SUPER GT

SGT:第1戦岡山 ファイナルラップの再逆転! ZENT CERUMO SC430がポール・トゥ・ウィン (TOYOTA)

 2012年シーズンのSUPER GT開幕戦となる第1戦「OKAYAMA GT300km RACE」が3月31日(土)、4月1日(日)の両日、岡山県の岡山国際サーキットで開催された。

 今期もLEXUS TEAMから、GT500クラスに6台のLEXUS SC430が参戦。また、GT300クラスには新たに、シリーズ初のハイブリッド車両として、トヨタ プリウスが参戦することとなった。

◆予選◆

 3月31日(土)予選を前に、午前中行われた公式練習は雨模様でウェットコンディション。しかし、午後2時の予選が始まる頃には天候は回復し、ノックアウト方式で行われる予選のQ1は、午後2時30分より、ドライコンディションで開始された。

 GT300クラスのQ1セッションはドライで推移したが、終盤になって雨が落ち始め、GT500クラスのQ1開始時にはウェットコンディションに。全車深溝レインタイヤでコースインしたが、セッション中に天候が回復。タイヤ交換の判断が難しい状況となった。

 そんな中、今季より共にGT500クラスは初となる若手コンビのKeePer Kraft SC430 35号車を駆る国本雄資がヘアピンでスピン。再スタートができず、セッションは赤旗中断。車両排除後、残り5分で再開されたが、ここでDDENSO KOBELCO SC430 39号車がクリアラップを取れずまさかのQ1敗退。39号車が12番手、35号車が15番手のグリッド確定となった。このセッションでは、ZENT CERUMO SC430 38号車がトップタイム。WedsSport ADVAN SC430 19号車が2番手につけた。

 Q2は、今季よりPETRONAS TOM'S SC430 36号車を駆ることとなったロイック・デュバルが見事な走りでトップタイム。終盤、2番手以降は激しく順位が入れ替わったが、38号車も6番手でQ3進 出。しかし、19号車とENEOS SUSTINA SC430 6号車は惜しくも8,9番手でQ2敗退。

 Q3は、それまでの天候の変化が嘘のような好天の下、僅差でのタイムアタックが繰り広げられたが、立川祐路が駆る38号車が素晴らしい走りでポールポジ ションを獲得。立川は自身の持つシリーズ最多ポールポジション獲得記録を更新(16回目)すると共に、チームと自身にとって2年半ぶりのポールポジション となった。3番手に、こちらも好走を見せた中嶋一貴の36号車がつけた。

 GT300クラスでは、注目のapr HASEPRO PRIUS GT 31号車が健闘。Q1、Q2共に通過し、デビューレースながら世界中のスーパーカーやGT車両に割って入る快走で、見事6番手グリッドを獲得した。

◆決勝◆

 4月1日(日)は、気温10度とやや肌寒いものの好天に恵まれ、午後2時に82周で争われる決勝レースがスタートした。ポールポジションの38号車は平手晃平がスタートを担当。好ダッシュで後続を引き離していった。

 3番手の36号車は、スタートで一旦2位に浮上するも、その後は3位争いを展開。9番手スタートの6号車は7位にポジションを上げ、その後ろに8番手ス タートの19号車、12番手スタートの39号車が浮上した。しかし、32周目に6号車と19号車が接触。6号車はスピンを喫し、大きく後退。19号車もこ の接触でドライブスルーペナルティを受けることとなってしまった。

 首位を行く38号車は、一時は2位に4秒ほどの差をつけていたが、タイヤマネージメントのためにペースを落とさざるを得ず、33周目に2位へと後退。

 35周目には、4位走行中の36号車がピットインし、中嶋へとドライバー交代。37周目には38号車もピットへ向かった。38号車の後半を担当する立川 は、全車がピットを終えた時点で2位につけ、首位のRAYBRIG HSV-010 100号車とサイド・バイ・サイドでの激しい首位争いを展開。しかし首位奪還には至らなかった38号車は、トップから大きく離されることなく、逆転のチャ ンスを待った。

 一度3秒ほどに開いた首位との差を、再びじりじりと詰めていった38号車は、69周目に素晴らしい追い越しを見せ首位に浮上。その直後には、4位につけバトルを繰り広げていた36号車も前走車をパスし3位へとポジションを上げた。

 その後も38号車と100号車の激しい首位争いは続き、残り2周となったところで100号車が38号車をパス。しかし、38号車の立川は最後まで諦め ず、ファイナルラップのヘアピンコーナーで再度100号車を逆転。そのまま押さえきり、見事トップでチェッカー。2012年の開幕戦をポール・トゥ・ウィ ンで制した。立川はGT通算13勝目。

 3位争いを繰り広げていた36号車は、ファイナルラップに追突されタイヤをパンクし、コースアウト。何とかコースに復帰しそのままチェッカーを受けたが、5位フィニッシュとなった。また、12番手スタートから追い上げた39号車が9位でポイントを獲得した。

 GT300クラスでは、6番手スタートの31号車が序盤健闘を見せたが、トラブルに見舞われ惜しくも戦線離脱。リタイアに終わった。

ZENT CERUMO SC430 38号車 ドライバー 立川祐路:
 今日は全く気の抜けないレースだった。最初に前に行かれて厳しい展開になるかと思ったが、諦めずにプッシュし続けた。最後は、白熱のバトルの末の意地の勝利だと思う。開幕戦で勝利することができて本当に嬉しい。次の富士では重いウェイトを積むことになるが、得意のコースでもあるので、連勝目指して頑張りたい。
ZENT CERUMO SC430 38号車 ドライバー 平手晃平:
 今日の決勝は、スタートで逃げて序盤でリードを築く予定でプッシュした。後半は、タイヤマネージメントに気を付け我慢の走りをしなくてはならない部分もあったが、ポールからのスタートで、トップでタスキを渡せなかったことには唯一悔いが残る。シーズン前のテストの成果が実り、なおかつ今回走ってみて、更にクルマの進化を感じたことで、今シーズンが更に楽しみになった。メーカー、ブリヂストンタイヤ、TRD、チーム、また立川選手という素晴らしい先輩と同じチームで走ることができるというこの体制に、改めて感謝したい。
Text & Photo: TOYOTA


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