5月26日、薄曇りで蒸し暑い鈴鹿サーキットで開催されたF3000第5戦ミリオン カードカップ・ラウンド2鈴鹿は、ポールポジションからスタートした片山右京 (CABINローラT90/50-DFV)が、スタートやり直しで34周になったレースを最後ま でトップで走り優勝を飾った。2位は最前列からスタートした小河等(キグナス・ トーネン・ローラT90/50無限)。3位にはフォルカー・バイドラー(カワイスチー ル・ローラT91/50無限)が入った。 1回目のスタートはマウロ・マルティニのエンジン・ストールでスタートやり直 し。2回目のスタートでは中谷明彦がストールしたが、全車これをかわしてきれい にスタートした。 2周目の2コーナーで、位を走行していた星野一義のマシンにバイドラーが接触。 星野はハーフスピン。この間に5位にいたジョニー・ハーバートが3位に浮上。だ がバイドラーがすぐにハーバートを抜いて3位に。この後、星野がハーバートを攻 めたてるが、ハーバートもこれを抑えにかかる。星野は6周目の1コーナーでよう やく4位に。しかし、ペースアップがたたったのか、コースアウト。コースには戻 ったが、これでフロントウィングを傷めた模様でスロー走行。この後たまらずピッ トに入ってウィング調整、ノーズコーンの交換などを繰り返すが、マシンのバラン スが悪いのか、とうとうデグナーでスピン、タイヤバリアに突っ込んでレースを終 えた。 この後、レースは片山、小河、バイドラー、ハーバート、松本のオーダーに。松 本は激しくハーバートを攻めるが、コーナーからの立ち上がりがハーバートの方が 速く、なかなか抜けない。こんな展開が10周近く続いた後の22周目、ついにシケイ ンでハーバートをパスした松本のマシンのリアタイヤにハーバートが乗り上げてク ラッシュ。2台ともマシンから降りた。 レース終盤の見せ場はクロスノフと中谷の7位争い。クロスノフを攻めたてる中 谷が29周目のデグナーでインから前に。だが、ふくらみかけた中谷のインにまわっ たクロスノフが抜き返そうとして中谷を弾き出すかたちに。中谷は大きく遅れたが、 これでトラブルを抱えたのか、クロスノフも遅れ、31周目、後続のカルカッシとヘ アピン先で接触。クロスノフはここでリタイア。カルカッシもストレートまで戻っ たが、ここでマシンを止めた。 片山は、一時、小河から2秒台まで積められたが、片山は小河のペースに合わせ てアクセルを加減、最終的には3秒917の差で優勝を飾った。 片山はこれで今シーズン2勝目。シリーズポイントでも19点となり、トップに立 った。 優勝インタビューで賞金1,000万円のつかいみちをきかれた片山は、「モナコで クルーザーを買いたい!」と答え、観客をわかせていた。 FMOTOR4_SysOp すがやみつる(SDI00104)/鈴鹿