D1 GRAND PRIX

D1:セントレア ナイトレースは川畑真人、単走は上野高広、最強王者は佐久間達也 (D1 Corp.)

 ドリフト競技の最高峰、D1グランプリシリーズの主催団体である株式会社D1コーポレーションは、9月24日(土)~25日(日)の2日間「D1チャンピオンズ イン セントレア」を愛知県中部国際空港セントレア臨時駐車場内D1特設会場にて初開催した。

 審査コーナーのまわりを、ほぼ360度ぐるりと取り囲む観客席からはトップドライバーたちの豪快な走りに拍手や歓声があがり盛り上がりをみせた。

 尚、来場者数は、24日(土)が4,393人、25日(日)は4,802人だった。

 今大会は、2011D1GPシリーズ第7戦終了時点での総合ランキング16位までの選手、並びに16位以下で過去に優勝経験があるドライバー上位2名の、全18名で行われた。また初の試みとして単走の審査にGPS機能を応用した車載計測器「D1 Original Scoring System(通称"DOSS")」が採用され、この審査方法も採点の重要なポイントとな った。

 24(土)、国内では6年ぶりとなるナイトレースとなった、追走トーナメント16を勝ち上がった4名で行われる「Battle4」対決では、鋭い走りをみせた川畑真人(Team TOYO TIRES DRIFT with GP SPORTS)が優勝。

 また、25日(日)の単走チャンピオン決定戦では、ミスのない安定した走りを披露した上野高広(TEAM VERTEX)が優勝した。

 そして最強王者決定戦「チャンピオン・オブ・チャンピオンズ」では、川畑真人と佐久間達也の同チームの対戦となったが、最後まで集中力を切らさない気合いの走りで佐久間達也が優勝した。

【9月24日(土)天候:晴れ 路面:ドライ】
■単走

 今大会は単走で、「車速の最大値」、「平均車速」、「平均角度」、「角度の変化」、「車両の振りの鋭さ」などを機械計測して採点を行う「DOSS」が導入された。車速が高く、振り返しが鋭いと高得点に繋がるが、角度変化が大きいと減点される傾向にあり、1コーナーから2コーナーへの車速や振り返しが得点に大きく影響した。

 シリーズ戦ではランキング2位の斎藤(プレミアムジャパン with ダイゴ)ら、大型セダンマシン勢が高得点に結びつかず苦戦し敗退。一方、スムーズでキレのある走りで高橋(GOODYEAR Racing with Kunny's)は100点を獲得。また大きな角度と見事な進入スピードをみせた古口(KOGUCHI POWER)、持ち前のスピードと正確なマシンコントロールで今村(SGC.BOSS.with DUNLOP)も100点を出し、あわせて6人が100点を出す結果となった。「同ポイントの選手はゼッケン順の順位」というルールにより、優勝は今村陽一となった。

■追走トーナメント

 追走トーナメントは、まず16名が4ブロックに分かれ各ブロックを勝ち残った4名が、Battle4に進出する方法で行われた。Battle4に進出したのは今村( SGC.BOSS.with DUNLOP )、手塚(GOODYEAR Racing B324R)、古口(KOGUCHI POWER)、川畑(Team TOYO TIRESDRIFT with GP SPORTS)の4人。前日の練習走行ではクラッシュし、追走に入ってからもスピンをするなど今ひとつ走りがさえなかった川畑が、ここでキレをとりもどし、対戦カード決めの単走で100点を出した。

 決勝は川畑vs今村の対戦。加速区間が短い特設コースで、マシンのトラクション性能を生かし今村のマシンにドリフトを合わせることができた川畑が優勝した。

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Battle4決勝(左:今村陽一vs右:川畑真人)

9/24(土)Battle4を制した川畑真人選手コメント
d1_centreair_02.jpg  「今回は前日の練習走行から車をぶつけてしまったり、全くうまく乗れていなかったですが、みなさんの前でいい走りをすることができ、結果、この最高の舞台で優勝することができて、嬉しいです。」
【9月25日(日)天候:晴れ 路面:ドライ】
■単走チャンピオン決定戦

