Formula Nippon | JAF Grand Prix

SGT:特別戦富士スプリントカップGT500クラス第2レース決勝 "9台抜き"を演じた小暮選手が3位表彰台に上る (HONDA)

gt101114003L.jpg  11月14日(日)、静岡県駿東郡小山町の富士スピードウェイにおいて、JAFグランプリ富士スプリントカップの決勝レース(2)が行われた。

 12日(金)に行われた予選(2)において、Honda勢は#100 RAYBRIG HSV-010に乗る伊沢拓也選手の4番グリッドを筆頭に、#17 KEIHIN HSV-010の金石年弘選手が7番グリッド、#32 EPSON HSV-010の道上龍選手が8番グリッド、#8 ARTA HSV-010のラルフ・ファーマン選手が10番グリッド、#18 ウイダー HSV-010の小暮卓史選手が12番グリッドを手に入れ、本日の決勝レース(2)に挑むことになった。競技の形態は昨日と同じで、スタンディングスタート、レース距離100km、ドライバー交代はない。

 曇り空のもと、フォーメーションラップを終えた13台のGT500マシンがグリッドに整列し、レッドランプの消灯とともにスタートを切った。小暮選手は好スタートを決め、1コーナーを通過した時点で4位に躍進。一方、4番グリッドからスタートした伊沢選手はアクシデントに巻き込まれ、大幅に順位を落としてしまう。金石選手は6位、道上選手は7位、ファーマン選手は9位でオープニングラップを終えた。

 4位の小暮選手は、3位のマシンと0.4秒差で2周目を走りきると、続く1コーナーでオーバーテイク、ポジションを1つ上げた。勢いに乗る小暮選手は2位との差を次第に詰めていったが、後方からはレクサス勢の1台が迫っている。4周目の最終コーナーではこのライバルに並ばれたものの、2台はまったく互角のペースでストレートを走りきると、2コーナーまでサイド・バイ・サイドのまま通過。しかし、コカコーラコーナーで小暮選手が先行し、クリーンなバトルの末にポジションを守りきることに成功した。

 昨日に続いて追い上げのレースを繰り広げるHonda勢は、小暮選手が3位、道上選手が6位、ファーマン選手が8位、反則スタートでペナルティが科せられた金石選手が11位、序盤のアクシデントに巻き込まれた伊沢選手が12位で5周目を終えた。この直後、道上選手は6周目の2コーナーでライバルを攻略して5位に浮上する。

 快調に周回を重ねる小暮選手は次第に2位を追い詰めていき、9周目の1コーナーではストレートスピードの伸びを生かしてこれをパス、2位に浮上する。この時点でも小暮選手のペースは首位のドライバーをしのいでおり、1ラップあたり1秒前後のペースでその差を縮めていった。

 11周目、小暮選手は首位の背後に迫ったものの、その後はペースが伸び悩み、18周目にはポジションを1つ落としてしまう。同じく11周目、道上選手は4位を走行するマシンの直後につけると、果敢にアタックをしかけていく。道上選手はその後も延々とバトルを繰り返し、19周目のストレートでオーバーテイクに成功し、4位となる。

 ファイナルラップの22周目、一度は落ちた小暮選手のペースが回復。2位の直後まで追い上げたが、ここでチェッカーフラッグが振り下ろされ、小暮選手は3位、道上選手は続く4位でフィニッシュした。伊沢選手はアクシデントの影響もあって9位、他車とのバトルでペナルティを科せられたファーマン選手は 11位、金石選手は12位で完走した。

コメント
瀧敬之介|Honda GTプロジェクトリーダー
「予想通り、今日も追い上げのレースとなりました。今週、いまひとつ波に乗りきれなかった小暮選手も、最後は彼らしい切れのいいドライビングを見せてくれましたし、レース後の道上選手は顔が上気しており、強い手応えをつかんだように見えました。小暮選手は特にスタートがよかったですね。それと、ストレートでレクサスに並ばれたときに彼が見せてくれたバトルも緊迫感あふれるもので、背筋がゾクゾクしました。きっと、Hondaファンのみなさまも、手に汗握る興奮を味わっていただけたと思います。ぜひ、この勢いを来シーズンにもつなげていきたいですね」
小暮卓史選手(3位 #18 ウイダー HSV-010)
 「スタートがうまくいったのが、結果的には大きかったと思います。今週末は僕自身の調子がよくなく、マシンにもあまり乗れていませんでしたが、せっかく来場してくださったファンのみなさんの期待に少しでも応えたいという思いでレースを戦いました。レクサスと並んでストレートを走りきったときは、HSV-010のスピードの伸びを実感しました。最後はタイヤのパフォーマンスが少し低下してしまいましたが、終盤に追い上げられたのはよかったと思います」
道上龍選手(4位 #32 EPSON HSV-010)
 「スタートは決してよくありませんでしたが、1コーナーの多重アクシデントをうまくかわすことができたので、ポジションを落とさずに済みました。今回持ち込んだタイヤはレースが始まる午後3時以降の気温にマッチしており、おかげで抜きつ抜かれつのバトルができました。今季はなかなかトンネルから抜け出せない状況が続いていましたが、少なくとも今回は来季につながるレースができたと思います。多くのファンのみなさんの前で見せ場を作れたことには満足しています」
Text & Photo: HONDA


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