全日本F3選手権最終第17戦は25日、宮城県のスポーツランドSUGOで18周の決勝を行い、総合で山下健太(ZENT TOM'S F312)が、NクラスでDRAGON(B-Max Racing F306)が優勝した。山下はこの優勝で2016年度のF3ドライバーズチャンピオンを決めた。
第17戦は午後1時30分から。上空には青空が広がり気温も上昇気味。Cクラス11人、Nクラス7人が参加してフォーメーションラップが始まる。
スタートではポールポジションの山下健太(ZENT TOM'S F312)は出遅れ気味。2番グリッドのヤン・マーデンボロー(B-MAX NDDP F3)は好スタートを切り山下に並びかけようとするが山下もマシンをインに切り込みマーデンボローをけん制。マーデンボローはマシンをアウトに振るが、ここはインを押さえた山下がトップで1コーナーに入り、マーデンボローは山下の前に出ることができなかった。
2周目の4コーナーでは接触によりフロントウイングを失ったNクラスの片山義章(Petit LM Racing)がコースアウト。早々に、セーフティーカー(SC)が導入されることとなる。
SCは6周終わりで退き、7周目から再スタートが切られた。ここでも山下は巧みな位置取りで、リスタートを狙っていたマーデンボローの追撃を許さずトップを堅持。
チャンピオンを取るためなんとしても山下の前に出たいマーデンボローは、山下を追い1秒前後の差でレースは推移するが、12周目あたりからは山下につて行けなくなり、その差は徐々に広がり始める。
そしてマーデンボローの追撃ももむなしく18周を回って山下は優勝。2位はマーデンボロー、3位はスタートで3位に付けていた坪井翔(ZENT TOM'S F314)が入った。
この優勝で山下は2016年の全日本F3選手権のドライバーズチャンピオンを獲得。SUGO戦前に8ポイントあった差を劇的な3連勝で逆転し、参戦3年目で悲願のチャンピオントロフィーを手にした。
Nクラスは2番グリッドの片山が早々に消え、リスタートで前車を抜いてしまった廣田築(アルビレックスF306TLM)がペナルティーで後退と、ポールスタートのDRAGON(B-Max Racing F306)が背後を脅かされること無く悠々とトップでゴール、今季3勝目を飾った。2位には植田正幸(Rn-sports F308)が、3位にはアレックス・ヤン(ALEX YANG Hanashima F3)が入った。
Text: Yoshinori OHNISHIPhoto: Motorsports Forum