 この日の単走は、18名→8名→4名→2名→1名と絞られていくノックアウト方式で行われた。前日の単走とは異なり、同点だった場合は「DOSS」の得点で順位が決まる。

 1本勝負の決勝では、上野はコーナーで角度をつけ、コース壁際ギリギリまでマシンを寄せる積極的な走りをみせた。対する日比野は、進入スピードの速さと角度をつけた走りをみせるも、審査席前へ振り込むところでわずかにミスをしてしまう。審査員の結果は、両者とも100点。そこでDOSSの得点での勝負となったが、上野が僅差でポイントを上回り、優勝を飾った。

9/25(日)単走チャンピオン決定戦を制した上野高広選手コメント
d1_centreair_03.jpg  「今のマシン(BMW)に乗り換えてから、3年間苦労してやっとここまで来ることが出来ました。スポッターのアドバイスがよくて、いい走りをみせることができました。観客のみんな、スタッフ、そして選手のみんなまで応援してくれて、本当に嬉しかったです。」
■追走トーナメント14

 追走は、まずチャンピオン経験者以外によるWinners Battle追走トーナメント14が行われた。決勝に残ったのは、この日好調だった佐久間(Team TOYO TIRES DRIFT with GP SPORTS)と高いスピードを武器に勝ちあがってきた日比野(TEAM UPGARAGE with DROO-P)だった。

 佐久間vs日比野の決勝1本目、振り返しは鋭かった佐久間だったが、先行を走る日比野のマシンに寄せることができず、五分の判定。2本目は、後追いの日比野が2コーナーでマシンを流してしまい失敗。これにより佐久間の勝利となった。

 そしてチャンピオン経験者4人によるChampions BATTLE 4。今村(SGC.BOSS.with DUNLOP)vs熊久保(YUKE'S チームオレンジ with BEAST EYE)の対戦は、熊久保が今村をプッシュしてしまい今村の勝利。また斎藤(プレミアムジャパン with ダイゴ)vs川畑(Team TOYO TIRES DRIFT with GP SPORTS)の対戦では、斎藤が2コーナーでマシンを流してしまうミスをし、川畑が勝った。

 前日の決勝と同じカードとなった今村vs川畑の決勝では、1本目、川畑が積極的な走りをみせアドバンテージを獲得。2本目は、今村が川畑に食らいつくも、4コーナーでミスをしてしまう。これにより川畑が優勝した。

 続いてWinners BattleとChampions BATTLE 4の優勝者が対戦するChampion of Champions。対戦カードは川畑vs佐久間の、チームメイト同士のバトルとなった。

 1本目は後追いの佐久間が川畑に審査席前で距離を詰めアドバンテージを取ったが、2本目は川畑が2コーナー手前の振り返しから佐久間のインに入る見事な走りを見せ、勝負は再戦にもつれた。再戦の1本目、佐久間がまたしても接近ドリフトを見せアドバンテージを獲得。2本目、川畑は加速区間で出おくれ、失敗。これにより佐久間の優勝が決まった。

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Champion of Champions(左:佐久間達也vs右:川畑真人)

9/25(日)Champion of Championsを制した佐久間達也選手コメント
d1_centreair_05.jpg  「本当にいいチームにお世話になって、「勝つ」と言われてからだいぶ長い日々を送ってきました。やっと仲間と練習した成果が出たと思います。今日はベスト14で徐々にペースが上がってきて、そのまま決勝戦まで行ったという感じです。決勝戦では集中力を切らさずに走ろうと心がけました。その後の歴代チャンピオンとの戦いも、滅多にない機会だと思い、気合いを入れ直し、最後まで集中して走ることができたのが勝因だと思います。」
株式会社D1コーポレーション PRESS INFORMATION


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