2025オートバックスSUPER GT第5戦「SUGO GT 300km RACE」の公式予選が、宮城県・スポーツランドSUGOで行われ、GT300クラスは、CARGUY FERRARI 296 GT3(ザック・オサリバン/小林利徠斗)が、ポールポジションを獲得した。
まさに魅せる予選だった。前回の鈴鹿大会で初優勝を遂げた勢いそのままに、Q2でスアリングを握った小林利徠斗は、Syntium LMcorsa LC500 GTの吉本大樹がマークしたトップタイムを、最後に一発のアタックを決めて100分の2秒上回った。
今季、2年目のスーパーフォーミュラ・ライツでは、チャンピオン最右翼と言われながら、ここまで1勝のみで、チャンピオンを逃してしまった。小林はその鬱憤を晴らす走りをスーパーGTで見せている。
予選Q1
午後2時5分から始まったGT300クラスの予選は、A、Bの2グループに分けて行われた。各グループ上位9台までがQ2に進出できる。
Aグループでトップタイム1分17秒596をマークしたのは、7号車CARGUY FERRARI 296 GT3(ザック・オサリバン)。前回の鈴鹿戦同様にグループトップで、Q2の小林利徠斗に引き継いだ。
2番手の56号車リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(JP・デ・オリベイラ)、3番手の2号車HYPER WATER INGING GR86 GT(平良響)が1分17秒台で続いた。2号車はフルウェイトながら予選においても安定した速さを見せている。
Bグループは、60号車Syntium LMcorsa LC500 GT(河野駿佑)が、2周続けてのアタックで、1分17秒569、17秒363と好タイムを連発し、グループトップを奪った。
2番手は、87号車METALIVE S Lamborghini GT3(松浦孝亮)。サクセスウェイトの軽さを武器に1分17秒台に入れてみせた。3番手は、4号車グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝)。
なお、ランキングトップの65号車LEON PYRAMID AMG(菅波冬悟)はAグループ6位、ランキング2位の777号車D'station Vantage GT3(チャーリー・ファグ)もBグループ8位でQ2に駒を進めた。
予選Q2
まず、2号車HYPER WATER INGING GR86 GT(堤優威)が、1分17秒761でアタックの口火を切ると、次にアタックをかけたBグループトップの60号車Syntium LMcorsa LC500 GT(吉本大樹)は、Q1のタイムを大きく上回る1分16秒987をマークしてトップに立った。
その後のアタックで2番手に上がった0号車VENTENY Lamborghini GT3(小暮卓史)のタイムが、1分17秒640であることを考えると、驚異的なタイムだ。
終了間際まで、この状態が続き、60号車のポールは確定と思われた。
ところが、最後にアタックをかけていた7号車CARGUY(小林利徠斗)が、「クルマは非常に良い状態だった。一発で決めることができて良かった」と、60号車のタイムを僅かに逆転してポールポジションを奪うことに成功した。
ランキングトップ3の65号車LEON PYRAMID AMGは8位、777号車D'station Vantage GT3は10位、2号車HYPER WATER INGING GR86 GTは5位につけた。
決勝は、明日、21日(日)の午後1時30分から84周(300km)で行われる。
Text: Shigeru KITAMICHIPhoto: Kazuhiro NOINE



