
全日本スーパーフォーミュラ選手権第7戦の予選が、7月20日、静岡県・富士スピードウェイで行われ、昨日の第6戦で優勝を飾った坪井翔(VANTELIN TOM'S SF23)がポールポジションを獲得した。
昨日の第6戦では、ディフェンディングチャンピオンの坪井が、完璧なレースで野尻智紀(AUTOBACS MUGEN SF23)、岩佐歩夢(AUTOBACS MUGEN SF23)の無限コンビを抑えて完勝。明けた日曜日の第7戦は、再び坪井対無限コンビの構図となるのか、もしくはダンディライアン勢の巻き返しはなるのか。注目の予選を迎えた。
■Q1グループA
午前10時10分から行われたグループAは、岩佐のアタックから始まった。路面温度が上がり、タイムは1分23秒412と昨日より上がらない。岩佐は2周連続してアタックし、2周目は1分23秒285に上げてきた。
この岩佐を上回ったのが、昨日の第6戦予選で10位だった佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)。昨日からの修正が良い方向に出ているようだ。
3位に食い込んできたのが、サッシャ・フェネストラズ(VANTELIN TOM'S SF23)。昨日はQ2進出はならなかったが、坪井の優勝に刺激を受け巻き返してきた。
4位以下は、小林可夢偉(Kids com KCMG Cayman SF23)、牧野任祐(DOCOMO DANDELION M5S SF23)、阪口晴南(SANKI VERTEX CERUMOINGING SF23)がQ2進出。
第6戦で6位入賞し、今季限りで引退を発表した大嶋和也(docomo business ROOKIE SF23)は8位で通過はならなかった。
順位:佐藤-岩佐-フェネストラズ-小林-牧野-阪口/山下-大嶋-三宅-高星-小高
■Q1 Bグループ
Bグループは、坪井と野尻の勝負が注目されたが、坪井は1分23秒359と意外に伸びずに5位、野尻は1分23秒117で2位と、やや明暗が分かれた。
巻き返してきた太田格之進(DOCOMO DANDELION M6Y SF23)が1分22秒036でトップ。野尻、大湯都史樹(SANKI VERTEX CERUMOINGING SF23)、イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING SF23)、坪井、福住仁嶺(Kids com KCMG Elyse SF23)までがQ2進出となった。
予選でも速さを示しつつあるJuju(HAZAMA ANDO Triple Tree SF23)は、2周続けてアタックを行い1分24秒306。昨日に続いて9位と奮闘した。
順位:太田-野尻-大湯-フラガ-坪井-福住/小出-ラスムッセン-Juju-オサリバン-野中
■Q2
Q2進出のチームの内訳は、ダンディライアン、KCMG、無限、トムス、セルモ、ナカジマが各2台ずつとなり、1台体制のチームの進出はならなかった。
Q2で明暗が分かれたのが坪井と野尻。野尻のタイムは1分23秒194と7位。この順位でも野尻としては不本意だが、さらに最終コーナーで走路外走行の判定が下され、12位にドロップ。厳しい位置からのスタートとなった。
一方、坪井は最後から二番目にアタックを行い、そこまでトップだった佐藤の1分23秒095を破り、唯一22秒台に入る1分22秒940をマークして、昨日逃したポールポジションを獲得。最後にアタックした太田も1分23秒021で2位に食い込んだ。
順位:坪井-太田-佐藤-大湯-岩佐-小林-フラガ-フェネストラズ-牧野-阪口-福住-野尻
チーム無限の二人がグリッド3列目以下になり、太田がフロントローに並ぶなど、昨日とはかなり異なるグリッドとなった。決勝ペースの良い坪井に誰が挑むのか、決勝の展開が楽しみだ。
決勝は、本日、午後3時15分から41周で争われる。
Text&Photo: Shigeru KITAMICHI