全日本スーパーフォーミュラツ選手権第6戦は17日、ツインリンクもてぎで決勝を行い、ポールからスタートした大津弘樹(Red Bull MUGEN Team Goh)が初優勝を飾った。5位に入った野尻智紀(TEAM MUGEN)は最終戦を待たずして今シーズンのシリーズチャンピオンに輝いた。
フォーメーションラップは午後2時45分に始まった。雨は上がり、1コーナーの先には青空も顔をのぞかすが、気温14度、路面温度17度と非常に肌寒い。全19台がウェットタイヤを履いてグリッドを離れた。
スタートでは、ポールポジションの大津弘樹(Red Bull MUGEN Team Goh)に予選2位の山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)が1コーナーで並びかけるが、ここは大津が前、山本は2位に付けた。予選3位の野尻智紀(TEAM MUGEN)は、予選順位を守ったが、ドライ寄りのセッティングのため、オープニングラップでペースが上がらない。予選4位の山下健太(KONDO RACING)、予選5位の阪口晴南(P.MU/CERUMO・INGING)、予選11位からジャンプアップした松下信治(B-MAX RACING TEAM)、予選6位の関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)にかわされ、7位まで落ちてしまった。
2周目には野尻はさらに牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)にもかわされ8位まで後退。
この時点でトップは大津、2位に山本、3位に山下、4位に阪口、5位に松下、6位に関口、7位に牧野、8位に野尻と続く。
ペースの上がらない山下は、8周目には阪口に、10周目には松下にかわされ5位まで落ちる。
11周目にはサッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)がコースアウトしてセーフティーカー(SC)が導入される。路面は乾きつつあり、このタイミングでトップを走る大津をはじめ、多くのドライバーがピットインしてドライタイヤに交換した。
SCが退くと、ウェットタイヤでステイした山本がトップに浮上。同じくステイした福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)と平川亮(carenex TEAM IMPUL)が2位、3位に付ける。大津はドライタイヤ勢のトップ4位でコースに復帰した。
14周目には日も顔を出しはじめ福住が、15周目には山本と平川もピットインしてドライタイヤに交換した。これで、大津がトップに復帰。2位には阪口が、3位には牧野が、4位には関口が、5位には野尻が、6位には松下が続く。
17周目にはタチアナ・カルデロン(ThreeBond Drago CORSE)が2コーナーでクラッシュ。2度目のSCが導入される。
さらにSC開けの21周目には、3コーナーで坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)がコースアウト。山本と平川も接触して山本はクラッシュ。このため3度目のSCが導入されることとなった。
SCが退き、レースは25周目から再開。トップは大津、2位に阪口、3位に牧野、4位に関口、5位に野尻、6位に松下が付ける。
28周目には4位の関口が3位の牧野を3コーナーのインからパス、3位に上がる。
トップの大津は、その後も安定した走りで阪口を寄せ付けず、トップを堅守。35周を走りきり自身SF初優勝をポールトゥウィンで飾った。2位には阪口が入った。
3位を走っていた関口は33周目の最終コーナーでオーバーラン、牧野の接近を許し34周目の5コーナーでパスされた。これで3位には牧野が入り、関口は4位でレースを終えた。
5位には野尻が入り、今シーズンのシリーズチャンピオンを決めた。6位には松下が続いた。
最終第7戦は鈴鹿サーキットに舞台を移し、10月31日に決勝が行われる。
Text: Yoshinori OHNISHIPhoto: Motorsports Forum