全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権第15戦の決勝が、9月7日、富士スピードウェイスで行われ、ポールポジションからスタートした野村勇斗(HFDP WITH B-MAX RACING)が優勝。タイトルを争う佐野雄城(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL)が4位だったため、最終戦を待たずに今シーズンのチャンピオンに輝いた。
マスタークラスは、清水康弘(GNSY RACING 324)が三つ巴の戦いを制して、今大会1勝目を挙げた。
タイトル争いは、野村が優勝した場合、佐野は表彰台に上らないと、野村のチャンピオンが決まるという状況のなか、まずはスタートに注目が集まった。
ポールの野村は、まずまずのスタートだったが、ニュータイヤをこのレースに温存していた古谷悠河(Deloitte. HTP TOM'S SFL)が3番グリッドから急追。野村を脅かすが、抜くまでには至らなかった。
1周目は野村、古谷、三井優介(DELiGHTWORKS)、ザック・デビッド(B-MAX RACING 324)、佐野雄城(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL)、ケイレン・フレデリック(Pilot ONE Racing with B-MAX)、そして、11番グリッドスタートの小林利徠斗(モビリティ中京 TOM'S TGR-DC SFL)と続いた。
背水の陣の佐野が、2周目4位に上がり、さらに勢いのある小林は、2周目6位、4周目5位へとポジションを上げる。
4周目以降は、トップの2台、野村と古谷が、3位三井以下を引き離すが、三井には佐野と小林が迫り、8周目から3位争いは熾烈になっていく。
9周目には小林が佐野の前に出て、三井攻略を開始する。そして、13周目、三井と小林が競り合う間に、今度は佐野が両者をかわすという大バトルを見せる。
トップ野村は、最後まで古谷を従えたままチェッカーを受け、今大会2勝目。今シーズン9勝目を飾った。最終ラップまでもつれた3位争いは、三井が100Rで脱落し、小林、佐野の順でフィニッシュ。
この結果、野村(121p)と佐野(89p)のポイント差は32に開き、最終大会での逆転は不可能となった。「チェッカー後の1コーナーで、チャンピオンが決まったことを知った」という野村は、参戦1年目のルーキーとしてのチャンピオン獲得となった。
マスタークラスは、序盤は三者が並走するなど、三つ巴の戦いを見せたが、6周目に清水が抜け出すと、食い下がる今田信宏(JMS RACING TEAM)を振り切って今季7勝目のチェッカーを受けた。これで、今大会は3人が仲良く1勝ずつとなった。
Text: Shigeru KITAMICHIPhoto: Kazuhiro NOINE










