースポーツの将来を保証する」(アウフレヒトITR議長)DTMとの交流戦開催に向けてITRとの話し合いが進行中

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GTアソシエイション(GTA)はスーパーGT第1戦の開催されている岡山国際サーキットで定例会見を開き、今季より導入されたGT500車両の現状や10月にシリーズ戦の開催予定しているタイのブリーラム・インターナショナルサーキットの進捗状況などについて坂東正明代表がコメントした。 またこの会見にはドイツツーリングカー選手権(DTM)を運営するITRからハンス・ヴェルナー・アウフレヒトチェアマンが同席。 今回の車体共通化の狙いや、現在GTAと進めている2017年の技術規則完全統合、更にはDTMとの交流イベントについて語った。

坂東代表のコメント
gt_r01_gta-bando (GT500の2014車両について)これまでパーツの確保や輸送、エンジン出力の違いによって発生した駆動系のトラブルなどの問題が出ています。今後もこの問題には取り組んでいかなければなりません。
新しい車両は見ればすぐに判るようにコーナリングスピードが格段に高くなっていますが、これはダウンフォースの力です。 さらにDTMより高出力のエンジンを積むことにより、モノコックの剛性にも影響が及んでいます。今のところこれと言った問題は出ていませんが、今後はこのモノコックの剛性や、駆動系へのストレスの問題、これに起因するパーツの交換周期やコストについて、GTAとしてデータを出していかなければと思っています。
こうした中で、最高峰というにふさわしいツーリングカーが出来たと確信していますし、富士のテストで19号車がシェイクダウンを済ませたことで全車が開幕に間に合いました。 チームの努力のお陰と感謝しています。
これからは2017年のDTMとの技術規則の完全統合や、DTMとの交流戦開催など、今後に向けてITRときちんと打ち合わせたいと思います。
まずはエンジンのフォーマットを合わせること。我々が行っているセミ耐久における燃料タンクやハンドルの位置、ドライバー交替に置ける乗降性の問題など、お互いが一緒のものを作るのであれば考えていかなければなりません。タイヤも我々は17年以降もコンペティションを行う以降です。
ミドシップレイアウトでハイブリッドシステムを搭載したホンダNSXについては、あくまでJAF-GT車両としての参加であり、2017年以降もホンダからFR車が出てくるのであれば共通規定でやってもらうが、GTのコンセプトは市販されているクルマが参加する、というものなので、FR車が出てこないのであれば今後もJAF-GTでの参加を続けることになります。
ブリーラムについては、4月1日から舗装工事に入っています。今後は7月1日にFIAの査察を受ける予定ですが、3ヶ月で高速道路を作ってしまうような国柄なので、全く心配はしていません。 今後はチームやメディアの皆さんを含めた移動やホテルの確保を進めていきます。
アウフレヒト議長のコメント
gt_r01_gta-aufrecht (日本語で)「桜の咲き誇る季節となりました」 今回の規則統合によりスーパーGTが新しい時代に入りました。 DTMではこの車両規則を2012年から導入して成功し、新たな高みに登ったと自負しております。 今回岡山国際サーキットに来て、思い描いたビジョンが現実になったことをを目の当たりにすることが出来ました。
こうして異なる大陸で開催されているカテゴリーが共通の規則をもつことは、モータースポーツの将来を保証するものです。コストダウンを実現し、自動車メーカーが開発した最高の技術を様々なマーケットで利用することを可能にします。実際これを用いてIMSAは新しいカテゴリーを立ち上げようとしています。
今後は8月に鈴鹿で2017年の規則統合に向けた話し合いを行うことになっています。その中で、スーパーGTとDTMの交流イベントについても話し合うことにしています。
交流戦の開催は、DTMとスーパーGTに参加する6つのメーカー全てが望んでいるはずです。 今後はGTAとジョイントテクニカルグループを結成して取り組んでいきます。
まとめ: Kazuhisa SUEHIRO
Photo: Yoshinori OHNISHI


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